コタツでのんびり暖まろう!
冬朝の公園でいつも通り、朝のジョギングをすることね。
まだ、暗い道を楽しそうに走っています。
ことねは、実のところ走るのは好きではなかったのですが、もう一人の私が『走ると楽しいよ! かわいいワンちゃんや猫に会えるよ!』と言うので、渋々実際に行ってみると本当に出会えたので、ハマってしまい、それから毎日のように出掛けていました。
「ニャー」 「ニャオ」
「かわいいね、猫ちゃん」
ことねは、今日も道中にゴロゴロしていた猫たちに話しかけます。 冬の寒い時期なのに猫たちはここにいました。 ーーまるで、ことねのことを待っていたように。
「⋯⋯それにしても冷えるなぁ」
「ニャ、ニャ」
「うん? ⋯⋯暖めてくれるの? ありがとう」
ことねは、猫を優しく抱きしめます。 このまま家に連れ帰りたいなーー
「⋯⋯でも、湊が怒るからね⋯⋯。 ごめんね、かわいい猫ちゃん」
「ニャー⋯⋯」
ことねは、渋々、猫を離すのでした。
「はあ、 やっぱりコタツは気持ちいいね」
ジョギングが終わり、シャワーを浴びた後、ことねは、みかんとマグカップを持って、のんびりとコタツに足を入れます。
今日は休日、美羽も、そして湊もいませんでした。
「⋯⋯うむ。 一人か。 本当に一人なのは初めてだね⋯⋯」
ことねは、居なくなってしまった私のことを思い出します。
『なに? 湊が出掛けているのが嫌? ずっと側にいないと嫌? 別の女の所に行ってるに決まってる? むかつく? ⋯⋯もう、駄目だよ! 束縛系は嫌われるよ! それよりもホラ! 本妻の余裕だよ! 余裕のある態度で湊にアピールしよ!』
今、『私』がいたら言いそうな言葉を、考えて微笑むことねでした。
「こんにちは! ことね! まったく寒いわね!」
「こんにちは、瑞稀」
そのあとすぐに、瑞稀がやって来ました。
来てそうそうに、瑞稀は吸い込まれるようにコタツに入ります。
「あれ? ミウミウはともかく、ことねの旦那様は?」
「⋯⋯うん。 今日は大切なことがあるそうなの⋯⋯」
ことねは、『私』が言っていたことを思い出しながら言いました。
ことねには、理解出来ない話しでしたが、『私』はいつもあの山頂の祠のことを気にしていました。
「ふーん。 あれ? ことね、もしかして嫉妬してない?」
「え。 ⋯⋯なんでそう思ったの?」
「顔が、ムクムクしてるぞ! えい! とてもかわいいな!」
瑞稀は、ことねの頬を触ります。
さらに顔をムクムクさせることねに、ニコニコ微笑む瑞稀でした。
「ただいまですわ! ⋯⋯あれ? ことねだけですわ⋯⋯変ですわね? 瑞稀の靴があるのに⋯⋯」
「おかえり、美羽。 瑞稀はここにいるよ」
「どうも! コタツムリです!」
「はぁ! 瑞稀! ひとの家で何をしていらっしゃるの! 理解出来ませんわ!」
「えー。 いいじゃん。 ミウミウも一緒にやろうよ、コタツムリ!」
瑞稀が美羽を誘うように見つめます。
美羽は、そんな瑞稀を足で蹴り飛ばすのでした。
「お! ことねから写真が送られて来た! 彩乃、見てみろよ!」
「⋯⋯コイツら、いいわね。 私たちはこれから悪霊退治に行くって言うのに」
「お前は別に来なくていいんだよ! 足手纏いだ!」
「なんですって! 健太! 主人公が活躍しないバトルモノに需要はないわよ!」
「主人公? 三枚目の間違いだろ! ⋯⋯いや、もしくは噛ませ犬だな」
彩乃と健太が仲良く追いかっこをしている中、湊は写真のことねの様子を見ながら、安心するのでした。
「ことね⋯⋯いい友達ができてよかったな⋯⋯」
「クク⋯⋯。 ここが、エターナルパーフェクト様が祀られている祠か⋯⋯。 とても、邪悪な雰囲気を感じるぞ! ⋯⋯これまでの計画はすべて、我の計算通り!
そう! 生徒会室にあの紙を置いたのは我だ! クク、間もなく、この世界に我らの理想の神、エターナルパーフェクト様が復活なされるぞ! ⋯⋯ああ、右手と眼帯が疼く! とんでもない力を感じるぞ! 暫し待たれよ! 今宵、この世界は終焉を迎えるだろう! この私、ワルザベス様の力によってな! ワハハ⋯⋯」




