表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
原作では破滅の運命の悪役女性! ⋯⋯でも色々違う気がします?  作者: Masa(文章力あげたい)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/59

ことねと湊、二人の時間

 「のんびり推活部ってさ、男が湊しかいないよね!」

 「困っちゃうよな本当に⋯⋯」

 「⋯⋯好きな女がたくさんいるから?」

 「はぁ? ことね、なに言ってるんだ?」

 「彩乃ちゃんに美羽ちゃん。 そして、みずちゃんもいるからね! ⋯⋯え!もしかして、今川先生も対象なの?」

 「俺を、恋愛ゲームの主人公みたいにするな!」

 「ふふ、じゃあ一番大変な、ハレームモードに挑戦してみない?」

 「ことね、なに言ってるんだ! 俺は⋯⋯」

 「湊の攻略、楽しみにしてるからね〜」

 「おい! 待てよことね!」


 ーーごめんね湊。 突然あんなこと言ちゃって、迷惑だよね。 


 本当は、湊がハレームなんて目指すつもりないってわかってる。


 でも私、これ以上堪えられなかったんだ。 


 湊が、他の女と話している時、いつも私は笑顔。 私もみんなと話す時も笑顔。


 でも、私の心の中はいつもドロドロしてた。

 

 「⋯⋯ことね、意地悪ですわね、近くにいるなら声をかけてくださっても⋯⋯」

 「うん。 私ね、美羽ちゃんが喧嘩して、傷ついて泣いてる所をずっと見てたよ」

 「ちょっと、酷いではありませんの。 なにかおしゃってくださいまし!」

 「ふふ、だって美羽ちゃんの泣き顔、かわいいもん!」

 「ことね! サディストなんですの! ドン引きですわ⋯⋯」


 そう、私は意地悪。 美羽ちゃんが泣いてる所を見て喜んでいた。


 でも私、湊には、そう思われたくないの。


 いつも、楽観的でニコニコしてる『川端ことね』でいたいから。


 だから、一番じゃなくてもいい、私のことも愛してーー


 「おい! ことね! しっかりしろ!」

 「⋯⋯湊」

 「さっきから、俯いて⋯⋯お前らしくないぞ? いつも元気だろ?」

 「そうだよね、いつも元気⋯⋯うん⋯⋯」


 湊はそんな、ことねを見ると、突然、ことねをお姫様抱っこしました。


 「⋯⋯え。 湊! 恥ずかしいよ! みんな見てるし!」

 「そんなことはどうでもいい! 静かな場所に行くぞ⋯⋯」

 「ねえ、降ろしてよ。 自分で歩くから⋯⋯」

 「嫌だ! 俺は今、ことねを抱っこしたい気分だから。 ⋯⋯なんだよ、いつもは抱っこされて嬉しそうにしているのに⋯⋯」

 「それは⋯⋯今日は駄目なの、恥ずかしいから⋯⋯」


 湊とことねは、人気のないベンチに座ります。 モジモジすることね。


 「おっと、お手洗いに行きたかったのか?」

 「違うよ! そう、これは違うの⋯⋯」


 しばらくの間、二人は視線を合わせないまま沈黙してしまいます。 


 先に発言したのはことねでした。


 「⋯⋯さて、気持ちも落ち着いたから、文化祭もっと周ろうよ! 体育館とかみずちゃんたちが、楽しいイベントをして⋯⋯」

 「俺は行きたくない⋯⋯ことねのそばに居たい」

 「湊? どうしたの? ⋯⋯そんな態度じゃハレームモード失敗だよ!」

 「ことね⋯⋯俺は、お前が好きだ!」

 「⋯⋯あ、うん。 ありがとう」

 「いいや、お前はわかってない! 俺がどれだけことねのことが好きなのかを!」

 

 湊がことねを正面からしっかりと見つめる。 ことねは、視線を泳がせる。


 「え、いや。 そんなことないよ! 湊は私の幼馴染だし。 毎日一緒に暮らしているから、それ相応の仲だよ! うん」

 「⋯⋯そうだ。 俺たちは、小さな頃からずっと一緒で、お前のことをいつも見てきた⋯⋯だからわかる。 ⋯⋯入学式の前日のお前の様子が変だったこともな」

 

 湊は最初から気づいていたのだ、ことねの変化に。


 「彩乃と美羽に話してる時の、お前の視線もな。 ⋯⋯ずっと、俺の方を見て寂しそうにしてただろ。 ⋯⋯なに呆けた顔してるんだ、言っただろ⋯⋯俺はこんなにもお前のことを見ているんだ。 ⋯⋯だから話せ、お前の抱えていることをな」


 ずっとこちらを見つめる湊に、ことねは悩みながらも打ち明けるのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ