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原作では破滅の運命の悪役女性! ⋯⋯でも色々違う気がします?  作者: Masa(文章力あげたい)


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二人の彼女たちのお祭り

 「わあ、美羽ちゃん! いっぱいあるよ! どこから食べようか?」

 「ことね、食べ周る気満々ですか?」

 「そうだよ! 全部食べるんだ!」

 「そんなの無理ですわ!」


 昼過ぎ、ことねと美羽は、お祭りに来た。 行く前に和馬が説得をして来たが、スルーした。


 「唐揚げ棒、フランクフルト、たこ焼き、豚平焼き、焼きそば、チョコバナナ、りんご飴、クレープ、綿菓子、ポン菓子、ベビーカステラ、かき氷⋯⋯」

 「なんですの! 呪文見たいに唱えないでください!」

 「全部、美味しかったね!」

 「そうですわね! ⋯⋯でもまだまだいけましてよ!」


 二人は屋台の出店の食事を一通り食べたのだった。 そのほとんどは、ことねが食べようとしたのだがーー


 「⋯⋯一口食べてもいいかしら」

 「当然だよ。 はい、どうぞ」

 「とても美味しいですわ! もっと食べたいです!」

 「お! 美羽ちゃん、やる気だね! どんどん食べようね〜」


 そうして、買ってくるうちにーー

 

 「あれ、美羽ちゃん? もう食べちゃたの! ⋯⋯待っててね、買ってくる!」


 いつの間にか、美羽だけがほとんど食べてしまう、状況になったのだった。


 「ふう〜。やけ食いですわ!」

 「大丈夫? ゆっくりしとく?」

 「いいえ、むしろ、食後の運動をしたい気分ですわ!」

 「ちょっと! 美羽ちゃん、あんまり走り回ると危ないよ!」


 はしゃぐ、美羽の様子を微笑みながら見送ることねであった。


 「的当て、スーパーボール、金魚すくい、カラボール⋯⋯」

 「また、呪文ですの⋯⋯」

 「全部楽しかったね! ⋯⋯ね、美羽ちゃん?」

 「すみませんでした!」


 美羽は、頭を下げる。 彼女は、それらに挑戦しては、店員に文句を言う。


 『景品に接着剤を塗っているのんですわ、何度当てても手に入りません!』

 『このポイ詐欺ですわ! ワザと破れ易い素材を使用してますのね!』

 『くう! 大将! このカラボールのバネおかしいですわ! 入りませんもん!』


 文句を言う美羽を、ことねが宥めるまでがセットだった。


 「美羽ちゃん、落ち着いた?」

 「ええ、そうですわね。 ⋯⋯そろそろ、お腹もすいて来ましたし、たこ焼き食べますか?」

 「美羽ちゃんのお父さんが説得してた理由がわかったよ⋯⋯」


 ことねは、出掛ける前、和馬が言っていたことを思い出す。


 「パパ、お祭りに行きますわ! ことね様も祭に行きたいと言ってますから!」

 「⋯⋯ことね様が行きたいなら、仕方ない。 ボディーカードを手配して⋯⋯」

 「それには、及びませの! 何故なら私が一緒に行きますので!」

 「美羽! やめておけ! お祭りに行って何をするつもりだ? ⋯⋯まさか、屋台の出店の食べ物を食べ歩く、つもりか? 駄目だ! 湊くんにも聴いてるぞ、お前の食事のことは⋯⋯」

 

 ことねは、知らなかった。 いつも食べるのが、一緒ではなかったからだ。


 初めて、一緒に食べたのは、みんなでお泊りした時と昨日のスイカだった。


 ーーそういえば、いつの間にか食べ物が消えていたんだよねーー


 ノリノリで、出店で買ってきた食べ物を食べる、美羽だった。


 「ことね! この場所が一番綺麗に花火が見えるんですわ!」

 「すごいね! 美羽ちゃん! 自分で見つけたの?」

 「いいえ。 昔、パパがここに連れて来てくれたの! でも、最近のパパは意地悪で屋台のご飯は駄目! とか、ちゃんと食べた量と値段を申告しろなどと、うるさいですわ!」

 「あ、そうなんだね⋯⋯」


 ことねは、今までずっと携帯していた、ぬいぐるみの『湊くん』に視線をやる。


 ぬいぐるみは何故か、やつれている気がしたのだった。


 ことねは、思った。 帰ったらしばらくスキンシップは控えめにしようかな。


 ぬいぐるみが『そんな!』っとガッカリしたポーズを取っていたーー


 やがて、花火が上がり、二人は空を見上げた。 星の中に光が散って綺麗な空を二人で見つめる。


 そして、彼女たちはお互いに笑い合うのであった。





 

 「ふう、美味しいですわ! 生き返りましたわ!」

 「はは。 アンタ、結構食べるのね⋯⋯」

 「はい! パパからは、まん丸のピンク色の悪魔だって言われましたわ! ⋯⋯私は金髪なのに変なこと言いますわね。 ⋯⋯ところで、おかわりってあります?」

 

 その例えは娘に対して失礼だと言いたい所だけど、この場合は当たっているかも知れないと思った。

 

 いまさら後悔しても後の祭ですよねーー


 空の冷蔵庫を見ながら、つぶやく彼女だった。

 



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