対立? 新しい彼女たちの関係!
櫻井家の別荘に、宿泊したことね。 彼女は朝起きて、みんながまだ、寝ている中。 街の中をのんびりお散歩していました。
昨日、準備中だった屋台は、見事に完成しており、朝から販売の準備をする人たちの声が、響きわたる。 ことねは、その様子を楽しそうに見つめていたのでした。
その後、ことねは家に戻ったのですが、家の中で揉めている声がするのでした。
「駄目だ、ことね様には今日はパーティに主席してもらう」
「パパ! ことね様はパーティよりも、屋台に行きたいと言いますわ」
「そんなことはない! だいたい、ことね様をそんな場所に連れて行くなんて、よく言えるな。 まったく、やっぱりことね様にと生活させるのは間違いだったな!」
和馬がそう言うと、美羽は突然、部屋から飛び出してしまいました。 ことねは、美羽を追いかけます。
美羽がいたのは、お婆様の部屋。 美羽の目には明らかに涙が見えます。 ことねは美羽にバレない様に近づき、ソファーに座って、その様子を眺めていました。
美羽はしばらく、泣いた後、ことねがそばにいたことに気付きました。
「⋯⋯ことね、意地悪ですわね、近くにいるなら声をかけてくださっても⋯⋯」
「うん。 私ね、美羽ちゃんが喧嘩して、傷ついて泣いてる所をずっと見てたよ」
「ちょっと、酷いではありませんの。 なにかおしゃってくださいまし!」
「ふふ、だって美羽ちゃんの泣き顔、かわいいもん!」
「ことね! サディストなんですの! ドン引きですわ⋯⋯」
拗ねた顔で、ことねを見る美羽。 美羽は気付いているだろうか、今二人の間には出会った時と同じ雰囲気だと言うことにーー
美羽は、ことねと自分の定めを知ってから、ことねに対して敬語を使い、彼女との心の距離をとっていた。
ことねは美羽が自分に対してだけ、心の距離が遠いことを寂しく思っていたのだ。
みずちゃんや、マイマイと遊んでいる時や、生徒会のマスコットのミウミウをしている時の彼女は、とても遠慮がなくいつもツッコんでいた。
ことねは、それをいつも遠くで見ていて、自分に対しての様子の違いに驚いていた。
湊に対してもそうだった。 たしかに、ことねがいる時は、いつも敬語を使う。
しかし、二人でいる時は、仲良く話しているのを、遠くから見ていた。
ーー最初出会った時は、あんなに嬉しかったのになーー
ことねは心の中で、ずっとそんな思いを抱えていました。
「ことねは、パーティへ行きたい?」
「うん、パーティは行きたいよね。 でもそれより、私は美羽ちゃんと一緒に屋台を見て周りたいかな。 凄かったよ! 今日の屋台巡り楽しみだね!」
「はい! 一緒に周ります! 夏の思い出を作りますわ」
こうして二人は改めて、新しい関係を築くのでした。
櫻井和馬は、焦っていた。 娘ーー櫻井美羽の脱走。 捜査を続けているが、見つからない。
誰もいない山へ逃げたか、それとも誰かに匿われているのかーー
いずれにせよ、彼女を発見して、関係者がいたら処分しないといけない!
でなければ、私の命はないーー
そう考えていた時だった、黒装束が和馬の目の前に現れた。
「櫻井和馬、今回の件の責任をとって貰うぞ⋯⋯」
「そんな! 待ってください! 必ずや、あの娘は捕らえますので!」
「柳田秀五郎様の意思だ、諦めろ!」
和馬の説得も虚しく、黒装束は彼を捕らえた。
その後、彼を見た者は誰もいないーー




