5.天狗岳の神隠し1
家に帰ってきて自分の敷布団に飛び込もうとしたとき電話が鳴った。面倒くさいと思いながら黒子が電話をとると、警察だった。
「すみません。こちら影野 黒子さんの携帯でお間違えないでしょうか?」
「はい、影野です。」
「単刀直入に言いますが、事件が起きました。」
事件の内容を要約すると、青森県にある天狗岳という山で人が八人行方不明になったとのことだ。
「この事件を解決して頂きたく連絡させていただきました。報酬ははずむのでやってい、」と警察官が言おうとしたときに黒子が食い気味にこう言った。
「やらせてください。」こうして黒子は青森県に行くことになったのだ。
天狗岳に着いてさっそく連絡してきた警察官が挨拶に来た。
「遠路はるばるお疲れ様でした。私警察官の『山田 守』です。先に行っておきますと、私の能力は『加速』です。自分の動きの速さを1分間だけ5倍にできます。」
(便利な能力だな)と黒子は思った。
「それではこちらに宿があるので一日以上泊まるのであれば先にチェックインしておいた方がいいかと思うのでチェックインが終わり次第109号室に来てください。」
「分かりました。」
チェックインを終わらせた後黒子は109号室へと向かった。
「失礼します。」
「あ、影野さんチェックインは終わりましたか?」
「はい、済ませました。」
「実はこの部屋、行方不明になった人達が泊まっていた部屋なんです。」
その部屋は12畳くらいの部屋で、敷布団はひかれたままだった。
「影野さん、とりあえず山の中を探しましょうか。」
「そうしましょう。」
ということで黒子たちは山の中を探すことにした。




