27.綺羅万のレッスンその1
九州地方の鹿児島県へ向かうため、港に向かって歩いているとき、かおりが話しかけてきた。
「そういえば黒子君はさっき、なんで影が意思を持っているかを気にしたの?」
黒子は立ち止まり戻った自分の影を見つめた。
「もし影が自分の意思で動いているのだとしたら、僕の攻撃を避けただろうね。…そして、西崎を気絶させても影は動き続けただろう。………だが、意思を持っていないなら西崎を気絶させるだけで影は止まる。西崎が操っていたわけだからね。」
「なるほど。」
黒子たちはまた歩き出した。
そして、黒子たちは港に着いた。
すると、船乗りのお爺さんが声をかけてきた。
「おお、君たちが黒子君とかおりちゃんか。万から話は聞いているよ。乗りな。」
「ありがとうございます。さぁ乗ろうか。かおり。」
「うん。」
黒子とかおりは船に乗った。
「それじゃあ出航するよ。」
黒子とかおりが乗った船は大きな音を立てて動き出した。
すると、お爺さんが話しかけてきた。
「二人とも、なにか飲むかい?」
「ありがとうございます。じゃあ僕は紅茶を、あればください。」
「あるよ〜。で?かおりちゃんは?」
「なら、私も紅茶で。」
「はいはーい。」
少したちお爺さんは紅茶をが入っているであろうポットと二つのマグカップを持ってきた。
「はい、できたよー。」
かおりはポットに入っている紅茶を一つのマグカップに入れた。
そして、かおりはその紅茶を一口飲んだ。
その様子を見てお爺さんはもともといた部屋へと戻った。
「あ、そうだ。黒子君、かおりちゃん、あと二十分くらいで到着するからね〜。」
ふう、と黒子は息を吐き、もう一つのマグカップに紅茶を入れの飲んだ。
「ん?…これ、美味しいな。」
「だよね。これ、どこの紅茶なんだろう。」
そのとき、急な眠気が黒子を襲った。
「すまん。かおり、少し寝かせてもらっていいか?」
「あ、うん。着いたら起こすね。」
「ああ、頼ん………だ。」
そして黒子はばたりと倒れ夢の世界に直行した。




