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空白の昔話  作者: Kinsei
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2.能力について

 黒子の母親は黒子が8歳の頃に死んだ。いや、殺された。

 1793年の夏、黒子が家に帰って来たとき母親はすでに殺されていた。腹部に複数回刺された状態で仰向けにされていた。犯人はすでにいなかったが、そんなことは関係なかった。倒れている母親を見て黒子は膝から崩れ落ち、喉が潰れるほど大きな声で泣いた。

 その頃からだっただろうか。黒子が人を信用しなくなったのは。

 時は戻り1800年、黒子は今飛行機の中にいる。なにをしているかと言うと、仕事である。なんの職業をしているかと言えばすごく難しい、まぁ世間一般で言う探偵のようなものである。ちなみにどこに向かっているかと言うと、イタリアにある『水の(ヴェネツィア)である。どうやらヴェネツィアでなんとも不思議な事件が起きたようだ。

 ヴェネツィアまで少し時間があるので前に話した『能力倉庫(スキルボックス)』の話をしよう。この能力は触れた者の能力を本にして保管することができその本を使うことでその能力を使用することができる。(奪うわけではない)この能力を聞いてほとんどの人はチートだと思うだろう、だがこの能力には大きなデメリットがあるそれは、保管している本の数に比例して本体の精神に負荷をかけると言うものである。それに使用できると言っても所詮はコピーである。

 そんなことを話している間に黒子はイタリアに着いたようだ。

 するとイタリア人の男が一人こちらに走ってきた。

「Stavo aspettando questo!(待ってました!)」

黒子は固まった。理由は単純、イタリア語が分からないからである。それに気づいたのかそのイタリア人の男は今度は日本語で話してくれた。

「あ、すいません。癖でイタリア語で喋ってしまいました。」

「はあ。」

「申し遅れました。私、『ドミニオン・ルポーネ』と申します。以後お見知り置きを。」

「ルポーネさん、よろしくお願いします。僕は、『影野 黒子』です。」

「黒子さんですか、覚えました。よろしくお願いします。」




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