19.影野玄斗の運命2
黒子達が行った後パプランは首を傾げながら言った。
「あなたは逃げなくて良かったんですか?」
「ふっ、逃げたところで貴様は追ってくるだろ?」
「あの坊主を生かしたつもりですか?」
「いやぁ、ただの時間稼ぎさ。それよりよぉ、一対多はひどくないか?なんでそっちだけ百人くらいいるんだ?」
「私は手段を選ばない性格なんです。」
「ふざけた野郎だぜ、ほんとによぉ。」
「『空間移動』」
なぜか千斗が帰ってきた。
「おい千斗、なぜ帰ってきた?」
「はぁ、僕は君と一緒に戦うと言っただろう。」
ふっと笑い玄斗は戦闘態勢になった。
「おい千斗、体鈍ってねぇだろうなぁ。」
「安心しろ玄斗、僕だって修行してんだ。」
「くく、そうかならやるぞ!」
「ああ、まかせろ!」
「「さぁこいパプラン軍!全員俺達が相手してやる!」」
パプランは笑いながら言った。
「さぁ、やっておしまいなさいあなた達。」
パプランの指示によりパプラン軍は一斉に攻めてきた。
しかし、百人近くもいるパプラン軍には到底敵わなかった。
「仕方ないこうなったら、千斗、上にうんと飛べ。」
「わかった。『空間移動』」
「よーし、それじゃあいっちょいくぜ!『時飛ばし』」
玄斗がそう言った刹那、百人近くいたパプラン軍は全員倒れた。
驚いた顔をしながらパプランは言った。
「なにが、起こったんですか?まるで時でも飛ばされたような感覚です。」
「『空間移動』!よそ見してんじゃあねえぜ!オラ!」
パプランの後ろにテレポートした千斗は、パプランを思いっきり蹴飛ばした。
「ぐぁぁ!」
「ふっ、ざまぁねぇぜ。一人で高みの見物かましてるから後ろにいる俺を気付けねぇんだよ。」
と千斗は煽りながら言った。
「………っ?!」
そのとき玄斗は千斗がパプランに吹っ飛ばされる未来を見た。
「避けろ!!千斗!!」
「?ぐほぉ!!」
そのときにはもう遅く千斗はパプランにより吹っ飛ばされていた。




