18.影野玄斗の運命1
朝、玄斗が起きてきた頃にはすでに黒子は起きていた。
「こんな朝っぱらから修行か?黒子」
「まぁ、はいこの岩を破壊しなければ修行が終わらないんです。」
「そうか、なら一発撃ってみろ。」
黒子は波動砲の構えをとり気を溜め始めた。
そして、
「波動砲!」
岩に向かって撃った。
だが、岩にはひびひとつ入らなかった。
「そんなんじゃあだめだよ。黒子、いいか、それじゃあまったく気が溜まっていない、もっと内側に溜めるんだ。」
「内側に?」
「そうだ。やってみろ。」
黒子は再び波動砲の構えをとり気を溜め始めた。
今度は玄斗に言われた通りに内側に気を溜めてみた。
「波動砲!」
そして、ついに黒子が放った波動砲は岩を破壊した。
「やった?」
「やったじゃあないか。黒子」
「ありがとうございます。」
「はは、まさかほんとに破壊するとは思わなかったぞ。」
玄斗が笑っていると空から宇宙船らしき物がゆっくりと降下してきた。
その宇宙船の中から人型をした何かが降りてきた。
「やぁ影野玄斗、一ヶ月ぶりだね。」
「パプラン!てめぇなにしにきやがった!」
「なにって、君達影野一族を滅ぼしにきたに決まっているだろう。」
「黒子、お前みんなを連れて逃げろ。」
「いえ、僕にも戦わせてください。」
「いいから逃げろって言ってんだろ?!今のお前の実力じゃあ敵わないんだよ。はやく逃げやがれ!」
その大声に驚き、寺にいた三人は寺から出てきた。
「千斗!こいつら連れてはやく逃げろ!」
「はい。わかりました。」
「こいつらに見つからないくらい、うんと遠い場所に行け!」
「あなたは?」
「僕はここでこいつらの足止めをする。」
「わかりました。」
玄斗はニヤリと笑いこう言った。
「長生きしろよジジイ!あと、かおりとやら頑張れよ。最後に黒子!コイツらには負けるなよ。そして、絶対に諦めるな!行け!千斗!」
「……っ『空間移動』」
「父さん!」




