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17.気術を継ぐ者2

 黒子が放った気は天を貫き降っていた雨が止んだ。

 万がなにごとかと寺から出てきた。

「なにをやっているんだ?お前達。」

「波動砲の密度を高めれば貫通できるんじゃあないかって思って試していたんです。」

「ふーん、まぁ頑張ってね。」

「はい。」

 万が寺に帰ろうとしたとき、ある予想外なことが起こった。

「『空間移動(テレポート)』着きましたよ玄斗さん。」

「ありがとう、千斗君」

 なにもなかった空間から突如現れた二人を警戒しながら黒子は言った。

「あんたら、誰だ?いったいどこから来たんだ?」

「黒子よ、質問は一つづつにしなさい。そうだなぁまずは、僕が誰か?だったな。僕は影野 玄斗だ。黒子、お前の父親だよ。」

「……え?」

「次に二つ目は僕は宇宙から帰ってきたんだよ。今日ね。」

「え?…いや、でも父さんは死んだはずじゃ。」

「誰がそんな話をしたんだ?僕はただ宇宙で仕事していただけだよ。」

「宇宙で?……仕事?」

「そんなことより黒子よ。気術に興味を持ったんだってなぁ。」

「え?…あ、はい。」

「いやぁ嬉しいなぁ、黒子も興味を持ってくれるとはなぁ。あ、万師匠お久しぶりです。」

「おお、玄斗君じゃあないかまだ死んでなかったんだね。」

「まぁね、まだ息子に教えることがたくさんあるからね。」

 そこから二人は寺で話し合っていた。

 修行していた黒子は思った。

(いったいどうなっているんだ?父さんは遠い昔に死んだはずじゃあなかったのか?)

 その日は玄斗も一緒に寺に泊まることになった。

 そして話は変わりある星シリウスでの話。

「パプラン様、報告致します影野 玄斗は地球に向かったようです。しかもその星にはもう一人影野 黒子という人間もいるようです。」

「そうかご苦労であった。くっくっくっ、もう許さんぞ影野一族めが必ず殺してやるぞ!」

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