第九十四話 無限沸きの敵 ※
「あっ、また穴だ」
このマップは、あちこちの地面に穴が空いていて、あちこちと繋がっている。
そして、穴に入っていくと地下道だ。
これも、立派な迷宮だと言えた。
「どこにボスがいるのか、探すだけでも大変そうだネ」
「でも、ここの領主になれたら鉱物で儲けられそうだよ」
「この前みたいに、攻略組みが行き詰まっているなら、わたしたちにもチャンスがあるかもね」
穴の中に入っていくと、地下道が6本に分かれている。
これを、全部総当たりするのは大変だ。
「この穴は6股か……」
「なんか、怪しくない?」
「確かに、ちょっと怪しいかナ?」
「中央に何かある?」
そう言われると、罠っぽい気もするけど。
取りあえず真ん中に行ってみると、奇声が聞こえた。
「わっ!?」
「敵だ」
6方向からモンスターがやってくる。
「モンスターが沸く罠ダ!」
ユニットで、六体はキツいかなぁ。
「魔法で倒しちゃうよ?」
「オーケー」
ここは闇の精霊がたくさんいるから使える。
「<フォールダウン>」
6方向から襲ってくるモンスターを、一気に殲滅した。
宝箱が落ちる。
ドロップバーストは、どうもパーティーで誰かひとりがかけていれば、同じ効果っぽいので、順番にかけていた。
「ここはいいね、敵が無限沸きかナ?」
「試してみようか?」
一度離れてから、もう一度真ん中に行く。
すると、また、6方向からモンスターが現れた。
「そんなに強くなさそうだから、普通に倒そウ!」
モンスターは、呪いの人形みたいな小さな亜人だ。
チャーチルがウォークライをする。
わたしは、優をかばうように立った。
「<エネルギーボルト>」
ヤキニクが生意気にも魔法を使う。
しかも、まぁまぁ、ダメージを与えていた。
「サトちゃん、頑張って!」
もうエネルギーが切れては休み、切れては休みを繰り返しているユニットは、あまり元気がない。
たまにレベルアップすると、全回復で元気になるけど。
わたしは、ヤキニクが攻撃した敵に、ビームガンを撃つ。
「グギャッ!」
それで一体が倒れた。
これも、中々出力が上がってきたかなぁ。
「<トリプルアタック>」
「<エクスヒール>」
ふたりは、いつも通りに攻撃している。
ビームガンを三発撃つと、エネルギーが空になった。
また休憩かな。
「<トルネードクレスト>」
エミリーの得意技で、決着が付いた。
宝箱がドロップする。
「開けてみるね」
「うん」
宝箱の中身は、鉱石だった。
これは……鉄だ。
「鉄が出たよ」
「いいね、どんどん貯めよウ!」
そして、ある程度休んだらまた敵をおびき出す。
晩ご飯を食べるのも忘れて、そのまま、20時くらいまで戦っていた。
ユニットについて語るスレ5
875、パワードスーツの条件わかったってマ?
876、ユニットをどれにするか決められなくて、悩んでいると、向こうから提案して来るらしい。
877、ウエンズユニット社が、パワードスーツ率高いという噂。
878、お供の方がいいだろ。
879、オレ相当悩んでたけど、何も言われなかったぞ?
880、他にも、なにか条件あるのかもな。
881、しかし、これを見たらパワードスーツ欲しくなるで。
882、砂緒ちゃん!? メカっ子やんか!
883、もうちょっと肌の露出が欲しいところ。
884、でも、男がこれをやるのは、そうとう自信ないとできない。
885、女子の皆様には、是非パワードスーツを選んでもらいたいな。
886、レオタードみたいな服がマッチしそう。
887、それで戦いに行くのはグッドだ。
888、なんや砂緒ちゃんの銃、めちゃめちゃ強そうやんけ。
889、これだけ銃身が長いと、威力落ちそうやが。
890、多分だけど、実弾じゃないぞ。
891、そうれもそうやな、でも、それなら銃身長くする意味ある?
892、格好いいだろぉん?
893、ガンナー取ったんかな?
894、これはこういう装備なんだろ、深く考えるな。
895、でも、俺は自分のユニットを大切に育てていく。
896、そのうち、人型になると信じてな!
897、人型ありそうだな。
898、人型なら、妖精系のペットテイミングすればええやんけ。
899、このメカメカしさがたまらんのだ。
900、趣味は色々だな。
901、ペット5匹とユニットと俺のパーティーが最強過ぎる。
902、音楽隊でもやれ。




