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想定外の出来事

夕焼けがガウルゥーの街並みを照らす。ダンジョン帰りの冒険者が酒場に集まり始め賑やかになってきた。賑やかになると同時に、都市の守護や警備を担っているファミリアが5人組でパトロールをしている。冒険者同士の衝突を鎮圧したり、盗人や殺人事件、さらに都市の外からの攻撃の防御も担っているとても強く頼り甲斐のあるファミリアだ。


「ウィル!ここ!」

マシューとギルドの前で待ち合わせをしていた。

「まずは君のステイタスを見てみたい。体がどんな戦い方に向いてるのか知る必要がある。」

ステイタスの更新やランクアップなどはギルドの受付横にあるシークミラーに自分を写すとステイタスやスキルなどを表示したりランクアップ提示があれば更新する事ができる。また自動更新でとても便利だ。シークミラーには自分の潜在的な部分でどのような戦い方が向いているか、どのようなスキルが発動できるのか見る事ができる。それは、魔術や体術や剣術意外にも珍しいもので妖術、幻術、占術などがある。


「俺は剣術がいいな、勇者って感じでかっこいいし」

シークミラーの前に立ち

「やはり体術か」

農作業と聞いて予想はしていた、農作業は相当な体力が必要だ。

「たたた体術!?マジかよー」

「ただ体術に向いているだけだ、剣術を極めたいなら鍛錬をすれば強力な剣士にだってなれる。」

「ウィルも見せてくれよ、なんかかなり強そうな感じがする。どうなスキルを持っているんだ?」

俺の潜在スキルが強力な防御魔法という事だけは言える。だが呪術を言ってしまってはおしまいだ。追い出される、いや殺される。その他にもオリジナルの短剣を放ち、避雷針の如くその場所へ瞬間移動できる事や己の発動したシールドに攻撃を吸収できるなどそんな事言ってしまえば、ややこしくなるし、見られてしまっては注目されてしまう。

「いや、俺はもう必要ない。ほら行くぞ」


名前:マシュー

性別:男

ランク:E

潜在スキル:体術

発見スキル:なし

性格:社交的



名前:ウィル

性別:男

ランク:?

潜在スキル:呪術キュウル

発見スキル:ライニングロット(避雷針)ガーディアン(呪術による防御) アンドゥブースト(一時的レベル上昇) アブスディフェンス(呪術による絶対防御) ?  ?



ギルドで公共練習場があると聞き向かっていると

『ガガンッ』

「逃げろー!」

大きな崩壊音が人々が行き交う道に響いた。

振り向いた先に建設中の石の壁が崩れ落ちる様子と、その下にいた獣人の少女を瞬時に捉えた。獣人の女の子は気付いていない。警備隊もその光景を目にしていたが、こちらの反応の方が一歩手前だった。大工のドワーフが金槌を振り落とし、勢いよく叫ぶものの手遅れに近い。ウィルは考える前に体が動いていた、己の腰の短剣を素早く抜き、獣人の少女の元に勢いよく投げる、短剣は青い炎をまとい空間を切り裂く様に警備隊の横を過ぎ去り、短剣の行き着く場所、少女の元へ瞬間移動した。俺は女の子を抱き込みながら背中で防御魔法を発動させた。石の壁は防御魔法に当たった後真っ二つに割れて二人の両側面に倒れた。


「・・・」

「・・・」


そこにいた人は皆唖然だった。そのスピード、その魔法、いやその魔法の属性(呪術)

を感じ取ったのかもしれない。警備隊がいる、一般市民がいる、これから体術を教える新人冒険者がいる。少女と壁に注目いているから俺の瞬間移動は見られていないはずだ。


「大丈夫か?」

「お兄ちゃん・・」

少女の体は震えていた、涙を堪えられなくなり、次第に大粒の涙が溢れてきた。

「マリ!!」

少女の母親が駆け寄ってきて少女を勢いよく懐に引っ張りいれる。


「!!!」

(なんなんだこの気配は)

突然だった。

背後から近づいてくる影。


「見事だ。そこの冒険者、あなたの名前は?」

背後から少し低めの女の人の声がした。

振り向いた俺は目を見開いた。時間が止まる、息が止まる、空気の流れが止まる。吹いている風が感じ取れない。

そこには紺色の短髪に顔がとても整った細身の女の人が立っていた。目つきは少しキツめだが目の奥には優しさがある。少し緊張感のあるオーラが感じ取れる。今もキツめな目つきで腰に手をやり、しゃがんでいる俺を見ている。


(その目、見たことがある。)

一方的だが俺には彼女に会った事がある。間違えない!

別の国で会った、あの時に・・・

「た、ただの通りすがりだ、別に名乗る必要はない。用事があるので失礼する。」

「なっ、隊長に向かってなんて事を!」

女の隣にいた者が顔を赤くして怒ってくる。


ライシャ・ルークス、冒険系ファミリアの隊長を務めている上級冒険者レベルB。しっかり者でキビキビした性格、ルールには厳しい。

このファミリアはギルドの命令で都市の秩序や平和を守っている。他にも同じような仕事をするファミリアは存在するが、このファミリアは最大規模だ。


ファミリアの名はルークスファミリア・・・ではなくシャルトファミリア、シャルト家が代々継承しているファミリア。では何故ライシャ・ルークスが隊長を?偽名?


(ここで会うとはな)

俺の正体はバレていない、彼女は何故シャルトファミリアの隊長をやっているのか少々気になったが、深入りするのはよくないような気がした。

「まぁいい。協力を感謝する。」

俺とマシューはその場を後にし公園に向かった。

夕焼けの空を眺めながら昔の記憶を辿った。

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