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首都戦記、小6女子の夏の陣  作者: きっと小春
全国大会・決勝
44/45

音音ちゃん、決勝に立つ

すべてが色色の推測通りの結果となっている。


石田は色色の計画通り、こちらに共闘を提示してきた。


「ええ、私は接近で、あなたは遠距離からの支援で、北条を打ち取りましょう」


「北条を倒して後は、仕切り直しでいいな」


「そうね、まずは難攻不落の北条を…」


心に熱がこもる、一歩間違えれば、この場で石田に襲いかかりそうだ。


決勝ステージは、全長350m、全幅50m、18層(客室5層)にもおよぶ豪華客船であった。


「北条がデッキにでる可能性は少ないのでは?」


「だろうな。船内でも俺達二人が有利だろう」


アナウンスが決勝開始まで5分を告げる。


ベースキャンプは18層目の展望台内、石田陣営の隣に設置してある。


最上階に設置したのは、時間と共に最下層から利用禁止となり、例のごとく攻撃されるからである。


北条陣営は何層にベースキャンプを設置したかは不明だが、最上階まで制限される前に決着を付けるつもりだろう。


フォームは剣道部の浅間くんだ。


”北村さん、船内は武器を振り回すと障害物に当たる可能性がある。突きを中心に攻撃するように”


”わかったわ”


「それで開始後は客層まで降りるの?」


「それもいいと思うが、14階層の屋外プール付近で待っても良いかもな」


「確かに、メインエレベーターか、それ以外ならこちらに近づくにも距離があり、認識しやすいかも」


試合開始のアナウンスが流れた。


石田と目が合う。


「よし、行こう。まずは北村さんが、先行してくれ」


「うん、わかったわ」


私が展望台から続く螺旋階段に近づこうとしたとき、走り込む人影が見えた。


「危ないっ!!」


掌にじっとりとした汗をかく。


石田くんの首筋に包丁が食い込む。


私は突きを北条に放つが、はじめから一撃離脱を決め込んでいたのか、深追いをせずに螺旋階段を駆け降りる。


石田くんはその場に倒れ込んだ。


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