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首都戦記、小6女子の夏の陣  作者: きっと小春
全国大会・休養および準備期間
34/45

風花ちゃん、遥と逢う

私は、北村 音音ちゃんにどうしても会いたくなって、高崎市まで来てしまったのだ。


一応、特別に連絡先を北村さんの学校の先生から教えてもらえたのです。内緒です。


「風花ちゃん?」


先に声をかけてきたのは、音音ちゃんだった。


TVで観た音音ちゃんと違い、私よりも背丈が低かった。


「どうして、私のこと知っているの?」


「私の中に、少しだけ、遥ちゃんがいるの」


「この左腕は遥ちゃんの左腕なの。勝者の特権だって。私が寝ている間に移植されたんだって」


音音ちゃんの差し出した左腕を両手で受け止める。


「遥ちゃんの…」


「うん、いずれは、どのぐらいかな? わからないけど、私の細胞で置き換わっていくらしいけど、今は、間違いなく遥ちゃんの左腕だよ」


「本当だ…2つ並んだほくろ。幸運のほくろだって、遥ちゃんが言ってたよ」


「そうなの? 嬉しいな。それでね、質問の答えだけど。遥ちゃんの左腕に慣れさせるために、少しだけ遥ちゃんの記憶が私の中にあるの」


私達は歩きながら話を続けた。


「会いたくて、会いに来たのだけど、実際会うと、頭ゴチャゴチャで何話していいかわからなくなるよ」


「遥ちゃんと一緒にいると思うようにしてみて?」


「うん」


「じゃぁ、聞いちゃうね。遥ちゃんは、私と音音ちゃん、どっちが好きだったの?」


「えっと…」


「本当のこと言ってください」


「う、うん…。 遥ちゃんは、ずっと私のことを怖がっていたの。でも、最後は…殺されるなら私の手で…と思っていたわ。最後は心から愛してくれていたわ。でも風花ちゃんに告白して振られた記憶があるわね」


「えっ!?」


「小5のときの夏休みのプールの帰り、遥ちゃんは、風花ちゃんに告白してるわ」


「覚えてるわ。でも…本気だったなんて」


「もし、全国大会で優勝できたなら、私達、付き合いましょう?」


「えっ!?」


「私の中には、遥ちゃんの思いもあるの、それは自然と私と融合しているのよ。私にとって、遥ちゃんは、他人じゃないの」


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