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首都戦記、小6女子の夏の陣  作者: きっと小春
群馬県・決勝
14/45

音音ちゃん、訪問する

「なんて、田舎なのよ。一時間に一本とか」


駅で帰りの発車時刻を見て驚く。


住所を頼りに、地図を開く。


敗戦国のこの国では情報端末の個人保有は認められていない。


「ちょっと、遠くない?」


駅から離れると民家の間隔が広くなる、そしてザ・田んぼゾーンに入った。


日も沈み始め、まるで童話の世界だ。


「うわ〜。神隠しとかに合いそうなんですが…」


ちょっと涙目になりながらも、頑張って進む。


田んぼのど真ん中にある家、表札には”佐藤”とある。


ここまできたなら、勇気とか関係ない、呼び鈴を鳴らす。


しばらくすると「はーい」と声が聞こえ、ドアが開く。


出てきた女の子は、私よりも背が高く、小顔で、目鼻立ちもはっきりしている。


正直言って、可愛い。悔しいけど、可愛い。


何も言わない私を不思議だと、覗き込んだのか、目の前に佐藤さんの顔があった。


「あっ。ごめんなさい。私は、北村 音音おとね、あなたの次の対戦相手です」


「対戦相手の…北村さん? えっ!?」


ふふ、驚け!! ちょっとした優越感だ。


「遥、お客さん?」と母親らしい人物まで登場する。


「えっと、次の対戦相手の北村さんです」


「そうなの? 玄関で話すのもなんだし、上がって、上がって」


まぁ。そういうのも想定してましたけどね。


「おじゃまします」


どうやら夕飯直前だったらしく、完全なお邪魔虫じゃないかと後悔した。


「音音ちゃんだったかしら? お腹減っていない? 手巻き寿司パーティーだから、遠慮しないで食べてね」


「はい。何だかお邪魔してしまったようで…」


「ははっ、子供がそんなこと気にするな」


父親らしい人物が笑顔で言ってくれた。


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