プロローグ 「せめて生きた証を」
初投稿でございます!
至らぬ点というか至らぬ点ばかりですが読んでくれたら嬉しいかと…
本編は次の第1話から始まります。
間空くかもしれませんが…
今のとこ5話までできております。
ストックないのでゆるりと投稿していきます!
突然ではあるがプロローグを始めたいと思う。
ちょっとした人物紹介みたいなものだ。あまり紹介してないが。
まあ暇潰しにでも見てくれ。
─────
松岡 宇宙
高校一年生。男子。15歳。誕生日 7月7日。
こいつは結構複雑なやつだ。複雑にしたのは私が結構大きな原因なんだが。まあ元をたどればこいつの母親が悪い。私という原因を使ったのはあいつなんだから。
別に全ての責任をあいつの所為にするわけじゃない。
そりゃあいつについていった私も悪い。
まさか人間があんな状態で激しく動いて大丈夫なんて思っても見なかったし。あんな状態で戦われてたんじゃ仕方がない。
別に負け惜しみを言ってるんじゃない、事実だ。
私は詰めが甘いのだろう。あそこでこいつの母親を殺していればこいつの──…いや、やめておこう。
阪乃 志甫
高校一年生。女子。16歳。誕生日 4月22日。
この女はよく分からない。何で付いてきたのかとか色々謎がある。
私自身それに関して色々と理由付けしようとすれば出来るのだがいかんせんそれは私の想像だし結構無理があるものばかりだ。
て言うか付いてこなければよかったのにな。馬鹿だ。この女は、おつむの出来がとかじゃない。性格が、行動が馬鹿なんだ。
頭悪そうな顔して勉強できたり、その癖考えなしに突っ込んだりすることがあるし。
うん、私はこいつのことが分からない。
カイナ・テール
プラス・テール・ソイル族の姫。女子。17歳。誕生日 3月32日。
日付のことは気にするな。いつか説明されるから。多分。
こいつ名字に値する部分が3つ程あるが、宇宙はテールと呼んでいる。
こいつに関してはイメージとして裏がある。って感じか?ありそう、なだけで実際そんなものないかもしれないが。
阪乃志甫と何やらこそこそとしていることがよくあるな。
阪乃と会ってすぐに仲良くなるぐらいだ。よっぽど馬があうのかもしれない。
もしくは何か企んでいる。
私は何でもかんでもお見通しって訳でもないからあくまで私の想像だ。想像でしかものを語れないのだ。
私は。
私
性別 隠しておくか。年齢 今何歳だろう?誕生日 覚えとらん。私は私だ。
後に分かることだろう。
後って今から始まる過去の物語からでは結構後になるのか。
私は今、いまのところの主要人物に関しての私のイメージを語った。まあ私情も挟んではいるが。
いまのところ、と言うのは恐らく5話くらいまでの話だ。
そして私という存在が表に出るのは結構すぐだ。
楽しみにしておけ。
えー1つだけ言っておかなければならないことがある。なにぶん主人公である宇宙は文が拙い。拙いというか同じことを何度も繰り返し言うこともあるかもしれない。
許してやってくれ。宇宙は…
いや、言わないけど。大事なところだから。まあ、分かりやすい伏線は色々なところに存在している。
さて、では物語が始まる前の過去の話を始めようか。
いや、この物語は宇宙が生まれたときから、いや、生まれる前から始まっているのだが。
今回はカイナ・テールと松岡宇宙が出会うところから、出会ってからが物語の始まりとさせてくれ。
そして出会う日の前日のちょっとしたお話を物語が始まる前の過去の話とする。
回りくどいな。始めようか。
では、お時間頂戴致します。
あ、宇宙がしなかった部分の物語の説明の時にも私は現れるな。すぐ会えるってのはそういうわけだ。
────────────
やばい。ものすごくやばい。嫌だー。やりたくなーい。
いや、これはもはや人間の業と言うか。
いや、この業は一部の人間だけなんだろうけど。
にしてもだ。やりたくない。手がつかない。手をつけたくない。いや別に汚いものではないんだけどね?
こんな椅子に座って机に足掛けて頭の後ろで手を組んで何も持たずにするものではないものだけども。だけどもね?
ちらりと時計を見ると2時30分を越えていた。
あぁあっ!!見なけりゃよかったぜ!くっそ…
いや、そりゃ溜めてた自分が悪いんだけど。やらなかった自分が悪いんだけど。
なんと言うかなー。本来なら頑張ってするものじゃないんだろう。
でも頑張ってする人もいるだろう?
僕みたいな。あー嫌だなー提出物。
何でしなかったんだろー?ちゃんとしろよ過去の自分っ!!何やってんだよ。困らせんじゃねぇよ。この野郎!
っても自分がやったことだからな。自分が悪いんだ。いや、やらなかったことだから。分かってる。そんなこと分かってる。どんだけ過去に悪態つこうが変えようがないんだから仕方がない。
でもさー期末テストの提出物多くない?
1日徹夜して終わる量じゃないぞこれ。中学の時は夜中にやれば終わってたのにっ!!(終わってなかったこともあったけどまあそれは、置いといて)
あー嫌だ嫌だ。全くもってけしからん。ふぅ…悪態を吐くのもここまでにするか。うーん。よーし、やろう。
うん。でもやっぱちょっとゲームしてからにするか。
───
よし、やろう。
ゲームは十分楽しんだ。うん。ちらりと時計が目の端に映る。
4時3分…
あぁあっ!!見なけりゃよかったぜ!
よし、やろう。あーやろう。
えーなになに?
図の(一)の(a)の名称を答えよ?
あーあれだ、うん、あれだな。わかる、わかるよぉー?
とか思いつつも僕の手は答えに伸びていた。
よーし。頑張るか。答え写すの。
─────
と、まあ何だかんだ言っても終わった。
5時14分。カーテンをしているが、窓の外が薄明るいのがわかる。
思っていたよりも早く終わったな。ふぅ、終わってよかった。あー、これは明日眠れないな。こんな時間まで起きてたんだもん。寝れないよ明日の夜。あ、今日か。日付変わってるから今日の夜か。なんかもう眠たくて頭きちんと回らないんだけど。自分でも何言ってるのかわからない。て言うかさっさとやってりゃ眠れたんじゃ…?いや、考えるのやめよ。無駄だから。
「なあ、エトワール居るんだろ?」
眠たさで思考回路ショート寸前の僕は姿を消しているであろうエトワールに声をかける。
『何だ?』
声だけがする。やはり姿は見えない。
「…どうして姿を見せないんだ?」
『それはもう少しでお前がこの世界から消えてしまうからだ。』
?
エトワールは不思議なことを言う。どういう意味だ?眠気で頭でもおかしくなったか?
「冗談きついな。何それ死ぬってこと?」
僕は冗談に冗談で返したつもりだったがエトワールから返ってきた言葉は理解に苦しむ内容だった。ただでさえ眠気で、って眠気に関して文句言ってるけど自分が悪いんだよな。
『まあ、少なからずお前の中で私は一旦死ぬだろうな。』
「は?」
『寝ろ。明日は体をよく動かすことになるだろうからな。』
「え?おい。どうしたんだ?いきなりそんなこと言って。」
僕は動揺を隠せない。隠すつもりはないが、エトワールとは長い付き合いなんだ。エトワールは妙に勘がいいからきっと明日は体を動かすことになるのだろう。
だが、僕のなかでエトワールが死ぬって?忘れるってことか?死ぬ=消える、僕のなかで消える=忘れる…?いやこれはご都合解釈で、たぶん消えるって言葉通りの意味なんだろうけど。ちょっとよく分からない。
『いずれ分かる。今からだと遠い未来だが。
私と言う存在が、私と言う概念が、どのようにして生まれたのか。そして、どうして今までお前と一緒に居たのか。』
「エトワール??」
『ちなみに言っておこう。私は、私じゃない。』
「おい?どうしたんだよ?」
何言ってんだ??
どうして今まで僕と一緒にいたか?そんなの僕を守るためだろう?
守ってくれるって…僕と、ずっと一緒に居てくれるって…
「エトワール?」
僕は呼び掛ける。何もない空間に。何も、居ない空間に。
「エトワール…?」
居なくなったのか、まだ居るけど無視をしているのか。
僕の中でお前が死ぬ?ありえない!!どんな恩知らずだ??!
「エトワール!!!!!」
僕の必死の呼び掛けに答えるものはいない。強いて言うなら耳鳴りがすることくらいだ。
あぁ、寝よう。
明日はテスト最終日だ。
数時間だけでも、寝よう。
───────
7時…携帯のアラームが鳴り響く。
「あ"ぁーーーーーーー!!!眠いぃぃーーーーー!!」
もっと寝ていたい。起きたくない。何もしたくない。体を起こすのが億劫だ。もう学校やすみたいレベル。
あぁー起きなきゃな。起きなきゃ。うー…
よし、次アラーム鳴ったら起きよう。
そう思い僕は携帯のアラームをスヌーズの状態にして再び目を瞑る。
─────…──…─────
7時7分。再びアラームが鳴った。
───────…────ッ!!
「うるせぇぇぉぁぁぁぁぉぁぉぁぁ!!!!!!」
あー…くそっ昨日の夜にあんなことがあったからか?だからこんなにイライラしているのか?寝起きだからか?僕って寝起きにイライラするタイプなのか??
あぁそうか。きちんと眠れていないからか、と寝起きの頭で適当に今の状況に理由をつける。
トットットットッドッドッドッドッドッドッッッ!!
突然のものすごい足音に僕はびっくりしてやっときちんと目が覚めた。よし、起きた。
しかしこの足音。え、ちょ、待って!予想ついたっ!!
「お前の方がうるさいわぁぁぁぁぁぁあああああっっっー!!!!!」
ものすごい怒号と供に僕の部屋のドアを蹴破る姉。
「あれ?宇宙は?!」
ざんねーん、既に隠れてますぅ~。姉が来るのは足音で分かるんだよ!うるさいからな!隣の家の人から苦情が来るくらい!
さて、ここからどうするか、だ。姉は昨日機嫌が悪かった。多分また友達からぺったんこなの言われたんだろう。(何がぺったんこかってそれは、まあ、あれだ。想像にお任せしよう。)
もし、もしそれが今もまだ続いているのなら今ここでちょっかいをかけるのはあまりよろしくないだろう。分かっている地雷を踏むようなものだ。つまりは自殺行為。その時の気分によって姉は蹴る、殴る、引っ掻く等々、攻撃手段は多岐に渡る。毎回ランダムで発生する攻撃に対応するのは至難の技だ。
「おいこらぁぁ!!!何の真似だぁぁぁ!!!!出てきなさぁぁいっっ!!!お前は既に包囲されてるぅぅっっ!!」
え?なに?僕犯人みたいな扱いされてる?立てこもった犯人みたいな扱いされてる?何で?
ていうかうるさいって言ってたくせに姉が今一番うるさい。
「お前…お母さん…居るだろう??そのお母さんを…悲しませるようなことして!!この恩知らずがぁっ!!」
え、何?これ。どういう状況?姉に昨日何があったの?心配だよ。弟は姉が心配だよ?
そんで何で犯人みたいな扱いされてるんだよ。新パターンなんだが?!
「えー、お前のお母さんに来てもらってるぞー!どうぞ、お母さん…」
メガホン渡す小芝居までしやがって…
って母さんも居るーーー
「あ、ありがとうございます…
ふぅー…ねぇ!宇宙ぁ!どうしてこんなことするのぉぉ!!!お母さん悲しいわぁ!!!どうしてぇ!!?どうしてぇぇーっ!!」
やめてっ!ヒステリック母やめてっ!恥ずかしいから!!!出れないわ!余計に出れないわ!もし僕が犯人だったら恥ずかしさのあまり余計に立てこもるわ!理由変わるよ?立てこもる理由変わるよ?ふてくされて立てこもるよ?公共の面前でヒステリックな母晒すんだよ?もうなんか全部嫌になると思うんだけど。悪手だろこれぇ!んで何茶番に協力してんだ母ァ!
「お…お母さん!落ち着いてください!!」
おいいつまで続くんだこの茶番劇!!何なだめるふりしてんだよ!お前が火を着けたんだろうが!
「あ、あぁ…すみません部長さん…」
誰だよっ!!!!部長さん誰だよ!!!刑事じゃないんかい!なに?どこの部長だよ?事務作業に戻ってろよっ!人材の育成に身をやつせよぉぉぉ!
「いえ、息子さんのこと、心配なさってるんですよね…分かります…その気持ち。さあ、息子さんを改心させましょう!僕たちのために!」
「えぇ!!」
おいまてこら。僕たちのために!って何!?ちょ。やめろよ。複雑じゃないか。何やってんだよ。息子のために改心させろよ。て言うか全部聞こえてんだよ。
そしておもむろに母は記憶を探るようなしぐさをし、こう言った。
「ねぇ、あんた覚えてる?幼稚園のとき、好きだった子に告白して振られたの…理由は確か…え?あなた誰?だったわよね。」
──────────ッッ!恥ずかしぃっ!!なんで覚えてんだよ…そんなこと。やめろ、黒歴史だそれは。いいんか?人質やっちまうぞ?いいんか?もろとも自爆するぞ?
「でもね!お母さんはそれで良かったと思うのー!
…えと、…良かったと思うのー!」
何が???何かいい感じのこと言っとけば恥ずかしい話を公衆の面前でされた恥ずかしさは感動に変わっただろうからまだ出れたかもしれない。立てこもりもやめるかもしれない。
いや誰が止めるか!!黒歴史暴露された後のメンタルに何言っても効かんだろ!
「あ、学校いかなきゃ。」
唐突に聞こえてきた姉のその声。え?もうそんな時間なの?やばくね…?茶番食ってる場合じゃねぇ。
「今何時??」
僕はびっくりしてクローゼットの中から飛び出る。しかし嘘だったようで、出た瞬間姉に指差され、
「確保ォオオオオォォォォオッッッ!!!!!」
「まだ続いてんのかよっ!!」
それから朝御飯を食べ、昨日終わらせた提出物を鞄にいれ、筆箱もきちんと入れ、学校に向かった。
僕は電車通学だ。電車で学校まで何分くらいだ?10~20分か。まあ近いほうかな?家の最寄り駅から四駅で学校の最寄り駅まで着く。
よし…テスト中寝ないようにしよう。どうでもいい意気込みをして僕は電車を降りる。
────────────
ガララララ…立て付けの悪いドアを開ける。
僕が教室に入って数人がこっちを見たが特に気にはしない。何か僕の方見てもごもご言ってる女子が居たけど気にしない。どうせろくでもないことだ。
僕はいつも通り自分の席まで行き、席について鞄を机の天板の下にあるフックにかける。鞄からノートを出して眺めるだけ眺める。何一つ頭に入らないけど。
そうやって覚えられない頭にどうにかこうにか一つくらい単語をねじ込もうとしていた僕に志甫が話しかけてきた。
「ねえ宇宙ー?」
なんか不気味なくらいにやにやしてる…?何?何か企んでるのか?
「なに?どうしたの?何かいいことでもあったの?」
「いやぁー別にいいことじゃないんだけどー」
にやにやしてるから何かいいことでもあったのかと思ったがそうでもないらしかった。じゃあ何だ?
「ノート忘れちゃってさ?見してくれない?」
あーそれが目的か。なるほど。あれ?今日ノート提出しなきゃいけないんじゃ…
真面目な志甫が持ってきていないわけはないと思ったが、まあそういうこともあるかと思い普通に了承した。
「別にいいけど。字汚いからな?」
そう言って志甫にノートを手渡す。しかし志甫はノートを僕に返す。
「ん?何で?」
「いや、だって見してくれればいいわけだから私に手渡す必要はないんだよ。
だから、宇宙が見てる側から見てるから。」
「あぁ、そう…?」
ん…?何だこの状況。何で僕のノート志甫が見てるんだ?あれ?何で志甫が話しかけてきたんだ?何かおかしい。違和感?あーあれだ。うん。あれだな。と、この感情が何なのか分からないので適当に理由付けした。
ちらりと志甫を見る。………小さいな。
「おいどこみてんだぶち殺すぞ。」
「ひ、ひゃぁー怖いなー志甫さーん…どうしたのー?」
違う。違うから。たまたま目に入っただけだから。決して自らの意思で見た訳じゃない。watchじゃないseeだから。
「人の胸元見といてさらに小さいって思ったでしょ?」
うわっめっちゃ笑顔!怖い!怒ってるのに笑顔は怖い!異様な怖さ?普通に怒られるのとは別の怖さ?あれだよ、こういう怒り方する人だいたい本気でキレたら手だすからな。暴れだしたら手付けられないよ…
ここは…とりあえず否定しておこう。
「そんなことないよー?僕がそんなことするようなやつだとおもうー?ないなーい。ありえなーい。」
「今もさっきもすごく声上ずってるよー?どうしたのー?」
うぐ…はよテスト始まれー!わぁー!空気が重ーい!て言うかよく分かったな。小さいって思ったの。
「あ、もうすぐ予鈴なるね!あぁー!勉強しなくちゃー!」
遠回しに帰れアピール。
「えー?ほんとー?でもまだ時間あるからノート見せてー?」
何だと!?ならばだな。
「ふっ…甘いな…人にものを頼むときは頼む側も何か代償として支払うべきであろう?」
ドヤッ。
「もう支払ったようなもんだろうがいいから見せろ。」
あぁ…キリッとした目が怖いよ志甫さんや…
「はぃ…」
逆らえないっ!!我ながら情けない。
いつからだろう?志甫が僕に冷たくなったの。いやこれはきっと好きの裏返し~って無いだろう事実を捏造して今日もメンタルを保ちます。
それからしばらくして予鈴がなった。
「うん、ありがとう宇宙。」
そう言って志甫は自分の席に戻っていった。他の人に見せてもらえばいいのに…どうしていちいち僕の席まで…?
あー単語ひとつも覚えれなかったや。ハハッ。
───────
「終わったぁーー!!!」
と心のなかで叫んだ。消ゴムがない。ふでばこひっくり返したし鞄のなかも漁ってみたが…ない…家に忘れたのか…!なん…ってことだ…!どうしよう。くっ…仕方がない。シャーペンのノックする部分についてる小さいやつ使うか…
「えーでは、テスト始めますので、机のなか空っぽか、鞄机の横にかかってないか、確認してください、」
何でテストってこんな仰々しくするんだろうな。
と、テストが始まった。
現代社会。お、これは…!いけるぞっ!これはいけるっ!とりあえずそれっぽい答えはいれることができる!
な…!?ミシシッピ川を地図に書き込め!?はぁ!?分からんわ!
と、それから少しして先生が僕の机に何かを置いていった。
これはまさか…カンペ!?ではなく消しゴムっ!!神だ!先生が神様に見える!よし、これできちんと消すことができる!お、丁度いいじゃないか。書き間違えた。あぁ、先生!ありがとう!
よし、では消ゴムの儀を執り行う。はい、チャーンチャーンチャチ(以下略)。
「ぁ…」
まじかっ…!全然消えないっ…!消えないよ先生っ…!!これじゃ…間違い…正せないよ…!
───────
「終わったぁぁぁーーー!!!!!」
最終科目が終わったと同時にクラス中が歓喜に包まれた。どんだけこのクラステスト嫌いなんだよ。そんなにテスト難しくないでしょうが。
とか思っていたら中学から一緒の瀬戸 陣が話しかけてきた。
「おい宇宙!テストどうだったー?」
肩を小突いてから僕の目の前に顔を出す陣。
「決まってるだろう。もちろんほとんど空白さっ!」
自分的最大の爽やかな笑顔で答える。
「はっは!やっぱ宇宙だな!」
「やっぱって何だ?やっぱって。
そういう陣はどうなんだ?どうせ僕とそう変わらないだろう?」
少し挑発ぎみに陣に問う。
「ふっ…あまく見てもらっちゃ困るなぁ!俺は全部埋めたぜ?」
なぁっ!?!?嘘だろ?嘘だろ?え?嘘だろ?陣が?あの…陣が…?!?
「おいどんだけ驚いてんだよ…ちょっと傷つくぞ…」
「馬鹿な…っ!!」
ついに口に出てしまった。そのくらい僕は今驚いている。僕と50点いくかいかないかやっていた陣が!?
「おいどうやってばれずにカンニングしたんだよ。教えてくれ。」
真剣に聞いた。
「え?おい、どんだけ馬鹿にしてんだよ?俺は昔の俺とは違うのさっ!日々変化しているのさ…」
おい野球部。なにない髪の毛なびかせてんだよ。
「でも、そんな、カンニングなしでほとんど埋めた?一体どうやって?」
あれか?全部"ア"とか記号問題のみに通用する裏技的なやつを全部に書いたとかか?全部アか?言ってみろ。そうなんだろう?
「聞いて驚くなかれ…?空欄すべてに"ア"を入れたのだ!」
あーもー馬鹿ー先生怒るよー?呼び出し食らうよー?でもあれだな、これは…
「勝ったな…」
勝っただろ。これ。僕書いたやつはだいたい合ってるから40~50はいく。しかしこいつはどうだー?空欄全部"ア"?教師馬鹿にしてんか?
「はー?んなわけないだろ?俺の勝ちだ。」
「はー?んなわけないだろー?僕の勝ちだ。」
と、まあこんなやり取りを続けていたら先生が教室に入って来てやっとこさ帰れることになった。あ、ちゃんと消しゴム返しましたからね。
───────
家に帰ってきた僕はエトワールを探す。
「エトワールー?出てこいよー!おーい!」
返事がない。物音すらしない。まあ耳鳴りは相変わらず鳴っているけれども。
「ふわぁー…」
あくび出ちゃったよ。寝ようかな?眠たいし…いや、でもなー…夜眠れなくなるよな?
とか思いつつも僕は部屋の端からクッションを引っ張り、横になっていた。
─────
目が覚めると夕方で、時計を見ると6時34分だった。
「あ、スカイツリー」
まあそんなことはさておき、お昼御飯食べてないよなー…
夜まで我慢するか。あれ、誰も起こしてくれなかったな。とか夕暮れ時ってのも相まって少しばかり寂しさを感じたぜ。
「…」
暇だ。すごく暇だ。どうしよう。何しよう。
こういうときに友達が少ないというのはすごく不利だ。今頃友達わんさかの子は友達わんさか引き連れてどこかに遊びに出掛けてることだろう。テスト終わりだし…まあべ、別に?うっ…羨ましくなんかないし。
時間を潰せるという点においてはすごくいいと思う。でも別にまあ、ね?一人でも時間は潰せるわけで。誰かと一緒にいることによって発生するストレスを回避できるわけで。うん。別に羨ましくない。
まあ誰かと時間を共有することによって時間が早く過ぎるような気がすることもあると思う。でもそれは親しい人と一緒にいること前提だ。親しくないおじいさんと同じ部屋に入れられてみろ。時間経つのが長く感じると思う。そういうことさ。親しくない人と一緒にいても気まずいだけだし、それに相手にも悪いだろう?うん。別に羨ましくない。
ま、まあ複数でどこかに行く場合は別だね。ある程度親しい人がいればまあなんとなくやり過ごせるだろうし。多すぎず少なすぎず。2~4人くらいがベストか。その中の全員とある程度親密度を深めておけば、(面識がある、少しお話ししたことがあれば)なおのこと過ごしやすいだろう。いや、別に羨ましくないから。全く。これっぽっちも。ぜーんぜん?羨ましくなんかないが?一人の方が自由に時間過ごせて楽だが?何しようが誰に文句言われるわけでもないが?揉めないがぁあ?
ぐっ…
「いいなぁぁぁーー!!!!!友達多いのいいなぁぁぁー!!!!!羨ましいなぁぁぁぁっっっ!!!」
「はぁ…」
言ってみただけです。
──────────
その後どうやって時間を潰したかはあまり気にしないでいい。
夜ご飯を食べ、そして僕は眠りにつく…が。僕の快眠は邪魔されてしまった。そんなに快眠じゃなかったけど快眠って使ってみたかっただけだからそこらへん気にしないでね。
────────
プロローグ───『せめて生きた証を』
──
ここまで読んでくださりありがとうございます!
初投稿で分からないことばかりです…
作品のキーワード…ですか…?
固定キーワードとか。固定キーワードは間違いないとは思う…です。
作品のキーワードとかいうやつは…うーん
難しいです。
次の話は多分来週には投稿してるかと思われます。
お時間のあるお方は是非!
2024年7月12日→皆さん。これが黒歴史です。