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魔法もいいけど、剣士ってなんか好き。  作者: ちよろまん
第1章 異世界に転移したけど、実際してみると心配事しかないもんだね。
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3日目【上】魔法、ありました




暑い。焦げ付くような暑さだ。見渡す限り一面の白い花畑。どうしてこんなにも暑いのに花達はこんなにも美しいのだろう。


どうしてこんなにもー


その瞬間、あたり一面の白が青い炎に変わった。

花は一瞬にして灰になった。

冷たい。熱いはずの炎はとてつもなく冷たく、身にしみる。身体中に激痛が走るが、声が出ない。

苦しい。痛い。寒い。

「神崎!」

目を覚ました時最初に映ったのは、青い顔をした沙織だった。

「あんたすごくうなされてたわよ!?大丈夫?」

「うーん、なんか変な夢だったなぁ。」

「その様子だと心配なさそうだね。よかった。

もうだいぶ明るいし大里も起こしていいよね。」

安心してため息をついた沙織は奥で寝ている慎二を起こしに行った。



➖➖➖➖➖➖➖➖



「いやー、朝飯、意外とうまかったなー?」

「パンは固かったけどねぇ。」

3人は朝食を済ませ、シルヴィーの迎えを待っていた。すると間も無く、銀髪の美人とお付きの騎士が小走りでやって来た。

「お待たせ3人とも!今日は忙しいわよ!

馬車は向こうに停めてあるわ。行きましょ!」

シルヴィーにそう言われた3人は慌ててシルヴィーを追った。

少し移動すると、昨日見た高そうな馬車と昨日の喋らなかった方の兵士が待っていた。

お待たせー、とシルヴィーが言うと兵士は3人に会釈し、馬車の扉を開けた。

「さあさあ早くのって!」

そうシルヴィーに急かされ慌てて馬車に乗り込む。4人を乗せるとすぐに馬車は動き出した。

「シルヴィーさん、そんなに慌ててどうかなさったんですか?」

洋平の問いにシルヴィーは答える。

「えぇ、慌てさせてごめんなさい。本当は今日は戸籍登録と、冒険者ギルドの登録、あと家の場所と街の案内をしようと思っていたのだけど、協会から直々にお呼び出しがあってね。あなた達に説明もしないといけないし、どちらにせよそのうち行く事にはなっていたんだけど、急に今日来いって言われちゃったのよ。ごめんなさいね。」

そういって申し訳なさそうにするシルヴィー。

「いいんですよ、そもそも僕たちこんな待遇がいいと思ってませんでしたもん。感謝でいっぱいです。」

「神崎の言うとおりですよ。シルヴィーさんが謝ることありません。」

2人がシルヴィーを擁護する横で、慎二は大口を開けて寝ていた。

しばらくすると馬車が止まる。するとシルヴィーが青い石が付いたネックレスのようなものを3人に渡し、説明する。

「今から協会本部に入るのだけど、中ではこの首飾りをつけておいてね。許可証としての意味と、翻訳石が埋め込んであるから会話も普通にできるわ。それから…」

シルヴィーはバツの悪そうな顔をして言葉に詰まる。

「どうしたんですか?」

洋平が心配そうに尋ねると

「ごめんなさい。私、あなた達に大事なことを黙っていたの。実はこれからあなた達3人は暫くバラバラに行動してもらう事になるの。」

「え!?」

3人は驚きのあまり言葉が出なかった。

湧き出た不信感。しかし、彼女らに従うしかない。洋平は覚悟を決めた。沙織はおどおどし始めたが、慎二は相変わらずだった。

そうして、3人は別々の方へ案内される。



2人はどうなったんだろう、などと考える余裕はない。洋平は不安に押し潰されそうだった。


洋平が案内されたのは大きな建物の1番左側、青い中世の城のような建物だった。中は凄い装飾でキラキラしており、天井に吊るされたシャンデリアは、落ちて来たら凄く危なそうだ。そんな風なことを考えながら案内人について行くと。大きな扉の前に着いた。すると案内人は扉の横のベルを鳴らす。すると内側から大きな扉が開いた。すると奥には熊のようなガタイの白髪の男が書類がどっさり積まれた机の横に立って窓から外を眺めていた。洋平に気づいた男は振り向き、椅子に腰かけた。

「来たか。異界の。我々は君たちを歓迎する。」

そう言って男は人払いをし、もう一つ椅子を持って来て、洋平を座らせた。

洋平がありがとうございます、失礼しますと丁寧にお礼をし、椅子に座ると、男が話し始めた。

「まずは自己紹介だな。私はローウェン・ブリタニカだ。協会の代表と魔術協会の会長をやらせてもらっている。よろしく。では君の番だ。聞かせてくれるかな?」

協会とは別に魔術協会もあるのか、などと考えていた洋平は急に振られてドキッとしながらも、冷静に自己紹介をする。

「地球からやって来ました。神崎洋平、16歳です。この度は私たち保護していただき、衣食住まで提供していただき、誠に感謝しております。」

その自己紹介をきたローウェンはこわばめていた顔を緩め、話し始めた。

「うむ、落ち着いているな。君は魔術師としての素質がありそうだ。見たところ魔力も申し分ない。心配なさそうだな。」

ごほん、と咳払いをしたローウェンは話しを続ける。

「失礼した。うむ、それでは今日君にしてもらう事を説明しよう。まず君にはこれからギルドで冒険者登録をしてもらう。そのあとは魔術適性のチェックだ。少し忙しくなるが、そこはがまんしてくれ。」

これからの予定を思い出すとアタマが痛い。これは忙しくなりそうだ。

少し遅くなってしまいすいません(><)

修正については、ちょこちょこしようと思うんですか、みなさまてきにはどうでしょうか?

※4月3日、サブタイトルを変更しました。

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