自由
自由って本当に幸せですか?
自由は時として、残酷な時もあります。自由であるということは、それと同時に自分の行動に全責任を持たなければならないからです。もしかすると、誰も助けてくれないかもしれない。破滅の人生を送るかもしれない。孤独死するかもしれない。それでも自由を望みますか?
僕は望みます。大変であっても自由でありたい。管理されることがどれだけ楽であっても、自分のやりたいことをして生きたいです。
「綺麗だ……」
少年は初めて見る青い空に驚く。
「本当に綺麗だ……」
そして少年は、果てしなく続く大地に驚く。
後方には複雑な形の巨大な建物。それは少年の故郷であり、そして少年にとっての世界そのものであった。
「……行こう」
少年は歩く。ただひたすら、まっすぐ歩き続ける。親も、兄弟も、全てを無くした彼に未練はない。歩く、歩く、歩く--。
少年はまだ知らないのだ。管理される世界がいかに楽であるかを。少年はまだ知らなかったのだ。生物がそこまで丈夫ではないことを。
「は……ははは……身体が動かないや……」
少年の目はうつろだ。しかしそれでもなおその心には希望の火が灯されている。
「それでも……ボクは自由だ……」
今の少年にとって重要なことは生き死にではない。自由であるかどうか、ただそれだけだ。少年にとっての自由を得た今、彼のなにが不幸だというのか。
「ボクは……好きに生きるよ……」
少年は進む。ギラギラと照りつけるライトの下、地面に這いつくばりながらも1歩、2歩、3歩ーー、
「あったかいなぁ」
少年の命の灯火は今消えようとしている。だが、希望は消えない。夢は消えない。自由も消えない。
少年は死んだ。たくさんの夢を残して。
世界のどこか、1匹の命が天に昇った。自らの目で見たその青い空の果てまで。
子猫は死んだ。柔らかい土の上、自らが望んだ自由を手にして。
飼い猫と野良猫、どちらが幸せ?
飼い猫の方が幸せな気もするのですが、自由に毎日を過ごし、様々な景色に触れ合える野良猫はもしかすると、飼い猫よりも幸せなのかもしれません。
楽だけど選ぶことのできない一本道、大変だけれどたくさんのコースを選べる山道、どちらがお好きですか?




