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プロローグその1~男にはやらねばならぬ時がある~
俺の名前は月ヶ瀬神矢、現在CS大学の二年生。
突然だが、この張り詰めた空気、どうにかしてほしい…
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「いいか!これは、男の戦いだ!いかさまやずるは絶対に許されない…!」
「がははは!いいだろう。」
「男に…二言…なし…だ!」
「いいぜー!ぜってえ負けねえ」
「え?べ、べつに俺は…」
「ああ…もちろんだ。」
とある大学の部室棟、その一階。
「現脳研」と書かれた部室のなかで、六人の男たちが、暑いバトルを始めようとしていた。
「いいか?最初はグーだぞ!」
「おお!」
「さいしょはグー…じゃんけんぽん!!」
「…」
「…」
「…」
「よっしゃ!俺勝った!!」
「まじかよう。」
「がははは…まあいいさ、楽しめれば何でも。」
「ぐぬぬ…悔…しい!」
「うっわー!これ付けんのかよ。」
「まあ…しゃあねえな。」
さて、この男たちは何を争ってこんな不毛な争い(じゃんけん)をしていたのか?
それを説明するには、数十分前にさかのぼらなければいけないだろう。