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停滞

そして僕らは街で聞き込み調査を進めることにした。


「すみません!この「市長横領疑惑」の記事について何か知りませんか?」

——と僕は街ゆく人に声をかけた。

人々の冷たい視線が僕たちに刺さる。


調査は思うようにはいかず、疑惑についての手がかりは何も手に入れられなかった。

それどころか「そんなの出鱈目でしょ」とか「マスコミが騒いでるだけ」とか散々言われてしまった。

「はぁ、何も進捗ないよ…どうすれば」

と僕はベンチに座って弱音を吐いた。

あたりはもう日が落ちてきている。このままでは疑惑はなあなあになっていまう。


「多くの人に声をかけたがそもそも「疑惑」について知ってる人の方が少なかったな。サーカスの話はどうなんだ?毎週市長が立ち寄っているんだろ?」

ヴェリテが腕を組みながら眉間にシワを寄せて言う。その横顔は夕焼けに照らされながらも凛としていた。


「サーカスかぁ…サーカスを調べたところで疑惑の根本的な証拠を掴めるとは思えない。それにそのサーカス、夜は営業時間外でやってないはずなんだよ。そもそもおかしいんだ」


確実な道を通りたい。それにしても市長はサーカス会場で何をやっているんだ。何か怪しい儀式をしているのか?

忍び込んで見つかりでもしたら生贄にされるに違いない。そんなのごめんだ。


「いっそのこと、市長のオフィスに忍び込めたらなあ。まぁ、僕たちにそんな大それたことできる訳ないけど」

僕は投げやりになって言った。


サーカスよりは幾らか安全だと思うが、それでも全然現実的ではない。素人の僕たちがちょっとやそっとの手段でオフィスに忍び込んだところで摘み出されてしまう。それどころか最悪目をつけられて謎を追えなくなる。


「お二人とも、何かお困りのようですね」

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