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第26話 ダンジョン経営計画 発動

 シンディールは畑の片隅佇むゴーレムを見つけた。

 ひときわ大きく、動きの機敏な個体を選び出す。彼はその名を宣言した。


「お前はこれより、ゴレムスと名付ける。部隊の指揮官だ。」


 無機質な石の体に、命を宿したかのようにゴレムスがゆっくりと頭を下げる。

 シンディールは満足げに頷き、さらに錬金術を駆使してゴーレムの数を増やした。


 ゴレムスはリーダーとして、他のゴーレムたちを統率しながらダンジョンの掘削を進める。

 シンディール領とプレイヤーのリスボン拠点のちょうど中間地点に、新たな迷宮が姿を現し始めていた。


「このダンジョンは、単なる障害ではない。冒険者たちを惹きつけ、育て、試練の場となる。」

 シンディールは冷徹に笑った。


 モンスターの自発的な発生率を強化することで過密状態――“スタンビート”を意図的に起こす。

 それは街や都市の壊滅を招き、プレイヤーたちをダンジョン攻略へと自然に導く巧妙な罠だ。


「運営が私を敵視するのはわかっている。だが、構っている暇は与えない。」


 シンディールは集めた冒険者たちの白骨や装備を錬金素材として回収し始めた。

 そこから生命の境界を越えた、未知の存在を生み出す計画を進めている。


 ゴレムス率いるゴーレム部隊は完璧な指揮系統で動き、ダンジョンの掘削と防衛を着々と進めていた。

「これが、新たな支配の形だ。」


 シンディールの瞳が暗闇の中で冷たく光る。

 彼の野望は、まさに今、動き出したのだ。

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