第17話「世界連結者 コネクター運命が確定 ロックする前に」
かつて、異世界を荒らした錬金術侯爵。
次に、現代日本で奇跡を巻き起こし宗教を立ち上げたカリスマ。
そして、今――ゲーム世界の住人となった少年は、
すべての記憶、経験、技術、信仰、そして“運命”そのものを武器に変えていた。
名は、**オーマエハ・モー・シンディール**。
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転職の儀が終わった瞬間、世界の空気が“揺れた”。
周囲にいたNPCたちは地面にひれ伏し、
画面には見慣れぬ赤黒い警告が表示される。
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> 【ALERT:プレイヤー“シンディール”が《高位変数》に認定されました】
> 【確率干渉領域:拡大中】
> 【特異称号《世界連結者》が発現しました】
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その瞬間、
**過去の世界と現在のゲームが、彼の存在を通して“接続”され始める。**
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### 【農地では】
マンドラゴラ畑から突然現れた**ユニーク個体**が、
「ご主人……ワタシ、あなたの信仰を受けた精霊」と言い残し、
足元に根をはって勝手に神殿を拡張し始める。
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### 【教会では】
祭壇に祀られていた**賢者の石**が砕け、光を放つ。
中から浮かび上がるのは、かつて異世界で自ら食べた石の記憶――
> “これはただの素材ではない。運命を越えようとした者の罪だ”
しかし、彼は恐れなかった。
「今度は運命を**操る**番だ」
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### 【ゾンビ兵舎では】
踊っていたはずのゾンビたちが突如停止。
すると、全員が一斉に
\*\*《降霊調合:マルチリチュアル》\*\*によって合成召喚され、
1体の巨大死霊騎士となる。
彼は静かに、
「我が魂は、主の運命に従う」と呟いた。
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### 【マップ外:運営管理層】
サーバーの運営本部に警報が鳴り響く。
> 「……プレイヤー“シンディール”、異常確率干渉。ログ解析不能」
> 「このままだと**ゲーム内アイテムの価値経済**が崩壊します」
> 「彼に対抗可能な《アンチラック》を即時派遣せよ」
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### 【敵ギルド:バンルーク連合】
運命操作により、超SR級装備や神薬を量産したシンディールに対し、
ついに強硬手段が取られる。
特殊暗殺クラス《アンチラック》が、教会に潜入。
しかし、シンディールは既にその存在を予見していた。
> 《ラッキースロット・オーバードライブ》起動。
> → クリティカル予測+強運転移:敵の暗殺スキルが自動反転!
襲撃者の短剣は、**なぜか自分に刺さっていた**。
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「……お前の運命は、今、俺の掌にあるんだよ」
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### 【称号&新スキル解放】
* 《世界連結者》
→ 異世界/現実/仮想世界の記憶・知識・霊格を横断統合
* 《神域錬成》
→ 降霊+錬金+信仰スキルによる、神級効果アイテム生産
* 《確率の支配者》
→ フィールド全域に“確率操作バフ/デバフ”を展開(CT:長)
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そして――画面に新たなクエストが表示される。
> 【グローバルクエスト解放】
> 【タイトル:神に抗う者 vs 世界連結者】
> 【内容:世界のルールを書き換える「第零教典」の探索】
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いよいよ、“信仰”と“運命”と“チート”が一つになる。
異世界、日本、ゲーム。
**すべての世界は――彼につながっている。**