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第77話

 ジャン・バラさんが指示を出すと、部下らしい人たちがマンモスや随伴してるテイムモンスター達から次々と商品を降ろし、種類別に売り始めた。

 キャラバン隊か。この雰囲気は少し遅めの夏祭りって言えるかもしれない。


 一応、私が責任者って事で商品目録が渡されたが・・・

 えーっと・・・ドライフルーツ等の乾物に、米、蕎麦、その他雑穀類、酒類、香辛料や調味料、絹製品、西大陸の雑貨や民芸品、装身具、少ないけど魔法の品(マジックアイテム)まで扱ってるの!?


 大商人じゃん・・・


 あと・・・護衛の傭兵団と、オマケでついて来た吟遊詩人や旅芸人も居るのか。

 路上で勝手に演奏とかされても迷惑だから、きちんと場所を用意しないと・・・


「マーシャさん。アカネと交代で自警団とマイコニド軍団で見回りを強化してください。

 これ、結構な大所帯っぽいんで何かトラブル起きるかもしれないんで」

「オッケー。昼間は自警団、夜はマイコニド達に任せるで良い?アカネ」

「問題ございません」


 よし。急いで用紙を用意しようか。


「公演希望者はこっちの紙に演目と必要時間を書いて提出してください!

 届け出無く勝手に始めたら村から追い出しますからね!」


 そう周知して紙を配る。

 ちゃんと代筆役であるマイコニド達も居るので、書けない人でも大丈夫だ。


 ジャン・バラさん達のキャラバンは1週間くらい滞在してくれるらしい。

 大所帯だから準備に1日作業が必要なんだとか。


 それなら、マイコニド達やベッティちゃんにお小遣いを与えて楽しませる余裕はあるかもしれない。


「主様。届け出の集計完了しました。

 私の方で処理して構いませんか?」

「あぁ、お願い。収支計算とかはアナベルに投げて、余裕が出来たらアカネも楽しんできて良いよ」

「はい」


 荷下ろしやテントの設営場所等を指示を出し、昼過ぎには村のすぐ外側にキャラバンキャンプが完成。

 自警団やマイコニド軍団で見回りすることは設営中に伝えたら、護衛の傭兵も協力してくれるらしい。

 こっちも旅芸人たちの公演場所等を整理できたので、上手く回ってくれると良いな。


 吟遊詩人や旅芸人が賑やかな音楽を奏で、祭りが始まった。

 昼の作業を終えた村の人たちがそれぞれ楽しんでくれるはずだ。

 おっと。忘れないうちに・・・


「アカネ。コレ、マイコニド達のお小遣いってことで」

 それぞれ大銀貨や銀貨を数枚握らせておく。

 結構な出費だと思うが、魔法薬やバロメッツ肉が良い値段で売れてるのでこの程度はお小遣いで出せる。

 もちろんベッティちゃんにもお小遣いで銀貨を数枚握らせておく。


「私はジャン・バラさんに売っておきたいのがあるから、後でね」

「はい。では行きましょうか」



 さて、ジャン・バラさんのテントは・・・あの一番大きいヤツかな?

 近づいてみると、護衛の傭兵が歩哨に立ってたので確認してみたら正解だった。


 アポ取ってみたら、先にテントに入って良いと言われたので中に入る。

 テントの中では絨毯の上で書類仕事をしてるジャン・バラさんが居た。


「ジャン・バラさん。今良いですか?」

「あぁ、移動しながらも進めてたけど、出世すると筆仕事が多くて慣れないねー。

 どうかしたかい?」


 ハネペンを置いて、私の相手をしてくれるようだ。


「とりあえず、私の商品も出しておこうと思ってまして」

 在庫にある魔法薬類の一覧を出して見せる。

「あぁ、確かに。見せてもらうよ」

 リストを受け取って、しばらく眺めた後

「・・・うん、こっちの世界より品質が安定して高いのは助かるね。

 特に治癒系の薬はこっちだと品質が低いのが多くて困ってたんだよね。

 とりあえず、この辺は全部買い取らせてもらおうかな。

 全部品質保護されてるなら、劣化せずに西まで運べそうだ」


 よし、在庫がさばける!・・・そうだ。コレも相談しておこう


「あと、コレはまだ試作なんですけど」

 さらにインベントリ空間から試作品のスキンケア用品を出して見せる。

「マーシャさんがスキンケアグッズ欲しいって言ってて、試しに作ったんですけど、ジャン・バラさんならどれくらい出します?」


 とりあえず村で手に入る物を材料に作った結果、洗顔用石鹼、化粧水っぽいヤツ、保湿乳液っぽいヤツ、保湿クリームモドキ、までは出来た。

 クレンジングだとかブースターとか美容液とかは言われても材料がサッパリ分からないので、ここまでしか作れない。


「スキンケアアイテム?うーん・・・あんまり分からないけど、身内で試させて良いかい?反応次第で値段設定を考えさせてよ」

「えぇ。あとコレ試作品なんでパッチテストとかもしてくださいね」

「分かったよ。それとだけど、交易所のリストにある低位のモンスター素材も後で直接見て査定させてもらっていーかい?」

「えぇ。大丈夫ですよ」


 試作品をジャン・バラさんに渡し、後で反応を聞かせてもらおう。

 良い反応だったら、ジャン・バラさんに投資とかお願いしてみようかな。


 取引の約束を交わしたので、商品を運び込むために一度テントから出る。

 キャンプ地では皆が楽しそうに商店を眺めたり、取引の交渉をしてたり、出店の料理を楽しんだりしていた。


 ・・・私も商品を運び終わったら、参加しよ。

恐竜化シェイプレックス

制限:魔女・魔術師・他

制限:Lv6以上

属性:変身

射程:接触距離

形状:接触指定

指定した同意する対象を「恐竜」の姿に変身させる魔法。

恐竜化した対象は一時的に魔法やスキルの行使が制限される代わりにステータスが向上する。

ただし、この魔法は中小型サイズの恐竜までしか変身できない

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― 新着の感想 ―
配下のマイコニドってナルトの影分身みたいなものだしアカネが楽しめば全員が記憶と感覚を共有出来るから個別にお小遣いあげなくてもよくない?って思ってしまうな。 動けないから仕方ないんだけど1人仕事してる…
恐竜化……ティラノサウルスレース……ウ、アタマガ
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