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第64話

 1週間後。季節は初夏に入り、定例となった代表者集会で冒険者組合支部の話が議題に上がった。


 冒険者組合を受け入れるか否かで話し合った結果、冒険者組合を村に受け入れることが決定した。

 それに伴い、村の宿泊施設の増設や冒険者組合の施設立地の確保なども話し合い、村の北側の練兵場近くに設置される事が決定された。


 ついでに、村の防壁も増設する話も持ち上がった。

 まだ新居の空き家が多く、人を受け入れられる余裕はあるが、予め余裕をもって防壁の拡張は計画されるべきと意見が上がり、北側に追加の防壁の建設が決定された。


「村の北側は兵舎や冒険者向けの施設を集中させ、一般居住区とは線引きする。これで良いですね?」

『異議なし』


 こっちの世界感覚だと、冒険者はやっぱ武器を持ったアウトロー寄りな人間のイメージが有るらしい。

 元の世界に例えるなら・・・"銃を片手に古代の遺跡を探索してお宝をゲットするトレジャーハンターみたいなヤツ"

 これが一番近いイメージかな。


 荒事を承知で財宝を狙って、武器を振う。そんな人間が一般居住区でウロウロされたら怖い。

 だが、受け入れ賛成派の意見では、まず冒険者が丘向こうの森の探索や魔獣の間引きなどをしてくれれば、丘の資源や丘向こうの森の資源探索が可能になる。

 そして、冒険者が狩る魔獣素材で村の経済が活性化する事が狙い。

 出来れば魔獣素材から装備を作れる『鍛冶師』とかも誘致できたらなぁ・・・


 反対派も、住み分けができて自警団の兵舎が近くで見張ってくれるならと納得してもらった。



 さて、冒険者の受け入れは賛成となった後、私の拠点で勉強中だったベッティちゃん。

 1年経たないくらいだが、みっちり勉強を教えてもらった結果、四則演算もできて店番はまだ難しいが、頭は悪くないらしいので、勉強ついでに魔法も教えてみたらどうかとマイコニド達に言われた・・・んだけど。


 私って魔法の習得はゲームのクエスト報酬とかシステムで習得したからこっちの世界流の魔法は文字通り「教科書でしか知らない」んだよなぁ。

 一応、指南書みたいなのは取り寄せてあるし、こっちの世界流の魔法制御技術とかも知ってるけど、人に教えてみろと言われるとそんな大層な事言えない。


 というか教科書(魔術書)に書いてある事をそのまま訳すと、

『とにかく精神集中して自分の魔力を感じ取れ!』

『がんばって自分の知識でこの世界の原理を魔力で再現してみろ!』

『考えろ。そして感じろ』

 って感じの事ばっかりで、魔法の方は簡単な原理は書いてあるけどめっちゃアバウトな感じで・・・コレ読んで魔法習得とか無理じゃね?

 むしろコレ読んで魔法習得できるヤツ居るの?まぁ初心者用の安物だけどさ。


 とりあえず、入手してる書籍から役に立ちそうな修行法を幾つか抜き出して、ベッティちゃんにやらせてみる。

 まずは『瞑想』。

 自然体で自分自身の体に宿る『魔力(MP)』を認識する修行だそうだ。

 こっちの世界だとMPも瞑想して把握するのが大半らしい。

 私は特に意識せずにMPの残量をリアルタイムで把握できるけど、一応隣でやってみる。


 眼を閉じてなんとなくの気持ちで意識を集中してみる・・・が、特に何も感じない。精神集中が足りないのかな。

 とりあえず、1時間くらい座禅みたいに集中してると、目を閉じているのに周りを感じ取れる。

 ・・・いや、コレ視覚じゃないな。≪魔法知覚≫で見た景色に似ている。

 私の場合、周りの魔力を感じ取ってるのか。コレはこれで便利・・・いや≪魔法知覚≫あるから意味ないなこんなの。


 とりあえず、ベッティちゃんの方は・・・む、MPの存在は感じ取った様子。

 だけど使う方法が分からない感じか?なんとなく揺らぎのような小さな動きが見える。


 ちょっとじれったいなと思って、魔力操作で私のMPをベッティちゃんに浴びせてみる・・・と、ベッティちゃんの魔力が大きく揺らぎ、それと同時にびっくりさせてしまったのか、ベッティちゃんが叫んだ。


「大きな手に握られたような、感覚で・・・ビックリした」

 あぁ、ちょっとMPが多すぎたか。まぁ結果オーライでベッティちゃんはMPの認識に成功した。


 次の修行法だが、魔力を体外に放出して持続させる。

 つまり、エネルギーの塊を空中に作って、長く保持し続ける訓練だそうだ。

 魔力の制御が甘いと、保持できずに消えちゃうし、強力な魔法は詠唱時間(キャストタイム)が長いから、魔力を保持して制御する技術は魔法使いに必須らしい。

 とりあえず、低位の魔法を発動できる時間は10秒以下なので、10秒キープできたら初歩の魔法を教えると決めた。


 とりあえず、お手本って事で私が教科書見ながらやってみると。うん超簡単。

 何も考えずとも魔力を球状に放出して空中にキープできる。

 2個、3個と増やしても制御に問題無し。昼寝しながらでも余裕かもしれない。


 というわけで、ベッティちゃんにやらせてみたら、最初は込める魔力が大きすぎたのか小爆発を起こした。

 一応ベッティちゃんは防護系の魔法で守っておいたけど、出力上げ過ぎるとこうなるのか。


 その後も何度もエネルギーを維持しようとするも失敗続き。

 持って3秒って所か。どうやらエネルギーを放出するとバラバラに散ろうとする力が働いて、上手く固定できないらしい。


 とりあえず、魔法の修行は瞑想とエネルギーキープ修行を反復練習としておいた。

 10秒の目標達成前に、彼女用の発動体とか装備も調達しとかないとなぁ。

≪衣服鋼鉄化≫

種別:変身魔法

制限:魔女系、魔術師系、魔法戦士系

属性:変身/金属性

射程:0~30m

形状:対象指定

衣服を「鋼鉄」に変身させる魔法。

防御力が向上する代わりに生地が板金となるため、鋼鉄化させた衣服を着用している対象は身動きが出来ない。

近接戦闘を行う魔法戦士系のクラスは鋼鉄化させた衣服でも動けるスキルを習得しているため、例外。

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これは化けるかもしれんな
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