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第167話

 フジタ君、タカオ君、ナスハラ君は結局のところ村はずれの平原で壮絶な殴り合い(ガチ)をした後、最終的に誰が飲んでも誰も納得しないということで、飲むのを保留にし、状態保存状態でアキヒト君に預けることにしたらしい。

 と言うか彼・・・いや彼女たち?・・・ややこしいな。とりあえずフジタ君達が戻ってきた理由の1つが『路銀が無くなった』のもあったらしい。


 最初は私が薬師系クラスを持ってるという情報を知って、アキヒト君のツテを頼って性転換の秘薬を目当てに来たそうだが、1人分だけ手に入れた後は材料を集める金も無くなったので、しばらく私の村を拠点に冒険者として活動して資金調達をするつもりらしい


 アキヒト君を通じて3人の能力もその時大雑把に教えてもらった


 まず地雷系ガールになってるフジタ君のクラスは『野伏(レンジャー)』系を主軸にした探索特化クラスだそうだ。

 主武装はロングボウで近接は苦手らしいが、代わりにスキルで即席の罠を張ったり簡易拠点を作成したり、食料調達や薬を使った応急処置、広い範囲の探知スキルを活かした狙撃が得意だそうだ。

 3人が旅をしている中で一度も迷わずに目的地に到着したのはフジタ君のスキルの恩恵が大きいらしい


 続いて黒髪クールビューティーのスレンダー美女になってるタカオ君の習得クラスは『格闘家』系で俗に言う『掴み(グラップリング)系』と呼ばれるタイプのスタイルらしい

 格闘家には大きく分けて3種類存在しており、パンチやキックを主体とする『殴り(ストライカー)系』、投げ技や締め技などの掴み攻撃を主軸にする『掴み系』、最後は魔法系クラスを習得して自己強化や中距離攻撃などを体得してる『複合(エンハンス)系』に分かれてる

 タカオ君の武器は指先が鋭い爪のようになってるグローブで、掴む時に相手の身体に爪を喰い込ませたり、投げられないくらいデカい相手には爪を使って引っ掻いたり手刀による斬撃も使うらしい


 最後はメカクレ巨乳になってるナスハラ君の習得クラスはかなり奇抜で珍しい前衛型魔法使いの『超能力剣士(サイ・ブレーダー)』と呼ばれるクラス

 つまり、ナスハラ君のクラスは『超能力者(サイキッカー)』なのだ

 剣と魔法の世界に超能力まで出てきたけど、リッシュさんの機械武器とか出てるし気にしない

 ナスハラ君の装備は超能力者系クラス専用装備である「サイ・ブレード」と呼ばれるエネルギー系の剣を両手で使う二刀流剣士。紫色のエネルギーの刃で敵を滅多斬りにする超攻撃型だ

 欠点としてサイ・ブレードは『ガードが使えない』という欠点を抱えており、刃自体が非実体のエネルギーの塊なので、攻撃を受け止めることができないらしい

 その代わりものすごく軽く、威力と攻撃速度も速いため懐に入り込んでのラッシュ攻撃はかなりの攻撃力になるらしい・・・が、せっかくのラッシュを披露して貰ったら・・・突然胸を抑えて蹲り













「胸が揺れて・・・痛い!!」


 まさかの巨乳が仇となった


「そりゃそうでしょ。そんなに大きい胸であんな激しい動きしたら」

「めっちゃ目の保養にはなったっすけどね」


 そう口走ったアキヒト君にはマーシャさんからゲンコツが入った


「サイ・ブレードは威力とスピードが高いから、回避系スキル積んだら結構優秀よ」

「実際ラッシュのスピードはかなり速かったですね。とりあえず、下着を変えてラッシュの動きでも問題無いようにした方が良いですね」

「アニメじゃ揺れても平気そうだったのに・・・巨乳ってこんな不便なのかよ」


 フジタ君とタカオ君は胸が控えめだったから、特に動きには問題無いらしい

 ・・・が


「女になったら女湯に合法的に入れるって思ったけど・・・」

「なんか、色気より居心地の悪さを感じる・・・」

「かといって男湯にも行きたくねぇ・・・」


 そう項垂れる3人を見て私は思った。個人用の風呂作って良かった


 で、そんな3人の住居だが、レーシアさんの家にある倉庫を間借りするそうだ。

 アキヒト君の家も広そうだと思うが・・・


「ぜってー変な事されるかも」

「ちょっと住み辛いかなって」

「中身が男でも問題無いって思われてそう」


「テメーらちょっと表出ろコラ」


 アキヒト君の信用皆無だった。


 さて、そんなこんなで冬の時期を過ごしながら新年を迎える

 今年は村の拡張や経済成長を目指していきたい所だ

 エルフやドワーフなど人が増えたから、新しい仕事や産業も広げたいし・・・やること多いな


 そんな感じで新年を過ごして数日後のある日・・・ついにベッティちゃんが魔女クラスの覚醒に至った


「魔女Lv10・・・覚醒に至りましたね」

「はい・・・コレが・・・覚醒」


 実際、クラスが覚醒に至っているか否かでそのキャラクターの強さは段違いだ

 覚醒スキルが強力なのもあるが、クラス覚醒をさせた人間はそれだけで覚醒に至っていないレベルの相手より強い能力補正が入る

 具体的に言うと覚醒後のクラスをセットするだけで得られるステータスが1.5倍くらい増える。レベルアップに必要経験値もさらに増えるけど


 まぁとりあえず、今はベッティちゃんの魔女覚醒と派生クラス習得をお祝いしよう


 ベッティちゃんが習得した魔女の覚醒スキルは≪偏愛救済(ディスティニーライフ)≫。支援型の覚醒スキルだった


 効果としては味方を1人選ぶことでその味方に対してだけ、自身が与える支援効果を30%上乗せした上で、その味方が効果中に死亡した場合・・・1度だけ自分の生命力(HP)の半分を分け与えて死を回避させる。

 ただし1度対象を選んでしまうと効果発動中は別の人間に対象を変更する事は出来ず、死亡回避効果が発動すると効果は強制終了するが、3日に1度だけ他者の死を回避できるというのはこちらの世界では超破格な能力だ

 魔女系は支援魔法や補助強化魔法の習得数が少ない傾向にあるが、全く使えない訳じゃないし、ベッティちゃんが覚醒後に習得した新たなクラス『薬師の魔女』は薬剤によるデバフと強化を使い分けられるクラスだから、シナジーも強い


 この調子で成長すれば、私では作成できない魔法薬の作製も近い将来できるようになるかもしれない・・・

超能力者(サイキッカー)

系統:魔法使い系基礎

主武装:「サイ・ウェポン系武器」「軽装防具」

魔法ではなく超能力で戦う特殊なクラス。分類上は魔法として扱われている。

超能力者のエネルギーを利用する「サイ・ウェポン」と呼ばれる武器種を専門に扱い、近~中距離での戦いに適している

サイ・ウェポン系武器は実体を持たない純エネルギー系武器であるため、防御系スキルには使えない欠点を抱えているが、非常に軽く素早い連続攻撃を得意としているため、高速移動スキルや回避系スキルと組み合わせることでハイスピードでテクニカルな戦いを展開できる

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― 新着の感想 ―
弟子の成長が著しい
この世界だと巨乳さんはプレートアーマーで抑えられて揺れない重戦士系か 激しい動きのない純粋な後衛(但し弓使いは除く)かってところですかね 運動量の多い軽戦士系とか斥候系のクラスとは相性悪そう
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