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第135話

 とりあえず、唐突に出てきたドーズさんとやらが名乗りを上げたので、私達はなんだかんだと理由を付けて言いくるめ、無事に貴族連合の駐屯地から脱出。

 あのまま居たら間違いなく巻き込まれるし、そんな面倒事に首突っ込みたくないので『猫の特急切符』を使ってさっさと村へと戻る事にした。


 村に到着し、最初にやった事は・・・


「あった!」

「コレは?」

「あー・・・ただの石ですね」

「ひとつ残らず拾いますよ」


 戦闘で剥がれ落ちてた竜の鱗探し。

 ・・・いや、ほら竜種の鱗ってさ、エルドラド・クロニクル基準でも高級素材でしかも原色種。

 装備を作るのは無理だけど、欠片からでも魔法付与素材にはなるはずなので私を含めて皆で探す。


「ったく、何で風化効果なんて使うのよ!」

「今更そんなの言いっこなしっすよ!」

「喧嘩してないで手を動かしてくださーい。コレ終わったらアキヒト君とマーシャさんはマンドレイクの植え直しも手伝ってもらいますからね」


 地面に零れた血も土ごと回収して、素材にできないか色々頑張ってみた結果・・・


「かなり状態が劣化してますけど・・・ギリギリ使えますね」

「ん。鱗も欠片しか無いけど、素材にするなら十分」


 と言う訳で、保存用に封印を施して使用するまで保管。


 その後は日が暮れるまで私、アキヒト君とマーシャさんの3人+マイコニド達で荒れたマンドレイク畑を整備し直し、植え直す。


 全てが終わって、自室に戻ると


「おぉ、お疲れさん」


 何故かジャコウさんが私の部屋に居た。

 ・・・あと顔面をボッコボコに腫らした何某ドーズ君も床に倒れてた


「なんで居るんですか」

「そんなに警戒せんでええよ。襲うつもりも無いし。

 ここに顔を出したんは、二つ用事あってな。一つはコイツを診たって欲しいってトコ。

 帰り際に喧嘩売られたからちょっと相手したってん。重症やけど、入院させて治療したってや」

「まぁ。良いですけど・・・もう一つは?」

「説得のお礼。アンタさんらのおかげで交渉はスムーズに済んでな、言い分は大体通ったし万々歳や。

 で、コレがそのお礼。ウチは生産職とのコネは大事にしたいねん。特に(ゲーム)の世界のアイテムを作れるヤツは・・・な」


 そう言ってジャコウさんが和服の袖から取り出したのは・・・スクロール?


「中身は≪蟲召喚(サモンヴァーミン)生糸蜘蛛(シルクスパイダー)≫。

 餌を与えたらシルクの材料になる「糸」を生産する蜘蛛を召喚する魔法や。

 鑑定魔法で調べてもええで」


 そう言われたので念のため、鑑定系の魔法で確認してみたら・・・確かにその通りの効果を持った魔法。

 罠とか暴走とかも・・・無いな


「蜘蛛のレベルは15でその辺の雑魚食わせれば勝手に増えるし、付与魔法使えるヤツおるならコレを元にスクロールを複製できるやろ。

 その蜘蛛から出来るシルクはその辺の繊維より丈夫で、魔法使い用の衣服ならこっちの世界基準でも上等な部類なモン作れるはずや。

 コレでコイツの治療代と謝礼は十分やろ?」


 確かに。上手く増やして安定生産できるようになれば、それなりの布装備が量産できるようになる・・・

 バロメッツの羊毛も悪くは無いが、シルク素材は衣服装備には相性も良いし、魔法付与の親和性も高い物がありそう


「・・・分かりました。貰っておきます・・・それと」


 私はインベントリ空間から治癒系のポーションとMP回復のポーションをジャコウさんへ投げ渡す。

 変身魔法で無傷を装っているが、3割ほどHPが削られているのが見えたからだ


「ほーん。最高品質で副作用も無し。・・・やっぱええ仕事しとるわ。

 もしこの国に愛想尽いたら、自由種族連合においで。歓迎したるわ」

「まぁ・・・考えておきます」


 ジャコウさんはポーションを飲み干した後、空間転移系の詠唱を開始し


「ほな、縁があったらまた会いましょ。≪転移門(ワープゲート)≫」


 長距離用でも移動できる空間転移の魔法か。

 空間にできた渦に飲まれて、ジャコウさんは何処かへと転移した


 その後はドーズさんを病室のベッドに運び入れて、真菌の神官による治癒魔法で回復させる。

 戦士職だけあってHPの上限も高いし、ジャコウさんが死なないよう手加減をしたのか、体力を回復させれば翌日の朝には意識を取り戻した


 惨敗したのが悔しかったのか、朝に様子を見に行ったら寝かせるために脱がした装備を整えていたのを発見。戦士職だけあってタフだなぁ・・・


「・・・アンタが治療したのか」

「ジャコウさんには治療費を前払いで貰ってますからね」

「チッ・・・。とりあえず、治療代はこれで良いか?あの女に借りなんて作りたくもねぇ」


 乱暴に革の小袋を投げつけられたのを受け止め、中身を確認すると・・・エルドラド金貨か。重さからして700枚くらいか?

 エルドラド・クロニクル基準の相場だとちょっと多いぐらいだが・・・まぁ貰っておこう


「じゃーな。世話になった」


 そう言って、挨拶もそこそこに彼もさっさと村から出て行ってしまった・・・。

 朝食くらい食べて行けばいいのに。まぁ別にいいけど


 臨時収入も手に入ったし、これらの使い道を皆と相談しておこう

蜘蛛の巣絡みウェブストリング

種別:状態異常魔法

制限:魔女Lv5以上

属性:射撃/束縛

射程:0~20m

杖の先端や手のひらから蜘蛛の巣のような網を飛ばし、相手を捕まえる魔法。

この魔法が命中した対象は粘着性の網に捕らわれ、身動きの自由が制限される。

欠点は良く燃える事で、火属性攻撃などで網を燃やせば対象は自由に行動できる

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― 新着の感想 ―
おはようございます。 「俺は最強(キリッ」してたPKerくん、案の定見事にフルボッコにされて大草原ですよ!
†ドーズ†さんのお陰で読み飛ばしたかと思うぐらいあっさり決着付いた。 自慢の暴力装置が一方的にボコボコにされたら交渉もさらにスムーズになりますね。
つまり今後はシルクの下着を量産できるわけだな(人気出そう)
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