第106話
「≪魔法薬充填≫≪薬師の指先≫!」
最上位の回復薬を充填し、リッシュさんに接近して注射。
危険だが、≪毒薬の霧≫だと相手まで回復させかねないし、射撃型の回復だと誤射る可能性が出る
「ん。≪突進≫!」
回復を受けてリッシュさんが武器を構えて陵墓の皇帝に突進!
「≪冷気の手≫」
「『≪点火≫≪爆破推進≫」』
陵墓の皇帝の手から突進を迎撃する冷気を浴びせかけるが、リッシュさんは加速スキルによる二段加速で懐に入った!
『「≪火砕流撃≫ッ!』」
タックルを起点にした大剣では珍しい連続攻撃スキル!
タックルで陵墓の皇帝の体勢を崩し、その後に炎を纏った大剣による流れるような連撃で陵墓の皇帝を叩き砕く!
「コレで」『終幕!』
ラストの振り降ろしで火柱が上がり、陵墓の皇帝も灰となった
あとは死霊術師だけ・・・!
「覚醒:暗殺者・・・!」
「覚醒:冥府の王!」
マーシャさんと死霊術師がほぼ同時に覚醒に入った!
死霊術師の覚醒によって、私の結界が軋みを上げて綻び始めた!
やはり仕込みありきで六重にしても一般魔法では覚醒には勝てないか・・・!
「≪死都降誕≫!」
私の結界が完全に破綻し、冥府の王の覚醒が発動。
地下空間が崩壊し、レンガを突き破ってさらに地下から冥府の建造物が突き出て乱立し、地下からこの場を死都へと改造される・・・!
当然、地下空間は崩壊し、地上の建物は全て地下から突き出た死都の建物に置き換えられる
その僅か後にマーシャさんが覚醒スキルを発動した!
「≪神牲処刑≫!」
マーシャさんが発動させた覚醒スキル≪神牲処刑≫は防御力を無視した強力な攻撃の後、対象に確率で「即死」を付与。
対象が「即死」しなかった場合、攻撃対象に複数の弱体化を与える覚醒スキル
マーシャさんは突き出てくる建造群を回避しながら突き進み、死霊術師へダガーを突き立てた!
「・・・残念。間に合ったぞ」
「チッ!」
心臓にダガーが突き刺さったはずの死霊術師がまだ生きている!?
「≪死都降誕≫によって今の俺は完全な不死。
即死効果は効かないし・・・物理的な外傷ではもう死ぬことは無い」
神の名を冠する最上位クラスの覚醒、その効果によって彼は完全な物理攻撃の無効化と不死性を得たのか・・・!
「更に!死都の中では不死者も吸血種もパワーアップだ!
結界が無い今、もう召喚の制限はない!」
「≪首狩り≫!」
マーシャさんが死霊術師の首をダガーで斬るが
「無駄だ。耐性を超えた『無効化』を得たんだよ、物理攻撃ではもう俺は殺せないって言ってるだろ!」
斬られたはずの首が即座に繋がり、まるでダメージになってない・・・!
「≪軍勢召喚≫≪死霊召喚:竜牙兵≫!≪吸血種召喚:吸血鬼≫!」
大量の魔法陣が展開され、竜牙兵と吸血鬼の軍団が大量召喚された・・・!
「主様!」
崩壊しかけた地下道からアカネ達マイコニド軍団が合流した、が・・・あの軍勢相手にどこまで戦えるか・・・いや、よく見たら竜牙兵や吸血鬼しか召喚してないな。
恐らくだが、覚醒で即死とダメージは免れても、弱体化の影響でまだ上位種を複数体召喚、作成できるだけの余裕が無いのかもしれない。
「アカネ。2体目の真菌の女王を召喚するから連携して軍勢を相手にしてて」
「はい」
懐から以前貰った名前を与えていない真菌の女王の株を出して召喚を行使
「≪上位植物召喚:真菌の女王≫!」
「させるか!全軍、突撃しろ!」
「迎え撃て!主様に近づけるな!」
死都と化したシリダでマイコニド軍団と死霊術師軍団が激突。
マイコニド軍団の後ろで魔法陣を展開し、追加の真菌の女王の召喚に成功。
以前シリダで召喚したのと同じ個体っぽいな
「アカネと協力して!」
「はい!≪通信≫≪軍勢召喚≫≪真菌の神官≫≪真菌の兵士≫・・・」
「チッ!≪5倍魔法範囲拡大≫_「≪流星の一撃≫!」 ガッ!?」
死霊術師が広範囲魔法を放とうとしていたところに、レーシアさんが攻撃魔法で死霊術師を吹っ飛ばして妨害してくれた!
物理ダメージが無効という割に、吹っ飛んだり首が切断できたり刺し貫く事が出来た辺り、実体はあるらしいが、攻撃魔法を受けても全くダメージを受けたような素振りはない・・・!
マイコニド軍団と死霊軍団の激しいぶつかり合い。
その隙にマーシャさんたちは一度後衛に引いてポーションでの回復や強化のやり直しで立て直す
「≪炸裂火球≫!」
マイコニド軍団の中に混じっていた真菌の魔術師が、空を飛ぶ吸血鬼を狙って≪炸裂火球≫を放ったが、回避され死都の建物に向かって行った
「!≪骨の矢≫!」
死都の建物に当たる直前で、死霊術師が≪炸裂火球≫を魔法で撃ち落とした。
なんで撃ち落とした・・・?建物を守る必要があったのか・・・?
もしかしたらと思い、補給を手早く終わらせた私が攻撃に入る
「前衛離れて!≪極大連続魔法≫≪爆破物投射≫!」
手持ちの爆弾と残存MP全てを消費し、私は死都へ向けて爆弾を連射
「な!?≪死体爆発≫!≪骨の壁≫!くそ!止まらないだと!?」
私が死都の建物を破壊し始めると、慌てたように死体を爆発させる魔法や骨の壁を出す魔法で建物を守り始めた。
やはりそうか。この覚醒スキル≪死都降誕≫で出した建物は私の庭園系魔法と同じように「耐久値が設定されている建造物」!
必死に護っているようだが、絶え間ない連射で建物にダメージが入ると
「!アイツのHPが減ったわ!」
マーシャさんが諜報スキルで看破した情報で、死霊術師のHPが減ったことを伝えてもらった事で確信が持てた。
「やっぱり!この死都その物が彼の本体になったんです!
死霊術師自体はもう魔法を行使するための端末で、本体は死都の建物群そのものになったんです!」
爆弾を連射され、ボロボロになった塔が倒壊する。
本体は無敵化するが、死都にある建物の損壊に比例してHPが失われるのが、覚醒スキル≪死都降誕≫のリスクだったんだ!
「ん。そうと分かれば、倒せる・・・!」
「魔術師隊!目標を死都建築物へ!」
さぁ、大詰めだ。絶対にここで倒す!
《極大連続魔法》
種別:スキル/魔法使い系共通
制限:前提として≪連続魔法≫スキルの習得
属性:使用する魔法に依存
射程:使用する魔法に依存
次に使用する魔法は「MPを全消費し、元のコスト分の倍数だけ魔法を連続行使する」効果を与えるスキル。
これにより、5倍までが上限だった連続行使の制限が無くなり、MPの上限分だけ魔法を連続行使可能となる。
問答無用ですべてのMPを消費してしまうが、連射型の魔法と組み合わせることで弾幕として活用できる




