第99話
「≪3倍魔法射程拡張≫≪魔法範囲化≫≪口封じ≫!」
魔法射程を伸ばして軍団の後ろでコソコソしてる邪魔な魔法詠唱を妨害してみる。
・・・ふむ。5体くらいは≪口封じ≫が作用したけど、他は範囲外に逃げたか。
ゾンビや死霊が壁になってて、射撃型の魔法じゃ狙い辛いので起点指定型か対象指定型の魔法で妨害するが、対象指定で範囲化しても対象から離れられると巻き込めないな。
しかも今の範囲攻撃で警戒してそれぞれ位置を離したから連携は阻止できただろうけど、範囲で狙い辛くなった・・・!
「≪二重跳び≫≪首狩り≫!
≪鷹の一撃≫≪滅多刺し≫!」
マーシャさんは空中でジャンプした後、巨人ゾンビの首を刈り取って、そのまま空中で2回目のジャンプをして別の巨人ゾンビへと飛び掛かり、≪鷹の一撃≫による飛び蹴りで蹴り倒してダウンさせた後、≪滅多刺し≫で八つ裂きにして次々巨人ゾンビを片付けてる
≪滅多刺し≫って怖いんだよなぁ。ナイフザクザクって刺すところが特に
「≪二重魔法行使≫≪竜巻≫!」
「『≪一気呵成≫≪獅子奮迅≫!≪薙ぎ払い≫!」』
「≪ルーン複合化≫≪茨のルーン≫!」
ドラゴンゾンビの方は、3人がかりで順調に削れてるが、敵陣営後衛の魔法使い系クリーチャーがちょいちょい≪死体修復≫とかで回復させてるな。
『■■■ーーーーーッ!!』
「 ! ブレス来るぞ!」
ゲッ!もう3分経った!?アキヒト君がブレスの前兆を教えてくれたが・・・くそ、コッチの詠唱間に合うか!?
「私がやります!≪覚醒:占星術師≫!」
レーシアさんが占星術師の覚醒に入り、覚醒スキルが発動
「≪星辰の輝き≫!!」
『■■ーーーーーーーーッ!!』
レーシアさんの目の前で銀河を思わせる光の渦が出現し、極太のビームが放たれた!
レーシアさんの発動させた覚醒スキルとドラゴンゾンビのブレスが激突し、大爆発。
「ひょえっ!?」「おわっ!?」
思わず砂埃・・・いやコレ灰だ!ゾンビとかの灰!ばっちぃ!それはともかく大量の灰だのなんだのが舞い、余波でゾンビの群れが消し飛んだのを視界の端で確認。
「ハァァアアアアア!!!」『■■■■ーーーーーッ!?』
ドラゴンゾンビのブレスと覚醒スキルのぶつかり合いは、今回はレーシアさんの覚醒スキルが押し勝った!
極太のビームに飲み込まれたドラゴンゾンビは再生力が追い付かずに灰となって消滅。
覚醒スキルとはいえ、本来は情報系魔法が得意な占い師系クラスでこの火力を出せるとは・・・!
「お客様~!他の乗客の乗り込みが完了しましたにゃ~!お早く~!」
丁度良く、車掌猫がハンドベルを鳴らしながら住民の乗り込みが完了した事を報告
「できるだけ軍団出して足止めをお願い!」
「はい!≪軍団召喚≫≪召喚:真菌の兵士≫!≪軍団召喚≫≪召喚:真菌の魔術師≫!」
真菌の女王に指示を飛ばしてマイコニド軍団に殿を務めてもらう。
「命賭けなくて良いから。私達が汽車に乗り込んだら元の次元に戻って」
「はい。・・・これを」
名を与えられなかった真菌の女王にトリュフのようなのを手渡され、真菌の女王は前線へと加わった。
「マーシャさん!リッシュさん!アキヒト君!離脱します!マイコニド軍団が前線を受け持つんで後退してください!」
「了解っす!最後に1発!≪3倍連続魔法≫≪旋風斬り≫!」
1発って言いながら3連射した私の背丈と同じ大きさの旋風を発生させ、ゾンビ軍団を吹き飛ばす。
『妾は不完全燃焼だぞ!』「ん。ならココでゲージ使っとく」
おいおいリッシュさんもか・・・!
「≪安全装置解除≫熱狂姫固有スキル発動」
『ワーッハッハッハ!流石は妾の使い手!不死者共よ!妾からの最後の手向けを受け取るが良い!』
リッシュさんの大剣に取り付けられた機械部分から異常な熱が放たれ、纏っていた炎の勢いと大きさが膨れ上がった!
「あっつ!?」「ちょっとリッシュ!巻き込まないでよ!?」
「『固有スキル!≪極大焦熱波≫ァーーーーッ!!!」』
リッシュさんの大剣から炎の塔とも呼べる熱量の一撃が振り降ろされ、直線上にある何もかもを焼却、融解していく。
残ったのはガラス化した大地が伸びた道。
しかも南にあるシリダの防壁らしかった壁まで融解してるし・・・
『うむ!これにて閉幕としよう』「お疲れ、熱狂姫」
「やり過ぎよ!バカ!」「一緒に燃やされるかと思ったっすよ!」
マーシャさんとアキヒト君は上手くリッシュさんの後ろに入ったので、巻き込まれずに済んだらしい。
≪極大焦熱波≫、滅茶苦茶派手だと思ったけどコッチでもド派手だなぁ・・・
満足した熱狂姫は実体化が解除され、元の武器に戻った。
私達はマイコニド軍団と入れ替わりで戦線から離脱し、汽車まで走る。
「というか!今の攻撃でゾンビ全滅したんじゃ無いっすか?」
「そう思うなら後ろ振り返って見なさい」
私も気になって後ろを見たら・・・ゲ。
さっきの巨大種ドラゴンゾンビがさらに数体と、上位種の不死者の群れ。
さらに空中には吸血種の吸血鬼公爵率いる吸血鬼の群れまで飛行して向かってきた!
「アレで全戦力じゃ無かったんですか!?」
「多分、現地人+プレイヤー1人倒すのに最小戦力で向かってたら、私らってイレギュラー見っけて急遽召喚したってトコね。つまり、さっきまでしてた舐めプを辞めて本気で殺しに来てる」
イヤーーーーッ!!
「マイコニド軍団じゃ時間稼ぎにしかならないから、さっさと逃げるわよ」
言われなくとも私達は列車に飛び乗り≪通信≫で真菌の女王に元の次元に撤退を指示。
「出発しますにゃ~!」
汽笛が鳴って、列車が始動した所で車窓からドラゴンゾンビのブレスの予備動作!ブレスが来る!
「急加速にゃ~~ッ!」
流石に列車猫達も列車を壊されまいと一気に列車を加速させた瞬間、景色が別の場所へと移り変わり、私たちは撤退に成功した。
≪占い師≫
系統:魔法使い系初期
主武装:「衣服防具」「カード」「杖系武器」
魔法使い系クラスの一種で情報収集の魔法が得意なクラス。
基本的に共通魔法を除いたら、補助魔法や情報収集、探知、看破といった魔法しか習得できないため、単体での戦闘力は低い。
しかし、諜報活動や防諜、偵察に優れた魔法も多いため、領土戦においては戦場を俯瞰して観察し、敵の情報を看破できる占い師系の魔法使いは、どのギルドにおいても重要視されている。
そのため、一番暗殺者プレイヤーに狙われやすいクラスでもある。




