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第2話 対話と予感

 妹と繋がった日から3年、あれから色々な事があった。

妹のシャルーサは、すくすくと育っていった。

髪色は、彼女の性格を表すかのように活発な女の子と言った感じだ。

この三年間で妹と俺に進展があった。

妹とは、繋がった日から俺の存在を自覚しているらしい。俺に話しかけて来るような事が何度があったので、試しに答えてやった。

すると彼女もそれに反応するかのように拙い言葉を俺にかけてくれたのだ。何とも可愛い妹だ。

それと妹のおそらく目を通して見る世界から何となく外の世界がどんなものか理解出来てきた。

現代人の俺たちにわかりやすく言うと、中世ヨーロッパのような世界感で科学の変わりに、超能力とも言える魔法に特化した発展を遂げているようだ。

俺たちが夢にまで見た魔法!や剣技!などがあるっぽい。今になってわかった事なのだが俺がいる空間からたまに聞こえてくる川のせせらぎのような音は、シャルーサの魔力?の流れっぽいのだ。

何故このような仮説を立てたかと言うと、、、父親のマルス・ケルタックの職業は、ダンジョンの研究者で魔法を発する力ら言わば魔力!を探るのに長けているらしい。

なので俺が言うと変なのだが、シャルーサの家には、魔力の操作苦手な子供がよく来る。

それの流れの修正などを行う父親いわくシャルーサは、魔力の総量は中くらいなのだが、魔力操作に関しては常人より上手く出来ているそうなのだ。

ケルタックは、大分親バカらしくこの子は天才、将来は大魔導師だと自慢げによく話している。

まぁこう言った話をシャルーサを通して聞いているので考察するのが俺の日課なのだ。

父親の話をしたし、家族構成も語っておくとしよう。

母親マルス・リースは、専業主婦で仕事は、していないだろうと思っている。

たまに長時間居なくなるが買い物か何かだろう。美しい黄金色の目とサラサラの髪そして、美しいラピスラズリ石のような髪色は観るものを惹きつける。

顔は美形と言ったところで凛々しく小顔である。あの凛々しさと整った小顔は、しっかりシャルーサに受け継がれているようだ。シャルーサの目と髪色は、親父譲りだと思う。

少し脱線したがシャルーサには、兄がいる。

兄の名前は、"マルス・イリム"年齢は、見た目を見る感じ、10歳くらいだろうと思う。

歳の差はあれどシャルーサをとても可愛がっている、心のお兄ちゃんである俺も負けてられない。

イリムは、文武両道タイプで学問や魔法や剣術に至るまで何でも出来てしまうらしい、心のお兄ちゃんは勝てる見込みが無いと言うことだ。

 この世界には、学校と言われる物はなく勉強や魔法や剣術は、家庭で習うようだ。

もっとも家の中を見るに、財閥の豪邸のような華やかな家に住んでいるのでとてつもなくお金持ちなだけなのかもしれないが、この家の方針は、そうらしい。

4人家族仲良くやっているようだ、そして俺はと言うと、あれから見える視点や感度が変わったのでより外界にも接しやすくなった。シャルーサの触れる物や考えが伝わってくるのだ。

 そして今俺は、とてつもなく緊張している、、それはシャルーサが俺に熱烈に話しかけてくるのだ。

この世界の事情があまりわかっていないのでシャルーサが話しかけて来てもあまり答えないようにしている。変な子や何かに取り憑かれているとなっては、妹や俺のためにならないと思ったからだ、なのだが、、、。

シャルーサ「ねぇ!大お兄ちゃん!なんか喋ろーよ!」

俺「、、、」

シャルーサ「ねえってばぁ!ぅぅぅ、、」

シャルーサは、大声をあげて泣き出してしまった。

シャルーサ「うわぁぁぁ〜何で何も言ってくれないのぉ」

俺は慌てた、今は人もいないし可愛い妹が泣くのは俺も辛いので、答えてみる事にした。

俺「シャルーサ!泣かないでくれ、、ごめんよ無視してた訳じゃないんだよ」

我ながら何とも情けない言い訳だ。

シャルーサ「うぅぅ、、ほんと、、?」

俺「本当だよ!可愛い妹を無視する兄がどこにいる!」

そ言うとシャルーサは、笑顔で笑ってくれた。

それから機嫌を直して色々お話をした。シャルーサは、俺のことを大お兄ちゃんと呼ぶのだ、もしかしたらシャルーサには俺の前世の姿が見えているのかもしれない。

前世では、末っ子だったので兄としての接し方は、わからない。と言うよりシャルーサが俺に、懐いているのは末っ子レーダーと言うやつなのだろうか?とまぁ、楽しい時間を過ごした。

最後にシャルーサと約束を幾つか交わした。

俺「シャルーサ、いいかい?他の人達がいる前では、俺とお話ししないこと、そして大お兄ちゃんではなく、、、」

俺はここで少し詰まった、名前で呼ばせた方が良いと思ったからだ、、でも何も考えなしで話したせいで何も思いつかない、さてどうしたものか。

考えようと思考を巡らせた一瞬、俺の思考の中で破れるような痛みを感じた、何かに割って入られたような何かに心を掴まれるような気持ちの悪い感覚。

そして女性の声で何か聞こえる必死に呼びかけているのか怒っているのかわからないが何かを言っている。

謎の声「ホロル、、!ホロル、、!」

シャルーサ「大お兄ちゃん!!」

俺「は!」

俺は、どうやら少しの間黙りになってしまったらしい。あの気持ちの悪い感覚は、もうなくなっていた。少し息を整えてシャルーサにさっきの続きを話した。

俺「ごめんよ、続きだけど俺のことは、ホロルお兄ちゃんと呼ぶこと、いいね?」

シャルーサは、一瞬頭を横に倒してはてなマークを出していたが直ぐに、「わかった!」と元気よく答えるのだった。

シャルーサは、とても聞き分けの良い子そうなので俺の約束を守ってくれそうだ。

あの時何故ホロルにしようと思ったのか、あの思考に割りこんでくる感覚が何なのか俺にはら全くわからないが、そうしないといけない気がするのだ。予感と言うやつなのかもしれない。


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