18話 神なきこの世界で
俺とシャルーサは、エルマタールを倒したあとまぁ大変だった。なにしろ馬に乗った兵士がゾロゾロと森を駆け巡ったり、アニメでよく見るエルマタール様がやられた!?的なあれだ。
こんなふざけて話しているが実際のところ本当に危なかったのだ。魔力の使いすぎなのかシャルーサが一時的に動けなくなったり、追跡を逃れるためにだいぶシャルーサの体を酷使してしまった。
人を殺した後だと言うのに、何も感じない。最初は、腹をくくれたのだと思っていたが違う。俺にその辺の感情が無いのかも知れない。シャルーサの寝込み具合を見るとこの世界では、魔法その物が魂の役割をしているのかも知れない。それにシャルーサ自身人を殺してしまった事に負い目を感じているのだろう、正当防衛とは言えこれでは、本当に、、、。
いや、よそうこれは仕方のない事だ。俺たちがこうして生き延びたのも運が良かったからだ、はいそうですかと殺される訳にもいかなかった。
この世界に神がいるなら俺たちに幸福をもたらして欲しいものだ。人にはそれぞれ適材適所があるもしこの世界での俺とシャルーサの役割がこの世界の敵だとしたら俺は、この世界の神を一生呪っていくのだろう。
あの一件で流石に森に定住していくのも難しいだろうと考えた。実際のところあの一件から兵士が続々と森を囲うようになったのだ。森に受け入れられここまで過ごしてきた、これ以上土足で森を荒らされる訳にもいかない、、。
俺は、森で潜伏しながら少しずつに森から離れて行った。一気に離れなかったのは、森に連中がたむろするのを避けるためだ、これ以上俺とシャルーサの家を荒らして欲しくないのだ。
そうして何日か経過した頃に栄えた町に到着した。
町の名を「ポカリロ」と言うのだそうだ。
町の名前は、森の精霊にちなんでいるそうだ。
町の雰囲気といえば、賑やかな町だ。冒険者とでも言うのだろうか、兵士のような格好をしている訳では無いが武器をぶら下げて歩いている輩がほとんど。
後は商人や酒場などゲームで見るような光景だ、だが俺たちにはお金が無い、、さてさて困った。この世界の物価や仕事の探し方法が全くわからない。
それにどこで兵士の目が光っているかもわからない。
が幸いな事に顔を見られている訳でもない、実際にこの町でエルマタール撃破の噂は、広がっているものの実際のところ似顔絵や特徴が割れている訳でも無さそうなのだ。
それにシャルーサの町の事件から結構な何月が経っているため、ただの噂くらいの認知なんだろうと思う。
とりあえず、ギルドのような施設は無いか確認する。
もしかしたら、一儲けできるかもしれない。
こいう事は、自分でやらせるべきだと思うのでシャルーサに任せてみることにした。
精神的にやられてしまっているが、甘やかしや過保護は、良くない。あくまでこの体は、シャルーサ自身のモノだから。
フロウ「いけるか?シャルーサ」
シャルーサ「お兄ちゃん、、舐めないで私もいつまでも弱虫じゃいられないわ」
なんとも頼もしい事だ、やはりこの子は強いのだ。
シャルーサは、周りをキョロキョロと見て一人の爽やか風の冒険者ぽい男に一直線に駆け出した。
若干の緊張と不安があったが黙って見ておこうと思う。
シャルーサ「あの、、、」
冒険者「お、なんだい?お嬢さん」
なんともまぁ出来た男だ、こいつは俗にモテる系男子だ。何がなんだい?だ!俺の妹にちょっかい掛けたらぶっころしてやる。
シャルーサは、少し下向いてから両ほっぺに軽い握り拳を作ってこう言った。
シャルーサ「冒険者ギルドの場所を、、教えて欲しい、、です。」
なんとも視点の角度的に上目遣いだ、これは兄としてはショックだが男には効くやつだ。
冒険者は、ニヤニヤしながら場所を教えてくれた。
あの変態野郎が道案内の途中で何か誘おうものなら、魔法でぶちのめしていたが、普通にいいやつだった。
シャルーサは、軽く御礼をしてからギルドの扉を潜った。
これから先何が待ち受けているのが天国でも地獄でも生き抜かなければならい。この神なきこの世界で。




