プログラム5
突然だが異変が起きた!私の隣に、なんか人が居るんだ!この人は私の部下なのか?ずっと私の隣に立って、扉の方向をジィーーッと見ている。この存在は、私が意識が無くなるあのいつものアップデートというのが、終わったら居たのだ。目が覚めて、驚いて気持ち的に叫んだぞ。さて、この状況は困った。この存在は敵か?味方か?何のために存在しているのだ……。しかも、こんな時に限って何故か無駄に来るプレイヤー達が来ないのは何故だ?情報も得る事ができん。まったく、ソワソワする。話したい……。せっかく隣に居るんだ対話をさせろよ、とても話したい。どうせなら、今回で私を自由に話せるようにしてくれたらよかったのに。
ギィ。
あ、扉が開いた!プレイヤーだ。これで情報が得られる。さぁ、話せ。情報をよこせ!
「魔王様、侵入者を排除してきます」
え?隣に居た人は私にお辞儀をして、扉の方向へ向かった。お前、話せたの?てか、排除って何?戦うのか?お前が?
「新しいアップデートで、ここが強くなったってマジかな」
「おい! 前を見ろ!」
「ここは魔王であられる、カース様の城。生きて帰れると思わないでください」
「おお! 新キャラじゃん。しかも、めっちゃ美人」
「ヤベ、結構好みなんだけどこのキャラデザ」
「消えろ!」
「戦闘始まってた! 近接か、このキャラ」
「早くねぇか? スピード型の戦法なら威力は低いかな……。あ、体力結構減るわ。ワンパンでちょっと予想外」
「マジか、そしたら防御が紙か。攻撃と速さのキャラタイプ。当たれば勝ちキャラね」
その後もごちゃごちゃ言っていたが、なんとなく分かったのは。あの人は私の新しい部下だ!しかもそれなりに強いっぽい?しかし、この状態だと私は観戦するんしかないんだな。手助けしたら楽にプレイヤーに勝てないのかな?クソォーー、動けないぞ。私!
「ワリィ……。俺体力もう無い。しかもデスった」
「はぁ? お前ふざけんなよ! 調子に乗って」
プレイヤー2人が私の部下に倒された……。おいおい?強くない?私よりも強くない?あ、視界がリセットされた。ちょっと待ってくれよ、部下のが優秀ってなんか嫌だなぁ。そして、リセット後にはまた隣で黙って立ってる。なんなの?嫌がらせか?今回はプレイヤーが倒されたからわからなかったけど、この部下さん倒されたらどんな事になるんだ?私も強くなったのかな……。
ギィ。
よしよし、プレイヤーだ!プレイヤーよ!さぁ、試しに部下さん倒してみてくれ!今回は応援してやろう。
「新キャラか!」
皆んな驚くな。あ、待て!馬鹿やろう!そのまま突っ込んだら……。
「なんだ、こいつ強ぇ……」
嘘ぉ、またプレイヤーがやられたよ。はい、リセット!はてさてどうしようか?プレイヤー達どうしたんだ?いつもなら簡単に倒してるのに今日は調子悪いな。このままでは出番が、私の出番が!なんでこんなに強くしたんだ!ほどよくというのを知らんのか、運営とプログラムよ!その強さ、少し私に……。
ギィ。
3度目の挑戦者入りまーーす。ん?あの2人はさっきの騒いでやられてた奴らだな。また来たのか、勝てるのか?
「おいおい、さっきはよくもやってくれたな」
「今度は対策してきたからな!」
おお!やはり何か姿が少し違うからな。この短時間で対策をしてくるとは、プレイヤーめやるな。
「攻撃なんか全然効かないぜ! おい、今のうちにアタックしろ。俺がずっと惹きつけるから!」
「任せろ!」
成る程成る程。1人が囮となってもう1人が攻撃役か、単純だが確実だな。
「よっし! 倒したぁ! イェーーイ」
「お疲れさん」
あ、観察してたら部下さんやられたって、私なんで動いて……。
「邪魔だ、消えよ!」
「カース様ぁぁぁ!」
え?なんで私が部下さんにトドメ刺したの?
「フッ、雑魚を倒す事もできぬ屑にようは無い!」
(幻聴かな?私は何言ってんの!)
「カスの台詞変わったんだなぁ」
「てかさ、酷くね? あんなに戦って瀕死になった配下を……」
やめてぇ!私も予想外なの!こんなの私はしたくないんだよ!勝手に動くんだ。どんなプログラムだ!
「価値の無い者にこれ以上割く時間は無い。さぁ、かかってこい。この世から消滅させてやろう」
(なんか、無駄に悪度がデカイ!魔王なんだけどさ、さっきのがあるから複雑だ)
「アップデートしてマジで心までカスになったな」
「実力と心、両方で魔王カス誕生だわぁ」
「喰らえ!」
(そんなの嫌ぁぁぁあ!)
この後2人と戦い、私は確かに前よりは強くなっていた。しかし、やはり負けてしまい結果はリセット。そして思ったんだ、チラッと横を見ると部下さんは立っている。これから私の精神は保つかな。頼むから部下さん負けるな。