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プログラム58

『バグプログラムを発見…修正します。実行中…終了時間まで、3時間の予定』


……………。


『プログラムの修正を完了しました。修正、魔王カースの側近マールに謎のバグ発生していたため、リセットしました。側近マールを最初の状態へ戻しました』


我は魔王カースなのだが、現在混乱中だ。なぜなら我の隣に…。


「魔王様! 敵が侵入してきましたね。これで動けます」


「ああ、行って来いマール」


元気よくはい!とプレーヤーへ向かって行ったマール。おかしい……なんで機嫌が良くなっているんだ?あんなに喧嘩をして、もう我を見捨てるような雰囲気だったのに何が起こったんだ!直接本人に聞くしかないか。そんな事を悩んでいると、マールがプレーヤーを倒して戻って来た。


「ご苦労だったな、マール」


「ありがとうございます、魔王様」


「ところでなんだが、お前はどうして我を許したのだ?」


「魔王様を許した? なんの話でしょうか?」


「いや、我も言い過ぎてしまいお前はあんなにも怒っていたではないか。それなのに目が覚めたら以前のように、隣に居る。何故かと思ってな」


そう我が話しても、マールはなんの事なのかわからないという顔をしている。あの怒りが存在しなかったかのように、本当になんなんだ?これは流石に変だ。


「あの、魔王様? こうやってお話するのも本日が初めてですので、怒りやらなんやらと言われましても……」


初めて?今まで記憶が消えているのか!どうしてだ……。まさか、プログラムか。あいつの仕業でこんな事になっているのか!


「おのれプログラム! マールの記憶を戻せ! マールの怒りは我が解決するのが主としての、魔王カースとしての誇りだ! それを邪魔するなぁーー」


我の叫びが響き渡るが、何も起きない。隣のマールは戸惑う姿をしており、記憶が戻っている様子もない。どこまでもプログラムのやつは我を自由にしないつもりなのだ。この屈辱感は決して忘れぬぞ。


「魔王様、どうか落ち着いてください」


「ああ。すまなかったな、もう大丈夫だ気にするな。マール」


「良かったです。突然のご乱心でしたので焦りましたよ」


「改めて宣戦布告と、己に誓いを立てただけだ気にするな」


「それは、どのような相手なのでしょうか?」


「我の因縁だ。お前は気にするな」


こうして、我の意に反してマールとの仲は元に戻った。代償は、我の誇りとマールとの今までの記憶だがな。また、マールとの楽しい会話はできるのか……我は。

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