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プログラム10

やぁやぁ。地獄の日々をなんとか乗り越えた魔王カースだよ。もうね、あんな生活は嫌だよ。合計私は何回殺されたんだろうか?あいつら馬鹿じゃないかな?精神的にくるんだよ!だんだんとプレイヤー達が来るのが緩やかになっていったけど、その期間にプレイヤーを見る度に謝る癖がなかなか抜けなくて治すの大変だった。ここ最近だよ最近、こんな感じで落ち着いていられるようになったの。反省してほしいなまったく。

てかさぁ、時々何もしないでボーって立っていただけのプレイヤーも居たんだけどあれは何?相方のプレイヤーが私を殺しにかかっていたけど、あのボーっとしたプレイヤーは何にもしないのな!パッと見、弱そうだったわぁ。絶対にあれはついて来ただけな感じだろ。本当に何のために居たのさ!無駄に来やがって、来んなや!

フン、まぁあ?もう終わった事だし?私も心が広いからそんなには言わないけどね。私ってとても偉大だわぁ、魔王の中で1番心が広くて偉大なんじゃね?こういうのは強さじゃないんだよ、なんていうの?カリスマ性っていうの?最弱と言われているけど、精神的な強さや見た目の魅力は私が1番なんじゃないかな。だって……。


ギィ。


ウワッ!……。ビビったわけじゃないからな?集中していたから、ちょっと驚いただけだからな?もうプレイヤーにビビっているわけないし。


「今日も相変わらずに2人とも居るな。ま、変わっていたらビックリだけど。よし、パパッとマールを倒さないとな」


よし、強いプレイヤーだな。リセット準備、心を整えて深呼吸。シッ、かかって来いや!先ずはマール行けぇい。てか、まだなんかやっているのか?私を倒すと貰えますという何かが。終わったと思ったんだがな。


「今回はマールには用はないんだよ。この実験にはカスが必要なんだよ。だからさっさと倒れろ、この側近め! まったく今回の装備は近接苦手なんだよ、ああもう来るな来るな」


今……。実験ってあのプレイヤーは言ったのか?ふぅ、今度は何をするつもりかな?返り討ちにしてやるぜゴラァ!魔王をなめんなよ!


「やっと倒せた、疲れたぁ。さてさて、本番いってみよう! 闇属性耐性のあるカスを闇スキルで倒すのにどれだけ時間がかかるのか。長期戦の戦いだな」


え?私に有利な戦いをするの?なんで?実験とか言っていたけど、何のためにするのだ?


「とりあえずはダークアローをずっと撃つか。途中から威力のある闇スキル使って、どうなるかだな。最弱魔王様の闇耐性はどれほどなのか? リアルでやる奴は俺が初だろうな、楽しみ」


うん、攻撃されているけどいつもよりも全然平気だわ。まだまだ余裕!もっと来い、受けてやろう。変なプレイヤーが多いのは困るが、こんなプレイヤーならば歓迎しよう。


うーーん。あれから数時間が経過したのだが……。私の最長記録じゃないのか?戦えている時間の。なんというか、ジワジワとやられてはいる。でも、凄く微妙なダメージしか受けてないからまだ全然元気なんだよなぁ。いきなりデカイ球体を投げつけられた時は、もう終わったと思ったけど全然平気だったな。逆に相手の方がな。息切れしているしもう限界だろ、このままいけば倒せるな。


「つ、疲れた。耐性持ちっていっても限度があるだろ。他の魔王BOSSにも属性耐性はあるけどこんなには硬くはないぞ。カスがまさかの唯一強いって言えるのが耐性とは。まぁ、その耐性も闇属性だけだから意味があるのかないのか……」


な、なるほど。私は闇属性のプレイヤーには超強力な敵なんだな!これからのプレイヤー達が闇属性ばかりになれば、私は最強になれると。そう考えると、早くこの動けないプログラムから解放されたい。そして、手始めに闇属性のプレイヤー達を襲いたい。夢がドンドン広がるなぁ。


「もう疲れたから実験は終了でいいかな。レーザーボムを、この無駄な時間の恨みを込めてくらえ!」


何故かわからんが、それは理不尽ではないか?こうして私は変な実験をされて、自分が闇属性のプレイヤーにかなり強いという事を知り、少しの満足感を得た。

それにしても……。私の闇属性耐性は全BOSSの中でもトップか、照れるな。

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