精霊とジョルジュ
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精霊に会いに行くためにフレッドのところに向かう道中にジョルジュを見つけた俺は声をかけた。
「ジョルジュ」
「シャールか。君も騎士たちのところへ?」
まだ、騎士たちと同じだけの訓練は体力や能力から出来ないが、暇な時はジョルジュや俺は騎士たちのところへ行っては、見学しながら少しだけ練習に参加させてもらったりする。
本来なら子供が行くには危ないとかって立ち入り禁止の場所ではあるが、家柄もあって俺たちはけっこう自由に出入りしている。
将来、騎士になることが決まってるから早いうちからって理由が騎士たちたちもあるらしいが。
「いや、今日は精霊のとこ。ジョルジュも来るか?」
騎士のことに行くつもりだったなら時間はあるだろうし、せっかくここであったことだし誘ってみる。
「……僕が行って問題はないのかい」
「友達を連れてきていいって言われてるし」
「そういうことなら行かせてもらおうかな」
俺たちは一度食堂に寄って、精霊に持って行くお菓子を受け取ってからフレッドのところまで行って、精霊の世界に行くための扉を出してもらう。
フレッドはこれからまた勉強のために一緒には行けなかった。
「精霊、今日は友達連れてきた」
「お邪魔いたします、精霊様」
精霊の世界に足を踏み入れて来たことを告げれば、俺たちの目の前で緑の淡い光が子供の形になって、ほんのりと光る子供が現れる。
「いらっしゃい。うーんと、その子はペテウスの子だね」
「はい。ジョルジュ・ペテウスと申します」
こっちが何かを言う前にジョルジュの家名を精霊が当ててみせ、そのことにジョルジュは驚くことはせず自己紹介をしていた。
ま、ジョルジュはクレヴァン家に初めて来た時も驚いてなかったし。
むしろ愉快な家だと笑ってたくらいで、なかなかに豪胆というかなんというか。
精霊は俺からお菓子の入ったカゴを受け取ると魔法を使って大きな切り株の上にそれに並べる。
俺たちは精霊も切り株のテーブルを囲って、他愛ない会話を楽しむ。
ほとんどは精霊が喋って俺たちがそれに返すって形だ。
「そっかぁ、ジョルジュはお兄さんより強いんだぁ」
「シャールがいるからだと思います」
そう言ってジョルジュが俺の方をみる。
兄弟よりも対等に切磋琢磨出来る相手だと言って。
「シャールは負けたくない相手ですから」
「すぐに追い抜いてやるからな」
「では抜かされないように僕も頑張るとしよう」
言い合う俺とジョルジュに精霊は何がおかしいのか笑いだし、俺たちは揃って精霊の方に視線を向ける。
「シャールにもジョルジュみたいな友達がいて安心したの」
俺にはよくわからなかったが、ジョルジュには分かったらしい。
ジョルジュは自慢げに笑って胸を張っていた。
それから俺たちはここで騎士の訓練の真似事を日が暮れるまでして遊んでいた。
精霊は競い合う俺たちを眺めてずっとニコニコしていた。
シャールからみてジョルジュは頼れる友人です。
基本頼られることの方が多いので、ジョルジュは珍しい友達です。




