中間報告
一年が過ぎようとしているため、今年の評価をまとめる。
三年生は王妃候補というより、従者としての候補の方が多い気がする。
本人たちにその気がないのも家族にもその気がないのも理由だが、この学年は連携が上手い。
人の上を立つより、それを支えていくのが得意な感じの人が多かった。
あと、単純に婚約者がいる人が多い。
それを考えるとフローラくらいかもしれない。
二年生は教育に力を入れられて育った令嬢が多いが、足の引っ張り合いみたいな感じが多い。
それでも、候補して良さそうな人は何人かいた。
サラは婚約者がいるので除外する。
一年生は王子と同じ学年だけあって、王子に直接アタックしようとするのが多い。
令嬢に限らず、令息も自分を売り込もうとしていた。
王子の側近に追い返されていたが。
一年生はやっぱ、イザベラは確実だな。
元々公爵令嬢としての立ち居振る舞いは素晴らしいし、取り巻きのやってることは知らないとはいえ、相手が誰であろうと見下さず対応していた。
まぁ、本人は必要ならばって感じだけど。
来年の授業の成果によっては結果は違ってくるだろう。
二年生からは貴族の立ち居振る舞いとかを習い始めるから、今とは変わってくるだろうな。
男とばれずに一年を過ごせそうなことに安堵しつつ、俺は報告書を書き上げた。
令息が売り込もうとしているのは従者としてです。念のため。
ここまでで一区切りです。
お読み頂き、ありがとうございます。
10月中に二年生編が投稿できればと思っています。
誤字脱字のご指摘、ありがとうございます。