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想い出 -if 100年後の未来-

作者: shin

シュー、、シュー、、


無理やり呼吸をさせる音が室内に鳴り響く。


「先生、おさむは治るんですよね?」


「、、、なんとも言えない状況です」


お袋がなんか言ってるな…


あれ⁉


体が動かない!!


声も出ない。


「そんな事言わないで下さい」


医師は神妙な顔つきだ。


「現状、いつ意識が戻るか分かりません、修さんの生きる意志を信じましょう!」


えッ!


俺、意識あるって!


何で気付いてくれないの?


そもそも、何でこうなったのかな?


確か、先週金曜日だったな、、、


玲奈れいながドライブに行こうって誘って来たんだ。


それで海を見に行った、そこまでは思い出せる。


ん?そうだカーブでトラックが突っ込んで来た


避けようとしたけどぶつかってしまったのか。


「こんにちは」


「あら、玲奈ちゃん」


玲奈、来てくれたのか。


なんとか意識があるって伝えたいな。


優人まさとが会いたいって」


優人?誰だ?


「この人が、ママの命の恩人なんだね。ありがとう」


ママ?俺の子?


いや?そんなはずは無い。


二人とも大学に入って1年目。


しかも、子どもが出来るような事はしてなかったはず。


「もう10年経ったんだね、、、」


10年、、、


俺そんなに意識が無かったのか。


「玲奈ちゃんも、ママになるはずだわ」


「ほんとだったら、修と結婚して欲しかったけど」


「ごめんなさい。私だけ、、、」


「いいの!修も玲奈ちゃんが幸せだったら本望だって」


「ありがとうございます」


玲奈のやつ結婚して子どもまで、、、


相手が俺じゃないのが悔しいな。


「それでね、今日玲奈ちゃんに来てもらったのは、前言ってた事をしようと思うの、、、」


「後、1年で意識が戻らなかったら、想い出だけでも残そうと思ってるの」


想い出だけ残す?


なんだそれ⁉


< 1年後 >


「意識戻らなかったわね」


いやいやずっとあるって!


「皆さん、最後のお話はお済ですか?」


「はい」


何かの、機械が運び込まれてきた。


「では、始めます。」


なんだ?この頭の?


機械が動き始めた。


ピッピッピッピッ


やがて機械が止まった。


「インストール終了」


「修、もう一度生まれてくれてありがとう」


2125年アンドロイド法案が可決

対象者の意識が無く、家族の意思があれば

人の記憶をアンドロイドに移し

対象者の市民権をアンドロイドに移し暮らしていけるようになった。


END

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