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不幸続きで転生5回目、今回こそ生き延びてやる  作者: ubn
第4章 大陸中央部編[衝突]
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94・仲間達は俺が守る!

 始めに、久しぶりの投稿となってしまった事をお詫び申し上げます。



 仲間達が傷つき倒れていく。俺の大切な仲間達が。

 大混乱の中、ランスロードのおっさんの叫びで、その場の全員が動きを止めた。

 このおっさんは凄い。しかし俺の仲間達を傷つけたのも、このおっさんの仲間だ。

 俺の仲間を傷つけることは絶対に許さない!


「エレンスィリアァァァァァ!」


 俺はランスロードの大声が生み出した一瞬の静寂を切り裂いて、エルフのクソ女へと迫る。


ドゴオオン!


 俺はクソ女にたどり着くことなく、飛び出してきた蒼い影に蹴り飛ばされた。

 蹴り飛ばされた俺は、天幕を支える支柱の1本に激突した。

 支柱は折れ、落ちてきた天幕の一部が、倒れている俺に覆い被さる。


「君も動かないでくれよナスカくん、一体何をするつもりだい?」


 天幕を破り、姿を現わすと、俺のことを悠然と見下ろすランスロードのおっさんの姿があった。俺を蹴り飛ばしたのはこのおっさんだ。


「そのクソ女を潰す! 邪魔するならあんたも潰すぞ、おっさん!」


「君が動けばクソエルフは躊躇なくマリンちゃんに危害を加える、僕の娘を傷付けるつもりか小僧!」


 エレンスィリアは必ず潰す。邪魔をするならこのおっさんも容赦しない。俺の仲間達を直接傷つけたのはこのおっさんの仲間だしな、落とし前には丁度いい。


「ランスロード、ナスカくんを殺しなさい。そうすれば娘は無事に返してあげるわよ。どの道、ナスカくんの方はやる気みたいですしね」


「喋るなクソ女、貴様も直ぐに潰してやる!」


「あら、怖いわね〜」


『ナビ、おっさんをやってからシヴァルの妹を助けて、クソ女も潰す。サポートを頼む』


『ランスロードの実力は桁違いです。成功の可能性は極めて低く、ほぼ0です』


『ほぼだろ、0じゃなければいい。どの道やるしかないんだ。重力魔法なんかのサポート面は全部お前に任せる』


『了解ですマスター』


「仕方ねぇなぁ。余計な被害は出したくない、一騎討ちでいいだろ、小僧!」


「ああ、構わないよ、おっさん!」



 幻覚から醒めて混乱していた両陣営も落ち着きを取り戻した。

 状況を把握し、俺とおっさんに全てを託した両陣営は、広く分かれて俺とおっさんの闘いの場を確保する。


『タツキ、頼みがある。俺が・・・。』


『わかったのだ。しかし気をつけろよナスカ、そのじじい滅茶苦茶強いぞ』


『わかってるよ!』


 俺とタツキが《思念伝達》している間に、おっさんもガントレットを装着して準備を済ませている。


「じゃあ闘ろうか、小僧」


「ああ、いいぜ。おっさん」


 俺とおっさんが離れた場所で向かい合い、ゆっくりと構えを取る。

 静寂の中で、俺の額から流れた一粒の汗が顎を伝って地面へと落ちた。


「いくぜ、おっさん!」


 その瞬間に俺は地面を強く蹴る。ランスロードとの一騎打ちが開始された。



ビュウン、シュッ、ガシッ


 とりあえず真っ直ぐに突っかかってみるがおっさんに隙はない。俺はおっさんの脇をすり抜けると、横へと変化する。

 おっさんの右を取った俺は迷わずに右足を振り抜いた。


 反応の遅れているおっさんの顔面を捉えたと思ったが、俺の右足はおっさんの右手でしっかりとガードされていた。


 多少は驚いたが、俺はその流れのままに躊躇なくおっさんの懐へと潜り込む。


 今度はおっさんもしっかりと反応しているが、俺の方が動きが速い。

 ガードと固めたおっさんの腕ごと破壊するつもりで、俺は渾身の右アッパーを突き上げる。


ズドオオォォン!


「ぐほっ!」


 充分な手ごたえを感じたが、おっさんの腕を破壊するまでには至らない。

 派手に上空へと吹き飛ぶおっさんの身体から、俺は上向きの力を感じた。重力魔法か?


『重力魔法です。それに身体強化の力も確認されました』


『俺と同じような闘い方って事か?』


『正解です。しかも力の意向がスムーズです。マスターより熟練度の高さを感じます』


『年の功って事かよ、クソ!』


ドシュ


 俺はジャンプして上昇していくおっさんを追う。その俺を迎え撃つように、おっさんが迎撃の回し蹴りを放ってきた。


 なら、最近覚えたスキルで躱せばいい。


ビュウン


 回し蹴りが空を切る。

 俺は覚えたばかりのスキル《飛行》を使って攻撃を躱した。


 おっさんが空中でバランスを崩した。チャンス!


 俺は《飛行》でおっさんの上を取った。

 右拳に力を込める。そしてそのまま渾身の一撃をおっさんに向かって振り下ろした。


ドコオオォォン! メキ


「痛っ!」


 先程の攻撃よりも更に強い手ごたえを右拳に感じる。だが、またしてもおっさんは重力の方向を下向きに合わせて直撃は回避している。上手い!


 でもダメージは確実に与えている筈だ!


 地面へと落下していくおっさんを、俺は《飛行》で追走する。


ズダン!


 着地したおっさんへと、再度右拳を振り落とす。良し、捉えた! 俺は右拳に更に大きく闘気を注いでいく。


『ランスロードの魔力と闘気が急激に増加しました。危険です!』


ズダアアァァン! ゴロゴロゴロン


「ぐはぁっ!」


 俺の右拳は直前で躱され、カウンターの右前蹴りを胸に深く叩き込まれた。

 攻撃を受けた俺の身体は強く蹴り飛ばされ、地面を転がるが直ぐに立ち上がって体制を立て直した。


 危なかった! ナビ先生が胸の身体強化をしてくれなければ、今の攻撃でやられていたかもしれない。


「どうしたの? 本気出さないと誰も守れないよ」


「うるせえ!」


 ムカツクおっさんだな、クソ女を潰すのは勿論だが、このおっさんにもキッチリと落とし前をつけさせてやる!


『落ち着いて下さいマスター。ランスロードにマスター以外を攻撃する素振りはありません。単なる挑発だと思われます』


『わかってるよ、だけどおっさんの仲間がラスリルやルル、ポンキチを傷つけたのも事実だ。俺の仲間に手を出せばどうなるか、思い知らさせておく必要があるんだよ』


『しかし、マスター!』


『わかってるって言ったろ! ちょっと黙ってろよ!』


 俺がナビさんと揉めている間に、おっさんの方から突っ込んできた!


ドオォォン!


「ぐっ!」


 飛び込みざまに右拳ストレート。しかも速い! さっきまでのスピードとは段違いだ!

 なんとかガードはしたけど、そのガードした腕も痺れる!


ドン、ドン、ドゴンン


 続いて左、右、左と連続攻撃を受ける。速い! 付いていくのがやっとだ。しかも最後の左拳で俺のガードがこじ開けられる。ヤバイ!


ズダアアァァン!


「ひぎぃっ!」


 ガードの隙間から右足で下顎を蹴り上げられた。脳が揺らされて膝が落ちる。ヤバイ! ヤバイ!


ビュウウゥゥン


 おっさんの蹴り上げられたままの踵が俺の右肩に向かって落ちてくる。

 俺はなんとかバックステップして、身体毎後ろに移動して躱したが、次の瞬間には踏み込んできたおっさんの身体が俺の目の前にあった。


ドン!


「げはああぁっ!」


 俺よりも遥かに長身なおっさんのデカイ身体が、俺の懐の中に収まる。そこから強烈なボディーブローが深く腹に減り込まれた。


ビッ、ビッ


 震える膝を押さえ込み、俺は更にもう一歩バックステップする。しかしおっさんも踏み込み追ってくる。


ビッ、ビッ、ビッ、ビッ


「どうした小僧、そんなんじゃ逃げられんよ」


「くそっ!」


 なんとかおっさんの追撃を振り切ろうと、右へ左へと移動を繰り返すが、おっさんは難無く付いてくる。振り切れない!


『《根性》を使う。ナビ、カウントを頼む!』


『ランスロードの魔力、闘気共に更に上昇しました。《根性》の使用も止む無しでしょう。了解ですマスター』


 嘘だろ? 更に上昇って化物かよこのおっさん!


 メテス戦では《根性》を使う事に難色を示していたナビが、アッサリと了承する。

 おっさんの力が更に上がって、ナビも他に打つ手がないって事かよ、チキショウ!


『頼むぞタツキ!』


『わかってるのだ、いつでもいいぞナスカ!』


 いくぞー! 《根性》おおぉぉぉぉ!


 ナスカVSランスロード。

 いよいよ本格的に激突する事となりました。


 当初は長くなっても1話で決着まで書き切ろうと思っていたのですが、あまりにも長くなりそうだったので途中で区切る事となりました。



 新連載[ユーウィル!]の出足が不調です。

 読んで頂ければ、楽しんでもらえる自信はあるのですが、ページを開けてもらえないっす。

 是非一度読んでみて下さい。

  ↓

 https://ncode.syosetu.com/n3451ge/








 【作者からのお願いです】


 読者様からの反応を何よりの励みとしています。

 ポイント評価、ブクマ登録、感想、レビュー、誤字報告を頂けますと、創作意欲のより一層の向上に繋がります。

 お手数だとは思いますが、何卒宜しくお願いします。




 連載中[能力はチートだけど・・・]

 この小説とリンクする作品です。

 ↓

 https://ncode.syosetu.com/n8548fz/


 互いに独立した自己完結する作品に仕上げる予定です。

 こちらもよろしくお願いします。

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