表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不幸続きで転生5回目、今回こそ生き延びてやる  作者: ubn
第4章 大陸中央部編[ジベルト国]
92/110

88・ナスカの実力

 シヴァルの紹介で【獅子王】ライオルと会う事になり、ジベルト国へと赴いた。

 ライオルは体育会系脳筋野郎で会って早々に、腕試しの喧嘩をする事になってしまった。勘弁して欲しいよね、全く。

 ジベルトの王城の中庭へと到着した。

 中庭と言ってもかなり広い運動場のような場所で、実際この場所で軍事教練も行なっているということだ。


「それでどうするんだ、本当に殺し合いする訳じゃないんだろう」


「そうだなあ、かといって本気じゃなければ意味ねえし。武具なしで素手の殴り合いしかねぇかな。俺もそうだが、お前も格闘タイプなんだろ、ナスカ」


「そうだけど、それでどっちか死んだ場合は?」


「まあしょうがねえと思うしかねぇかな、ガハハハ」


 ガハハハじゃねえだろ、この脳筋は。


 呆れた俺は「はあ〜」と一つ溜息をついた。

 でもまあ、本気じゃないと意味がないということだから仕方ない。

 相手は元四大魔王の幹部で獣人国の王。獣王とも言われている実力者なのだから、簡単に死ね事も殺される事もないだろうしね。


「んじゃあ闘ろうか、話してても仕方がないし」


「そうだな、シヴァルには見届けを頼むぜ」


「ああ、ヤバくなったら止めてやるよ」


 俺とライオルはお互いに背中を向けて歩く。ある程度の距離を取って向かいあった。

 俺が腰を落として構えを取る、それに応じる様にライオルも構えた。


「じゃあいくよ!」


「おう、来いや!」


ビッ


 俺が先に踏み込んでライオルとの距離を0にする。長身のライオルの懐に潜り込み、右脇腹を狙って左拳を振るう。


ガシ!


 ライオルが右手で手首を掴んでボディーブローを止めた。避けると思っていたので意外だったけど、それはちょっと舐め過ぎじゃないかな。

 俺は右拳をライオルの鳩尾目掛けて突き上げる。さっきの攻撃よりも1段階力を入れての攻撃。


ゴン


 ライオルが左腕でガードした。また手首を掴みにきたら、それを突き破って腹に一発食らわせてやるつもりだった。でもまあこれも予想通りだ。

 俺は両脚に力を込める、その力を右拳へと移動していき、力付くでライオルをガードした左腕ごと押し上げる。


「ふん!」


ブワッ


 ライオルの巨体が宙に浮く、俺の左手を掴んでいるライオルの右手の手首を右手で掴み、身体を回して一本背負いの形でライオルを投げる。

 そのまま投げ捨てるようにして、ライオルの頭を地面に突き刺す。


「くっ!」


ガツ!


 頭が地面へと落ちる直前で、ライオルは左手を突き出して衝突を回避した。


ドゴオオン!


「ぐふぅっ!」


 片手逆立ち状態のライオルの無防備な腹に、俺は右の回し蹴りを蹴り込んだ。


ベギイィィン


「がはっ!」


 蹴り飛ばされたライオルが宙を舞った。中庭の端まで飛ばされて、そこに生えていた太い杉の木に激突した。

 杉の木の太い幹はへし折られ、その杉の木はゆっくりと倒れていった。



☆(ここよりライオル目線)



 何だコイツは?


 俺様の心に動揺が走っていて、その動揺を止めることが出来ない。


 当然だが俺もナスカの奴もまだまだ本気ではない。たが、俺と奴では余力の度合いがまるで違う。違い過ぎる。


 正直、奴の最初の攻撃を見てこんなもんかと思った。しかし、その後の一段上にシフトされた攻撃は桁違いだった。

 しかも奴は軽く一段上げただけなのだ。まだまだ全然余裕がある。

 その攻撃に対処した俺の方には、もう余り余裕はない。


 俺は奴の本気を確認しなくてはならない。最低でも、シヴァルに聞いた奴の切り札であるスキル《根性》がどれ程のものなのか確認しなくてはならないのだ。


「ガハハハ、やるじゃねえか。今度は俺から行かせてもらうぜ!」


「ああ、期待してるよ」


 クソが、余裕綽々な面しやがって。悪いが本気でやらせてもらうぜ!


「ぬりゃあぁぁ!」


 俺様は飛び出しながら、四肢の爪を伸ばしてナスカへと迫る。

 リーチの長さはこちらが上、奴の射程範囲外から攻撃を繰り返すしかない。


ビュン


 俺様が振り払った右手の爪を奴が躱す。紙一重で無駄なく躱しやがる。


ビュン


 続く右足の蹴りもいなされる。爪に引っ掛けられないように、掌を添えて丁寧に受け流された。


ビュン


 更に続く左足の後ろ回し蹴りも、まるで会釈でもしているかの様に、軽く頭を下げて躱された。

 そこからナスカが、踏み込んでくる。


 クソ、また懐に入られた。


ビュン、ガシ


 ナスカの右ストレートをギリギリで躱すと同時にその腕を掴んだ。その流れのままに掴んた腕へと牙を立てる。


グル、ズボッ


 ナスカの右腕に噛み付いたと思った瞬間、目の前から右腕が消えた。ナスカが腕を捻り、強引に引き抜いていたのだ。

 思い切り掴んでいた筈の腕が、簡単に引き抜かれ、唖然としていた俺の目の前に、ナスカの左足が大きく写る。


スダアァァン!


 顔面を蹴り抜かれてバランスを崩した俺に向かって、ナスカの追撃の右足が迫る。


ビュン


 身体ごと思い切り後ろに飛んで、辛うじて追撃を回避した。距離を取れたことで体制を立て直し、改めて構え直す。


「ちっこいのはちょこまかと素早いな」


「でっかいのは的が大きくてやりやすいよ」


 クソ、舐めやがって!


「ガアァァァ!」


 咆哮を上げながら、もう一度を俺から突進する。


ビュン、ガツ、ビッ、ビュン、ドガッ、ビュン、ビュン、ガシ、ビュン、ビュン、ドガン・・・・・・。


 クソが、全然崩せねぇ!


「どうした、ナスカ。なんなら《根性》っての使ってもいいぜ!」


ビュン、ガツ、ビュン


「ん、これくらいなら使わないよ、あれって疲れるし」


ガツ、ビッ、ビュン


「ライオルこそ、もっと本気出してもいいよ」


ビュン、ビュン、ガシ


「ふん、ぬかすな、小僧が!」


 とっくに本気だってんだよ、こっちは!


ビッ、ドゴオオン


「づうっ!」


 ヤバイ、ナスカのローキックを内腿に食らって完全に体制を崩された! ナスカはもう次のモーションに入ってやがる。

 ダメだ、真面に食らう、避けきれん!


「そこまでだ!」


 シヴァルの制止の声がかかり、ナスカの動きがピタッと止まった。


 シヴァルが俺の方を見てニヤついてやがる。アイツは俺と何度もやり合ってるからな、俺が本気だった事にも気がついているんだろう。


 けっ、嫌な野郎だな。


「強えじゃねぇか、小僧。驚いたぜ!」


「ライオルも流石だね、本気では闘り合いたくない相手だよ」


 くっそぉ、だから本気だったんだよ俺は。


 悔しいが、俺じゃあコイツの本気を引き出す事は出来ない。コイツの強さは本物だ。

 もしかしたらニーズヘイル様よりも強いかもしれないな。

 ナスカVSライオルの模擬戦、如何だったでしょうか。

 ナスカの戦闘力はメテス戦とそれに続くジュガイル戦を経て、大幅に強さを増しています。

 これからのナスカの活躍に期待して下さいね。







 【作者からのお願いです】


 読者様からの反応を何よりの励みとしています。

 ポイント評価、ブクマ登録、感想、レビュー、誤字報告を頂けますと、創作意欲のより一層の向上に繋がります。

 お手数だとは思いますが、何卒宜しくお願いします。




 連載中[能力はチートだけど・・・]

 この小説とリンクする作品です。

 ↓

 https://ncode.syosetu.com/n8548fz/


 互いに独立した自己完結する作品に仕上げる予定です。

 こちらもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ