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不幸続きで転生5回目、今回こそ生き延びてやる  作者: ubn
第3章 東南諸国編[エピローグ]
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86・明日の汽笛が君にも

 セントラルチェン市のラシリア大陸東南諸国連合本部棟で行われた、関係各国の代表による、東南諸国の新たな統治についての話し合いから3カ月が経過し、東南諸国も落ち着きを取り戻してきた。

 そこで、新たなスタートを切った東南諸国の情勢について纏めてみようと思う。



 先ずはガリア王国から。

 元々南ニスリーン連合公国との貿易が盛んだったガリア王国が、この機会に南ニスリーン連合公国の連合に参加したいと申し出ていた件だが、南ニスリーン連合公国側もガリアの加入を正式に受け入れた。

 ガリアは王制のままの加入となり、南ニスリーン連合公国の名はニスガ連合国と改名された。


 ニスガ連合国は、マルサン公国・ミィージョ公国・ドルベ公国・ヌドゥリウル公国・ガリア王国の5か国の合議制となり、代表は引き続きアガリーン=フォス=マルサン公王が勤める事で合意した。



 ベダム王国はアスリ獣国に統治される事となったが、ホミン=ベダム女王による自治が認められて、アスリ獣国領ベダム自治区として再出発する。

 アスリ獣国からはキヒ=アスリが監視官として出向するが、実際には監視というよりもアドバイザーとしての役割を求められている。

 ギリス教のベダム教会は正式にプロステート派の教会として認められ、メルカリーナ教会より派遣されたアウスルク総督の下で再教育される事となった。


 地理的にアスリ獣国と接していないベダム王国は飛び地となるが、アスリ獣国の中央都市庁舎より直通の亜空間トンネルを通した。そのトンネルのベダム側の出入り口となる建物として、アスリ獣国ベダム庁舎を新設した。

 そのベダム庁舎の長としてチグス=クライムフォールがアスリ獣国より派遣された。チグスは、民間でクライムフォール商会を経営しながら、兼業する事となる。


 アスリ獣国はメルカリーナ教国をはじめとしたメリゲン大陸と正式に国交を結び、ベダム、メルカリーナ間の亜空間トンネルも開通した。また、メリゲン大陸にはウォルナット他数体の魔物が《亜空間移動》を使えるということで、メリゲン大陸内に数本の亜空間トンネルを作り寄贈した。

 ギリス教プロステート派もアスリ獣国内での布教を許されて、手始めとして、アスリ市と建設中のカワチ街に教会を建設中である。



 ドゥイルンド王国もベダムと同じ様に、王族による自治が認められた。シヴァルが国王を勤めるジベルト国の領土で、ジベルト国領ドゥイルンド自治区としての再出発となった。



 ラース王国は解体される事となった。

 セントラルチェン市より以北の国土はジベルト国・ミィージョ公国・ガリア王国へと分譲し、吸収された。

 セントラルチェン市を含む、中央から南部の国土はイスランで共同統治することとなった。

 イスランの構成も多少変わり、アスリ獣国・ニスガ連合国・ジベルト国・ジホム皇国の4国を正理事国、アスリ獣国領ベダム自治区・ジベルト国領ドゥイルンド自治区を副理事国として連盟が構成された。

 そして、イスラン自体に統治能力を持たせる為に、ジホム皇国より【勇者】シカ=ヤナルカ率いる蒼鹿武士団が派遣され、シカはイスラン領土の治安維持の任務と兼任して、イスランの初代連盟総長も勤める事となった。



 アスリ獣国とメリゲン大陸との国交樹立により、イスランの各国にとっての当面の懸念材料は中央南の教主国と北の帝国、そして帝国の傀儡である真ニスリーン王国とアナデリ族長国連邦だけとなった。

 イスラン諸国間の繋がりも以前とは比べ物にならない程、強固なものとなったのである。



 まあ、懸念材料が少なくなったといっても、俺、ナスカ=クライムフォール=アスリの仕事が少なくなった訳ではなくて、寧ろ余計に忙しくなっている程なんだけどね。


「やっほ〜、遊びに来たよ〜ナスカくん」


 そういえば、こんなところにも新たな懸念材料が増えたんだったな。

 俺は呆れた様な目を向けながら、飛んできた侵入者へと話しかける。


「また、来たのかよメテス。マリ姉なら奥で仕事してるよ」


「いや、今日はマリじゃなくてメソと約束しててね。メソは今カワチ?」


「ああ、メソはカワチ街の方に視察に行ってるよ。カワチにも新しいお店が増えてるから、そこに行こうっていうんじゃないの?」


「うん、そうなんだけどさ、偶にはナスカくんも一緒に行こうよ」


「あのね〜、俺はメテスのとこの教団に頼まれた、教会候補地の選定やら、メテスのとこの大陸の亜空間トンネル路線の拡張計画やら、外交規模拡大の為の都市計画やらで忙しいんだよ」

「何で当の本人のメテスが自由に遊んでるんだよ!」


「あ〜、失礼だなあ、僕だってやる事はやってるよ〜。ただ、僕のところは僕以外の人達がみんな優秀だからさ、僕はちょっとだけやればいいだけなの!」


 だけなのって、なんかズルイな!


「そういう事なのだ。我らの仲間達も優秀なんじゃから、お前も偶には遊んだ方が良いのだ!」


「あ〜、タツキ〜! タツキも僕達と一緒に行くでしょ?」


「当然なのだ。ほれ、ナスカ、さっさと行くのだ!」


「いや、だから俺は仕事が、痛てて、引っ張るなってタツキ!」


「いいから早く来い!」

『マリ、ナスカは連れて行くぞ!』


『はいはい、そのバカ弟はさっさと連れてっちゃって』

『ナスカも観念してさっさと行きなさいよ、後は私がやっとくから』


『さっさとって、そんな、マリ姉〜』


「え〜い、往生際の悪い奴なのだ。メテスはそっちの腕を持て、此奴はまだ《飛行》が出来ないから、飛んで行くのだ」


「了解、タツキ。ナスカくん覚悟してね!」


「いや、ちょっと、二人して引っ張らないで〜」

「助けて〜、攫われる〜」


『もう観念して下さいよ、ナス兄様!』


 俺の影の中から、ルルの呆れた様な、それでいて楽しそうな声が聞こえてきたのだった。

 これにて第3章東南諸国編は終了です。

 次回からは第4章大陸中央部編がスタートします。第4章はとても短くなると思いますが、物語としては大きな転機を迎え、内容的には濃いものになります。

 ご期待下さい!







 【作者からのお願いです】


 読者様からの反応を何よりの励みとしています。

 ポイント評価、ブクマ登録、感想、レビュー、誤字報告を頂けますと、創作意欲のより一層の向上に繋がります。

 お手数だとは思いますが、何卒宜しくお願いします。




 連載中[能力はチートだけど・・・]

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 ↓

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 互いに独立した自己完結する作品に仕上げる予定です。

 こちらもよろしくお願いします。

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