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不幸続きで転生5回目、今回こそ生き延びてやる  作者: ubn
第1章 転生編 [胎児]
8/110

8・こんな筈じゃなかったよね

 ガチンコ胎児バラエティー

 いろはに異世界!

 ハッピバースデートゥーミー

 ハッピバースデートゥーミー!


 やっともうじき産まれられるな。


 目的の街はもう目前らしいからね。到着まで産気づかないように我慢、我慢だ!


 姉ちゃんと使用人夫婦の娘ちゃんも、目的地に着くのが嬉しいみたいで、二人ではしゃいでた。


 この二人、仲良しさんみたいでよく一緒にはしゃいでるけど、今日は特に嬉しそうだ。


 街に着いたらこの旅商人の一団も、ほっと一息つくだろうから、そのタイミングを見計らって俺様が華麗に登場!

 俺様の誕生にみんな大喜び!って筋書きだ。


 その時が待ち遠しいぜ。



 しかしさっきからガタガタと随分と揺れるな。


 この揺れは馬車の揺れだけど、いつもより激しい。

 因みに母ちゃんが歩いている時は、もっとゆらっとした優しい揺れなのだ。


 みんなも俺の誕生を待ちきれなくて、飛ばしてんのかな?


『火・は何処・・だ』


『旦那・、あ・・に煙が見・・す』


『・者君、も・・近・・・・れ。早・!』


 なんか騒がしくなってきたけど、ガタガタして聞こえづらい。もっと大きい声で喋ってくれないかな。


『・・様、あれ・?』


『な・・こんな・に魔・が!しか・・群で』


『旦那・、・・以・は危険・・』


『・・っ、駄目・、こっち・向っ・来る』

『・・・んだ』


 危険?向かって来る?何が?


 うわっ!更にガタガタしだした。母ちゃん身重なのに大丈夫かよ。


『逃げ・・だ!もっ・急・・』


『なん・と、ガー・・ル・と』


 なんだよ外の状況どうなってんの?

 ガー・・ルってなんだよ?

 ガー・・ル、ガー・・ル…。ガーゴイル?


『急い・、もっと飛ば・・・』

『も・・、・っとだ!飛・・・』


 ガーゴイルってアレか?ゲームとかに出てくる竜みたいな奴か?あーもう、外はどうなってんだよ。


 うわぁ。揺れ凄えし、こんなんじゃ母さん産気づいちゃうよ!


『駄目・、追い・・れる!』


『避け・・!』



【グアッシャアァァンッ!!!】



 うわぁぁぁっ!なんだ!やられた?

 馬車が転がったのか?

 あぁ〜クッソ〜!状況がわからねえ〜!


『ゴガアァァー!』


 なんだこれ?ガーゴイルの鳴き声か?

 あ〜もう!コイツの声だけよく聞こえやがる!


『駄目だ、仕方な・。もう・るしかない!』


『旦那様、危険・す』


『あなたっ!』


『・前達は、逃げる・だ!早く!』


 馬車が止まったおかげで、大体聞こえようにはなったけど、ヤバイじゃんこれ!

 どうすんの?どうすりゃいいんだよ、俺!


『旦那様、剣・。私もお供・たしま・』


『しかし!』


『旦那様・ひとり・は無理です!』

『ポタミア!お前・奥様・子供達・連れて逃げろ!』


『てりゃあぁぁー!』


『うおおおぉぉぉー!』


『父ちゃ〜・!』


『パパァ〜!』


『あんたぁぁ〜!』


 うおおぉっ!父さんとおっちゃんがヤベエ!

 どうすりゃいんだよ。俺、まだ生まれてないんだぞ!

 どうしろってんだよ、チクショー!


『御者さ・、しっかり』


『御者はもう駄目です。奥様お早く!あんた達もこっちに来なさい』


【ドガアアアァァン!】


『ぐわあぁぁ・・』


『くっそおおぉ・・』


『奥様早く、兎に角一度森に逃げ込みましょう』


『ポ・ミア!子供達・連れて先・行って!』


【ズガアァァアンッ!】


『きゃ・あ・ぁっ!』


『うわぁ・ぁ〜ん、う・えぇ〜ん』


 少し前から父さんとおっちゃんの声が聞こえない。

 やられたのか?

 ちくしよー、せめて外に出たい。母さんたちのもとへ。


【ズギャァァァァッ】


『嫌ぁぁ・・ぁ』


 ヤベエ、また転がされた!馬車ごと転がったのか?ヤバイよ母さん、逃げないと!


【ドスウウゥゥゥゥン】


[ズボッ!]


 なんだっ!今、俺の身体がズレた?何?

 どうなってんの?今、俺ってどうなってんの?


 メリークリスマス

 ミスターローランド!

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