69・北国の〜は〜る〜
俺とナーガラージャとの闘いから2週間が過ぎて、ブルジ山の北側では新しい街の建設が始まった。
ブルジ山北側の地形は、南側と酷似している。中央に平野があり、その東西には森がある。北に湖があり、山の麓には洞窟があるところまで、まるで鏡に写したかのようだ。
新しい街の名前は、アスリと同じく湖の名前から取ってカワチ街とした。
街を治める役職は、以下の通りとなった。
カワチ街街長
シザキ(シザーラージャの長女)
カワチ街中央地区長
ナガラ(ナーガラートルの息子・第9獣士隊長兼任)
カワチ街洞窟地区長
ジョダン(ブルズの息子)
カワチ街西の森地区長
ブルズ(魔獣マナバイソン族族長)
カワチ街東の森地区長
クネール(魔獣アラクネスパイダー族族長)
カワチ街カワチ湖地区長
ハヤヒデ(ケルピー族族長の兄)
カワチ街防衛隊長
ザリ(幻獣グラウンドロブスター族族長・第10獣士隊長兼任)
更には、ブルジ山を守る四獣にも正式な役職として改めて就任してもらう事になった。
この役職は諸外国に発表するものではないので、竜族にも協力してもらった。その役職が以下の通りである。
ブルジ山統括
【古竜】エウデモル
ブルジ山山頂守護
【灼炎竜】ズライサラーマ
ブルジ山東北守護
【四獣】シザーラージャ(霊獣シザータートル)
ブルジ山西北守護
【四獣】ナーガラートル(魔獣ナーガラージャ)
ブルジ山東南守護
【四獣】フェンフィン(幻獣フェンリル)
ブルジ山西南守護
【四獣】グリンリル(聖獣グリフィン)
ブルジ山北側の洞窟内部のの調査で、かなり奥に広大な地下空洞を発見した。
ここにも非公式に地下都市の建設を進める事にした。主に有事の際の住民の避難が目的である。
土魔法の得意なメソにアスリ市の洞窟とも繋げてもらい、アスリとカワチの両側からの利用を可能にしての大規模な地下都市建設となる。
建設の責任者はメソで、アスリ湖地区長のリザルトの双子の妹のリザニアと、南北の洞窟地区長であるモセカルベとブルズにも手伝ってもらう事になった。
今は、ズライの治める山頂や四獣達の治めている場所とも繋げている最中である。
また、この地下空洞には地底湖もあり、そこもいずれは開発する予定だ。今は、この地底湖の開発に対しての意見を、レプティリアン族やケルピー族から広く求めているところだ。暫定的に、ケルピー族族長であるファレノの兄でハヤヒデの弟のナリブーに意見を纏めてもらっている。
アスリ市を見てみたいと言って、ブルジ山の北側から視察に来ていた、ガラジャ、クネクモ、シザール、エアの4頭は、それぞれがマリとメソに懐いてしまってアスリ市に居ついてしまった。
仕方ないのでこの4頭も近衛隊に入れて、マリとメソに付ける事にした。
ついでというか、これまた仕方ないのでポンキチとラスリルも近衛予備隊にしてやった。
再編した近衛隊は以下の通りである。
近衛隊隊長(名前だけ)
タツキ=アスリ
近衛隊副隊長(ナスカ専属隊)
ルル
近衛隊員(タツキ専属隊)
リリ、キキ、トト
近衛隊員(マリ専属隊)
ガラジャ、クネクモ
近衛隊員(メソ専属隊)
シザール、エア
近衛予備隊(ナスカ専属隊)
ポンキチ、ラスリル
グライスの馬鹿が、マリ専属隊に入れろと言ってきたが完全無視を決め込んだ。軍事総裁が何言ってんだ、馬鹿なのか? 本当に!
こうして俺達の国の首都アスリと、その周辺であるブルジ山の地固めは着々と進んでいるのだが、頭の痛い問題も起こっているのだ。
『ナスカ、今ちょっと平気か?』
『キュービ兄、昨日の理事会でもやっぱり何かあったの?』
『ああ、案の定な。詳細に関してはハチがアスリ専用ライブフィードに動画を上げてくれてるから、それで確認してくれ』
『しかし、来月の定例会議までは私が何とかするが、それ以上は持たないと思うぞ』
『そうだね、いい加減ケリをつける必要があるよね。もう手荒い方向でやるしかないけど』
『仕方ないだろう。奴らの言い分は理不尽に過ぎる』
流石のキュービ兄も怒ってるなあ。まあ、キュービ兄以外だったらとっくにキレてておかしくないしな。
『裏で糸引いてるのは、やっぱりギリス教と帝国?』
『間違いなくな。ギリス教だが、ベダムのルタ提督も絡んではいるが、カソリークの本拠地である中央のイルド皇制教主国の本山が動いているのは間違いないぞ』
『じゃあ勇者も出てくるかな?』
『だと思うぞ』
イルド教国かぁ、厄介な奴らだなあ。
『わかったよ。こちらに味方してくれてる陣営とも協議して対処するよ。キュービ兄にも来月まで頑張って欲しい』
『ああ、奴らも本気で動くのは来月の定例会議だと思う。それまではこのまま持っていくさ』
『頼むよ。また何かあれば連絡して』
『ああ、ナスカも大変だとは思うけど、頑張れよ』
キュービ兄との回線を切ると、俺は直ぐにアスリ専用ライブフィードを開いて動画を検索する。
アスリ専用ライブフィードとは、一般に解放しているライブフィードとは違い、一部の者しか開かない秘匿された別の亜空間に開設しているもので、機能も一般のものより遥かに充実している。
その専用ライブフィードより、情報官のハチが配下の昆虫型魔獣を使って録画した理事会の模様を視聴する。
・・・・・・。
言ってる事がめちゃくちゃだな、こいつら!
なりふり構わずに、ただ、アスリ獣国の持つ利権を渡せの一点張りでしかない。
自分達の後ろ盾に自信があるのだろうが、完全に喧嘩を売ってきてやがる。キュービ兄はよく我慢してくれてるよな、本当に。
だけどそろそろこちらも我慢の限界なんだよ。
俺達に喧嘩を売ってきた事を後悔させてやらないとな!
意外とブルジ山編の後処理が長引きましたが、次回より新展開です。
☆
【作者からのお願いです】
読者様からの反応を何よりの励みとしています。
ポイント評価、ブクマ登録、感想、レビュー、誤字報告を頂けますと、創作意欲のより一層の向上に繋がります。
お手数だとは思いますが、何卒宜しくお願いします。
連載中[能力はチートだけど・・・]
この小説とリンクする作品です。
↓
https://ncode.syosetu.com/n8548fz/
互いに独立した自己完結する作品に仕上げる予定です。
こちらもよろしくお願いします。




