63・ナスカのにし〜開拓史
【お詫び】
リアルの仕事が忙しく、今回からはしばらくの間、一日置きの投稿となります。なるべく早く毎日投稿に戻したいのですが、しばらくの間はご勘弁下さい。
第3章スタートです。
時は進み、ナスカが14歳になったところからの話になります。
イスラン定例会議からの、1年8カ月の間に何があったのか、というところからスタートです。
「はあ〜、昨日は食べ過ぎたよ。お腹痛い」
「情けない奴じゃのぅ、そんなんで明日は大丈夫なんじゃろうな」
「大丈夫だって、だけど今日だけはゆっくりさせてね、タツキ」
「まあ良いじゃろう、偶に休むのは良い事なのだ」
昨日は俺の14歳の誕生日だった。
みんながお祝いに集まってくれたのは嬉しいけど、まだお酒の飲めない俺に、あれを食え、これも美味いぞと勧めるものだから、調子に乗って食べまくったらこのザマだよ。
この世界に転生して14年。来年でこの世界での成人を迎える。
前世では20歳の誕生日の前日、成人寸前で死んじゃったからな。今回こそは無事に成人になってやるぞ。
アスリ獣国もイスランに加盟して、1年と8カ月経った。ここまで順調に、いや急速に成長している。おかげで毎日忙しい事、忙しい事。
その中でも一番成長したのは、こいつだけどな。
「おはようございます、ナス兄様」
「おはよう、ルル。今日は別にやる事ないから休んでで良いよ」
「そうですか。では、いつものようにナス兄様の影で待機しております」
「いや、今日はいいよ。たまには遊びにでも行ってくれば?」
「いえ、そういう訳には参りません。任務ですから」
そう言って、ルルはサッサと俺の影に潜ってしまった。堅い奴になったなぁ、こいつ。
ソードウルフは魔獣の中では上位種族だ。寿命も長いし、繁殖力も高くない。それでも他の魔獣と同じように、約1年で成獣になる。そこからは長い期間、能力を維持していくのだ。
ルルも今や立派な成獣で、俺の近衛隊の副隊長をしている。まあ本当は、近衛隊なんて名前だけの要らない組織なんだけどね。
近衛隊が生まれたのは、アスリ獣国の国としての組織作りをしていた時だ。
グライスに軍事方面を任せたり、経験豊富なゲルキメン元男爵に内政の事を頼んだりと、各々の役割と役職を決めていった。
その時に、いつも俺と一緒にいたマリ姉、メソ、タツキの役職をどうするか? という話になった。
結局は俺の補佐をしてもらうという事で、マリ姉は副国王、メソは国王補佐、という名目に落ち着いた。
しかしタツキは役職など要らん、やりたくないと駄々をこねるので、まあ、そばにいるって事で近衛隊長という名前だけの役職に就かせた。
それからしばらくして、近衛隊長がいるのに近衛隊がないじゃないかと言い出す者が続出したので、エクスの娘のリリ、キキ、トトの三つ子三姉妹を近衛隊としたのだ。
当時まだ幼獣だったルルは、大きくなったらナス兄ちゃんの近衛隊になると言っていて、俺も大きくなったらなと適当に答えていた。
その後、成長したルルは当時の事を覚えていて、早く近衛隊に入れてくれとせっつかれたので入隊を許可した。で、なんとな〜く副隊長という事になったのだ。
そんな訳で近衛隊と言っても基本的にやる事がない。
隊長のタツキに団体行動する気がまるでないからね。
結果、ルル達4頭が毎日のように俺の影の中で待機するだけの部隊が出来上がったのだ。
リリ達三姉妹は今日は遊びに出掛けました。
そんなお飾りの近衛隊の志願者が、あと2頭いる。ポンキチとラスリルだ。今のところ許可してないですけどね。
最初にも言ったがアスリ獣国の発展は、凄まじいものがある。
アスリ獣国を興して最初から継続して取り組んでいるのが、首都となるブルジ山南部のこの場所と、旧ファスルト村の西の森で現在の西ファスルト街、旧セコード街の西の狩猟禁止区域で現在の西セコード街の3カ所の街の規模の拡大。そして、それらを支える経済の安定だ。
国として最初に行った、ブルジ山の鉱石などの山資源、森の希少な薬草などの森資源、更にはアスリ湖の水産物等の輸出政策は、テス伯父さんの手腕もあって上手くいった。
しかし、旧ニスリーン王国の内戦で受け入れた人達などの増え続ける人口を賄うには足りなかった。
俺達は更なる特産品となる物を求めて西に開発の手を伸ばした。
ブルジ山周辺は、元々どこの国の領土にも属していない、未開の土地だ。取り分け西には広大な土地が広がっている。
その中で、俺達はヒズワ湖に目をつけた。アスリ湖よりも遥かに広大な湖で、更なる水資源の獲得を目指したのだ。
早速、現地に赴いた俺達はヒズワ湖の現状を調査した。
ヒズワ湖は、リザードマンの亜種である魔族レプティリアン族が治めていた。レプティリアンの族長は、俺達の申し出に協力してくれる事になったが、ヒズワ湖のほとりである、ゼガ大森林の覇者、魔獣ブラックタイガー族の族長は、なかなか良い返事をくれなかった。
何度かの交渉(最終的にはぶっ飛ばした)の末、ブラックタイガー族にも協力してもらって、この地にゼガ村を築いた。
この地で俺達は、アスリ獣国に安定をもたらす水資源とリザードマンより戦闘力は劣るが、その分手先が器用で頭も良いレプティリアンの一団と、戦闘力の高いブラックタイガーの一団を獲得した。
まだ付き合いは浅いが、彼らも今後はアスリ獣国を支える貴重な魔物となるだろう。
新たに仲間となったレプティリアン族族長のリザーブより、更に西のガンモン大河の流域にも拠点を築かないかとの提案を受けた。
ガンモン大河。
大河と言われているが、ラシリア大陸を南北に縦断している為に海ともいえる。
中央から北と南に向かって別々の流れを持つ奇妙な大河で、その中央部にはヴィドーリア滝群と呼ばれる、高さ2000メートル、幅60キロにも及ぶ巨大な滝があり、その周辺には、大量の水を噴出するヴィトール噴水群もある。それらが水源となっているのがガンモン大河である。
ガンモン大河の西岸から西に50キロほど進むと、そこはもう魔国になる。獣王とも獅子王とも呼ばれる獣人を束ねる魔王が治る魔国だ。
ガンモン大河流域に領地を構える事は、その魔国とほぼ隣接するという事になる。
拠点を構える事は後回しに、俺達は調査に向かった。
今、本編書いてからこの後書きを書いているのですが、2話で納めようと思っていた序章部分が余りにも長くなりそうでして、区切ってからこれ書いてます。
なんとか3話で納めますので、お付き合いください。
本編は2493字でした。
あと5000字で収まるかなぁ?
でも3話で序章は終わりにします。たとえ長くなっても。
☆
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連載中[能力はチートだけど・・・]
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互いに独立した自己完結する作品に仕上げる予定です。
こちらもよろしくお願いします。




