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不幸続きで転生5回目、今回こそ生き延びてやる  作者: ubn
第2章 建国編[建国]
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54・ひらけワンキッキ

 ルル危うし!


 ルルを待ち受ける試練とは、いったい?

「いらっしゃいませ、ナスカ様」


「院長先生もですか。そのナスカ様ってのはやめて下さいよ」


「いえいえ、貴方はもう公的な立場にある方なのですよ。いつまでも子供のままのナスカくんではいけませんからね」

「それで今日は、どんなご用件で」


「マルサン新代表から協力の謝礼金を頂きましたので、その一部を寄付しにきました」


「いつもありがとうねナスカく・有り難う御座いますナスカ様」

「では院長室まで、御足労ください」


 俺は苦笑いしつつ、建物の中に入った。


「ナスカお兄ちゃん!」

「ナスカだ!

「ナスカくん、一緒に遊ぼう!」


 途端に駆け寄ってくる子供達。

 だが、子供達の興味は直ぐに別の物へ移る。俺の計算通りだ。


「「「ワンちゃんだあ!」」」


 目を輝かせてルルに殺到する子供達。

 あっという間に揉みくちゃにされていくルル。


「わぷっ、やめて、助けてナス兄ちゃん!」


「俺は院長先生とお話しがあるから、ルルは子供達の相手をしてやってくれ」

「頼んだよ」


「えっ、そんな〜、わぷっ、助けて〜」


 この年代の子供達は、ある意味で暴徒だ。

 頑張れよ、ルル。


 建物に入ってすぐの部屋は、年少の子供達用の遊戯室になっている。

 院長室に行くにはこの部屋を通らないといけない。

 いつもはここで苦労するのだが、今日はルルのおかげでスムーズに通る事が出来た。ルル様様だな。


 俺と院長先生は院長室に入って椅子に腰掛けた。

 俺はいつものように、お金の入った封筒を渡し、世間話を始めた。



 ここ、セコード中央孤児院は、俺達がこの街に越して来て最初に過ごした場所である。

 叔父さんのところに移った後も、日中は殆どの時をここで過ごしていた。

 そしてその後にマリが成人して、冒険者登録を済ませた後は森に移住したのだ。


 俺達は害ある魔物の討伐などをしてお金を稼げるようになったが、余り多くのお金を必要としていなかった。

 そうした余分なお金を、世話になったこの孤児院に度々寄付をしに来ている。


 今日もその為に来たのだ。



「ナスカ様は、あのブラックフォックスの森にも街をお造りになるのですか?」


「ええ、そのつもりです。森とその周辺の一部を開発する予定でいます」


「でしたら私達も、その新しい街へ移りたいと考えているのですが」


「えっ! なぜですか?」


「一つはお金の問題です」

「マルサン公からは良くして頂いていますし援助金も出してもらっています」

「ですが、そのお金も充分ではないのは貴方もわかっているでしょ」


 今回の内乱でセコードの街には被害はなかった。

 だが、他の地域では少なからず孤児を生む結果となってしまった。


 院長先生はそうした他の地域の孤児達の受け入れも積極的に行なっている。

 以前に増してお金が必要になっているのだろう。


「わかりますが、それは俺達の国に移っても同じじゃないですか?」

「もちろん援助はさせて貰いますが、どのくらいの額になるかはまだわかりませんし」


 これからの街の整備にいくらくらいお金がかかるのか、まだ全く見当がついてないのだ。


「当然そうでしょうね。ですが、もう一つの問題にもお金が関わってくるのですよ」

「成長して卒院した子供達の仕事の問題なんです」


「この街では、孤児院上がりの子供を雇ってくれるところが少ないのです」

「実際、仕事に就けず、未だにこの孤児院の手伝いをしている子がたくさんいます」

「そんな子供達が仕事にさえ就ければ、給料の一部を孤児院に入れてくれると言ってくれているのです」

「上手く仕事に就けて独立している人達の中にも、協力を申し出てくれている人が多数います」


「問題は仕事なんです。仕事さえあれば、援助がなくてもやっていけるはずなんです」

「新しい街の開発は、たくさんの仕事を、生むでしょう」

「その仕事に私達はあやかりたいのです」


 確かに仕事は増える。何をするにも人手が必要なんだ。


 俺達の国には人的資源が足りない。

 人手の問題は俺達にとっても難題なんだ。


 それにおそらくは、ありとあらゆる種類の仕事が必要になってくると思う。

 その仕事の中には、年長の子供たちにもこなせる仕事があるかもしれない。いや、そういう仕事を俺達が作って、回してあげればいいのか。


「わかりました院長先生。俺達の国で受け入れます」

「ですが、開発はこれからです」

「ある程度、条件が整ってからの方がいいですよね」

「孤児院はもちろん、卒院した人達が生活する寮も必要になるでしょう」

「そういった条件が整ってから、こちらからお伝えしますよ」


 真剣な表情で語っていた院長先生の顔が、いつもの優しく大らかな表情に戻っていく。

 院長先生にとって、決死の申し出だった事がわかる。


「そう言って貰えて大変に感謝いたします」

「勝手な申し出でごめんなさいね」


「いえ、人手に関わる事は、俺達にとっても難題でした」

「こちらからお願いしますよ」


 俺はこれからの国作りの大切さを、新ためて痛感させられた。

 国を作るという事は、俺達の事以上にその国に住む者達の事を考えていかねばならないという事に。



「僕は犬じゃない。狼なのに・・・くすん」


 院長室を出ると、憔悴しきったルルがショボンとしていた。


「酷いよナス兄ちゃん。くすん」


「ははは、ごめんな、ルル」

「でもルルのおかげで助かったよ」

「明日はちゃんと一緒にいてやるからな」


「ほんと?」


「ああ、本当だ。一緒に美味しいものでも食べに行こうか?」


「うん!」


 ルルの泣き顔がパッと晴れた。ちょろいなあ、ルル。


「じやあ院長先生。また打ち合わせに来ますね」


「はい。いつでもお待ちしてます」


「「「ワンちゃん、また来てね」」」


「ワンちゃんじゃない! 狼なの!」


 俺はルルの頭を撫でながら、孤児院を後にする。


 明日は公王宅で、来月行われる諸国会議の打ち合わせだ。

 その後でルルに、美味い物食わせてやらないとな。


 子供達のパワーって凄いですよね。

 あの体力は小さな体の何処から生み出しているのでしょうか?


 次回で日常回は終わりかな。


 その後は第2章建国編のラストエピソードに向かう予定です。







 ググです〜。

 頼みます〜。


 馬鹿、それじゃ駄目でしょ!

 フェラー様以上に無口、というよりやる気のない兄に代わり、ここからはロロがお送りします。

 ルルがナスカ様に近寄り過ぎです。姉の私を差し置いて。

 ロロをもっとナスカ様のお側に。

 ナスカ様とロロのイチャイチャ話が読みたいという方は、ポイント評価をお願いします。

 本当にお願いしますよ

 ポイント評価が増えれば、ナスカ様に褒めて頂けて、ルルではなく、ロロをお側に置いてくれる筈です。

 そして絶えず近くにいるナスカ様とロロは、やがて結ばれて、きゃ〜。

 再度お願いします。ポイント評価をして下さい。

 フェリ様には負けませんよ!



 連載中[能力はチートだけど・・・]

 この小説とリンクする作品です。

 ↓

 https://ncode.syosetu.com/n8548fz/


 互いに独立した自己完結する作品に仕上げる予定です。

 こちらもよろしくお願いします。


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