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不幸続きで転生5回目、今回こそ生き延びてやる  作者: ubn
第2章 建国編[元ドルベ侯爵領奪還戦]
54/110

51・誤算

「馬鹿な、なぜだ?」


「駄目です、トガシン伯爵。バジリスクとの交戦の後もあの子供は止まりません」


「そんなはずはない、何かの間違いだ」


 驚愕するトガシン伯爵の元に、また一人の伝令が駆けつけてきた。


「報告します。フォス方面の魔物は既に壊滅」

「あの赤い竜を先頭に郊外の防衛隊も突破し、街への攻撃を開始したとの事です」


「フォスは捨てていい。フィスの、この戦場を何とかするのだ」


「しかし伯爵、何とかしろと申されても」


「うるさい。フォスの部隊は撤退させて、このフィスに集中すれば良い」


「あの子供は止まる。止まる筈なんだ」


 俺はあのファスルトの戦場で学んだ。

 赤い竜にやられて、命かながら逃げ出したあの戦場で勝つ為の戦術を学んだ筈なんだ。


 俺はあの時の戦闘を撤退後も調査、分析をし続けた。


 あの子供は確かにバジリスクを一瞬の内に倒して見せた。しかしその戦闘後には動けなくなり、戦闘不能に陥っていたのだ。

 その事から、あの少年にはバジリスクを倒す手立てはあるが、それにはリスクがあると知った。


 それに少年の重要性を認識した。

 あの時、動けなくなった少年の周りには、敵軍の中でも重要な役割を担っていたと思われる者ばかりが、いち早く集まった。

 あの赤い竜冴えも戦場に到着後、真っ先にあの少年の元に向かっている。


 その事を踏まえて俺は、必勝の策を立てたのだ。


 フォスに向かわせた魔物達は捨て駒だった。


 前日までの小競り合いで集めた情報を検討して、赤い竜がフォスに向かうのはわかっていた。

 あの赤い竜には太刀打ち出来ない。

 その為、フォスの魔物達を捨て駒としたのだ。


 同じバジリスクといっても個体差はある。フォスに向かわせたバジリスクは、フィスの方よりも戦闘力は大きく劣る。


 戦力差はバジリスクだけではなく、魔物達にしてもそうだ。

 表向き同じに見える様に数こそ合わせてあるが、その中身は全く違う。精鋭はフィスに向けた方なのだ。


 俺の思惑通りに事は進んでいた。


 あの少年はフィス方面を率いて戦場に現れて、バジリスクとの戦闘を開始した。

 フィスに向けたバジリスクはファスルトに向けた個体以上の強さを誇る。

 あの少年でも一瞬で倒す事は出来なかった。

 しかし勝ったのは少年だった。だがそれは良い。

 そこまでは計算通りだったのだから。


 バジリスクが倒され魔道具も壊されれば、他の魔物は散り散りとなる。しかしフィス方面の魔物達はそうはならない。

 もう一つの魔道具を持たせた精鋭兵20名を潜伏させておいたからだ。


 魔道具さえあれば魔物達の混乱は続く。

 そしてその混乱の中、バジリスクとの戦闘で動けなくなった少年を精鋭兵が叩く手筈だったのだ。


 少年さえ叩いてしまえば敵は崩れる。

 少なくとも敵の魔物勢は撤退するだろう。

 あの赤い竜も、少年の亡骸若しくは重傷の少年の身を抱えて、離脱するしかない筈だったのだ。


 しかしあの少年は、バジリスクとの戦闘後に動けなくなるどころか、精鋭兵達をも撃退し、今なお戦い続けている。


 あのファスルトでの戦いで動けなくなった少年が、あの時以上のバジリスクと戦った後も、あの時以上の戦力を揃えた魔物達を倒し続ける事など有り得るはずがないのだ。



「報告です。敵主力が既に到着しています。その内よりマルサン元公爵の主力部隊がフォスの街への侵攻を開始しました」


 なぜだ、なぜこうなった?


「報告。フィス方面の魔物も壊滅しました。防衛の部隊との接触は時間の問題です」


 なぜあの少年は止まらない。どうしてだ?


「報告します。マルサン元公爵の主力がフォスの街への突入を開始。それに伴い、赤い竜と率いるサンダーバード達は転進してフィスの防衛隊に向かっています」


 俺の策は完璧だった筈だ。


「作戦部より具申致します。トガシン伯爵様におかれましては速やかな撤退を進言いたします」


 完璧だった筈なのだ・・・


「報告。ミィージョ元公爵の主力、動きました」


「報告します。フィス防衛隊・・・」


「報告です。・・・・・・」


「報告。・・・」

 メインキャストが誰も出てない回なのですが、いいのかな?


 トガシン伯爵だけでは流石に短い話になっちゃいます。

 短い割りに文字は多いけど。


 切りが良いので今回はここまでです。


 短い話ですが、今話は作者的には新しい試みで気にいっています。楽しんでいただけてたら幸いです。


 次回には、やっと第2章のキーワードが出てきそうです。



 作者としてはこの[元ドルベ侯爵領編]は、非常に気に入っています。前振りから種撒いて、ポンキチ達の騙しから、メソとマリの個人戦、そして最後のトガシン伯爵の苦悩と良い流れで書けたと思います。


 個人戦の戦闘描写も、良い感じに書けたと自負しているのですが、やはり読者の皆様の意見が気になります。


 感想をいただけた事があまりないので、自分では良く書けたつもりでも、それがどう評価されているのかがわからずに困っています。

 読者様の数は増えているのに、なかなかポイントが増えていかない(昨日はポイント評価をいただけました。ありがとうございました)ので問題点を修正したいのです。


 お手数ですが、この[元ドルベ侯爵領編]についてだけでも感想をいただけないでしょうか?

 それによって良い方向に改善していけたらと考えています。


 読者の皆様の忌憚のないご意見をお待ちしています。







 グライスだ。

 誇り高き聖獣グリフィンとして言っておく。

 ポイント評価というものがある。

 無理にとは言わん。

 私達の活躍を期待する者達に頼むのだ。

 私は強き種族グリフィン。

 必ず活躍してみせる。

 その私の活躍を望む者達にポイント評価をお願いする。

 頼んだぞ。



 新連載[能力はチートだけど・・・]

 この小説とリンクする作品です。

 ↓

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 互いに独立した自己完結する作品に仕上げる予定です。

 こちらもよろしくお願いします。



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