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不幸続きで転生5回目、今回こそ生き延びてやる  作者: ubn
第2章 建国編[元ドルベ侯爵領奪還戦]
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47・反抗作戦

 獣の村の傷は癒えた。


 俺達に舐めた真似をしてくれた連中を痛い目に合わせてやらう。


 狙いはドルベ元侯爵領の奪還だ。

「ハイグラビティ!」


 敵部隊の前線一帯が高重力に包まれる。


「グラウンドランス!」


 地面に縫い付けられたかの様に、動きの遅くなった敵兵に、地面から突き出した槍が容赦なく襲いかかる。


 俺とメソの連携魔法攻撃だ。



『ヴァルグ、いいぞ』


『イェッサー』

「行くぞ!」


「「「ワアオオオォォーーン」」」


 味方の部隊から飛び出したヴァルグ達ホワイトファングが、戦場を駆ける。そしてそれに続くミイージョの騎馬騎士隊。


「アイスショット!」


 氷の塊が混乱した敵の前線に向かって飛び、空中で弾け飛ぶ。氷の塊が無数の氷の礫と変わる。

 氷の礫はまるで散弾の様に敵を襲い、前線の一角を崩した。ヴァルグの魔法、アイスショットだ。


 その崩れた一角に向かってホワイトファング達が殺到する。

 敵部隊に突入したホワイトファング達は四方に散り、敵の喉笛を噛みちぎりながら疾走する。


 その後をミイージョ騎馬騎士隊が突入して、多くの敵兵を斬り伏せた。


「第1・第2歩兵隊、突撃ー!」


 今や完全に崩された敵の前線部隊に向かって、ミイージョ歩兵隊がジャルメ騎士隊長の号令で突撃を開始した。




 2日前にこのドルベ元侯爵領解放戦線に到着した俺達は、全面攻勢はかけず、敵戦力や地形の把握に努めている。


「ナスカ殿、この辺りで」


「そうですね。ジャルメさん」


 もう夕方だ。今日の戦闘は終わりになる。

 決戦は明日、3日目だ。







 前線の陣地にヴァルグ達を残し、俺とメソは前線より20キロ後方のサーズの街に来ている。


 このサーズの街は、南部軍が取り返したドルベ元侯爵領の第3の街である。

 南部軍はこの街を橋頭堡としており、マルサン元公爵とミイージョ元公爵が本陣を構えている。


 俺達は明日の打ち合わせに、街庁舎の会議室に入った。

 マリ姉とタツキは既に到着して着席していた。


 アレティーも同じように着席している。

 アレティーはヌドゥリウル元侯爵領とドルベ元侯爵領を何度も行き来しているらしい。

 いつの間にかナビさんに、一流の隠密に育てられてしまった。



「ナスカにメソもご苦労だったな。座ってくれ」


「はい。領主様」


「様はやめろって言っただろうが」


「はいはい。わかりましたよ領主」


 俺達はマリ姉達の隣の席に着席した。


「あのね、マリちゃん・・・ごにょごにょ」


「そうなの。だったら・・・なんたらかんたら」


 着席早々に、マリ姉とメソは二人でヒソヒソ話しを始めた。

 相変わらず仲の良い二人である。



「お疲れ様、ナスカくん」

「どうだい、明日はやれそうかい?」


「問題ありません、ミイージョ元公爵」

「明日、予定通りに二つの街を陥します」


「心強いな、君は。頼んだよ」


「はい!」



 このドルベ元侯爵領には、二つの重要な攻略目標がある。

 領都フォスと姉妹都市フィスだ。


 この二つの街は互いに5キロしか離れていないので、同時に攻略するのが理想である。

 その同時攻略を、明日行う予定だ。


 今日、俺達がミイージョ領兵と共に攻めていたのが姉妹都市フィスだ。


 マリ姉とタツキ、キララと彼女が率いるサンダーバード達、それにマルサン領兵も同様に、今日は領都フォスを攻めていた。


 今回、俺達の仲間で此処に来ているメンバーは、俺、マリ姉、メソ、タツキに新たに仲間になった魔獣ホワイトファング達とそのリーダーのヴァルグ、それに魔獣サンダーバード達と族長キラミの娘のキララ。

 それとオマケで今回もついて来ちゃったポンキチとルルだ。


 ラスリルは母さんに捕まって脱出は叶わなかったらしい。


 母さんのモフモフ攻撃を逃れてついて来たポンキチとルルだったが、この街でミイージョ元公爵に捕まった。


 みんなモフモフ好きなのね。俺も好きだけど。



「タツキはどっちに向かう」


「我か?我はまあどちらでも良いが、地形的には平けている今日の戦場の方が、我とキララは戦い易いと思うのだ」


「じゃあフォスだな。俺はフィスに向かうよ」


「あっしも連れて行って欲しいっす、先輩」

「僕も行きたい」


「君達は駄目だよ。僕のところにいなさい」


「ミイージョ元公爵、二頭をお願いします」


「お安い御用だ。大歓迎さ」


「「マリの姉貴〜、マリ姉ちゃん〜」」


「今回は駄目よ、ポンキチ、ルル。私も作戦に参加しないから」


「えっ、どういう事、マリ姉?」


「メソちゃんが嫌な予感がするって言うのよ」

「ファスルトの時と同じ感じだって」


 メソの勘は鋭い。これまでにも何度もそれに救われてきた。


「同じって、メソ、魔物が来るって事?」


「ハッキリとはわからないけど、だと思うよ」

「でも、それがここだけじゃないと思う」


「ここだけじゃない?何処かはわかるの?」


「多分、アンタン元子爵のとこだと思うよ」


「まずいな・・・」


「でしょ。だから私は今からセコードに向かうわ」


「今から?」


「手遅れになったら余計に悪い事になるわよ」


 確かに。セコードが襲われればファスルトも孤立する。

 ブラックフォックスの森もタダでは済まない。


「そうだね。お願いするよマリ姉」

「やばそうだったら獣の村に援軍を頼んでね」


「了解。早速出発するわ」


「マリの姉貴、行っちゃうでやんすか?」

「マリ姉ちゃん〜」


「二頭とも大人しくしてるのよ。じゃあね」


 マリ姉は椅子から立ち上がると、サッサと退出してしまった。

 その後ろ姿を不安そうな顔でポンキチとルルが見送っていた。


「ポンキチくん、ルルくん、今日はメソと一緒に寝よう」

「今日はここに泊まるんでしょ、ナスカくん?」


「そのつもりだけど、明日の出発は早朝だよ」


「夜更かししないから大丈夫だよ」

「ねっ、ポンキチくんルルくん」


「「うん」でやんす」


 まあ、いいか。二頭とも不安だろうしな。


「どうするナスカ。不安要素があるなら明日の決戦は延期するか?」


「いえ、領主。ファスルトの時と違って、今回は俺達も万全の状態です」

「バジリスク級が来ても問題ありません」


「なら頼んだ。後詰が必要になればすぐアレティーに連絡してくれ」

「こちらも万全の体制を整えておく」


「お願いします」


 決戦の延期はしない。

 フォスとフィス、この二つの街を奪還すれば、事実上ドルベ元侯爵領を奪還したと言えるだろう。

 そしてドルベ元侯爵領の奪還は、南部と北部の勢力図を固める事になる。


 決戦は明日!


 借りはキッチリと返させてもらうぞ。

 


 

 モフモフ部隊が危ない!


 タマモに捕まって、モフモフ部隊が分断されてしまった。


 そこに現れた新たなモフモフの刺客。


 ミイージョ元公爵!


 どうするモフモフ部隊!


 次回、モフモフの煌めき!にご期待ください







 マリです。

 最近、私の扱いが酷いと思いませんか?

 ナスカ不在の時には説明キャラをやらせるだけやらせて、いざ戦闘になるとタツキやメソちゃんほどの活躍はさせてくれない。

 前回は早々にバジリスクに飛ばされました。

 今回に至っては決戦前に戦線離脱の扱いです。

 皆さんも私の活躍を見たいですよね。

 マリに活躍させろ!

 マリに期待しているんだ!という方はポイント評価をして下さい。

 作者に目にものを見せてやりましょう。




 新連載[能力はチートだけど・・・]

 この小説とリンクする作品です。

 ↓

 https://ncode.syosetu.com/n8548fz/


 互いに独立した自己完結する作品に仕上げる予定です。

 こちらもよろしくお願いします。

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