表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不幸続きで転生5回目、今回こそ生き延びてやる  作者: ubn
第2章 建国編[ファスルト争乱]
42/110

39・救出作戦

 マリ達が土の壁と氷の天井を作ったくらいの時間の話しです。

ーーー3時間前ーーー


『報告です。マスター』


『どうしたの、ナビ先生』


『アクラからの報告でファスルトの・・・』

『・・・・・・』


 ?


『すみませんマスター。アクラとの《思念伝達》回線が切れました』

『再接続に失敗。・・・回線が繋がりません』


『?。アクラと《思念伝達》出来ないって事?』


『その通りです』


 ナビ先生が《思念伝達》を使えないって、そんな事今迄に一度もなかった事だ。


「ナスカよ。ナビとアクラの会話は我も聞いてたのだ」

「我の方でもアクラに《思念伝達》を飛ばしてみたが繋がらないのだ」


 またタツキは盗み聞きしてたのね。どうすれば回線に入り込めるんだろ?


「タツキも繋がらないのか?」


「うむ。我もこんな事は初めてなのだ」

「そんな事より、ナスカ、ファスルトの村が魔物の大群に襲われているらしいのだ」

「あの領主の懸念が的中したのだ」


「なんだと!」


『ナビさん、それを先に言ってくれ!』


『すみませんマスター。入ってきた報告が、その一文しかありません』

『その為、マスターに充分な詳細をお伝え出来ませんでしたので』


『詳細はわからないのか?』


『はい。魔物に襲われている、というところで回線が途切れました』

『アンナでしたら、始めに多くの情報をまとめて送ってから、確認で話し始めるのですが、アクラは始めからグダグダと話し始めるので』


 ナビさんに本当に嫌われてんな、アクラの奴。


「タツキ、どう思う?」


「うむ。いくらアクラからの情報といっても嘘ではないと思うぞ」


 タツキにまで言われ放題だな、アクラ。


「まあ襲ってきた魔物の種族と数にもよるが、マリとメソがいれば心配はないんじゃないかな」

「なんならちょっと我が行って見てきても良いが」


『お待ち下さいマスター。たった今アレティーから新たな情報が入りました』


『アレティーから? 何でアレティーから情報がくるんだ?』


『領主の言動が少し気になったので、昨晩、執務室に忍び込むようにアレティーに指示しておきました』


 俺のダチに勝手に何させてんの、この人!


『で、アレティーはなんだって』


『領主のところにも、ミドリに同行した執事よりファスルトの情報は入りましたが、《思念伝達》と同じように魔道具通信も切れたようです』


『魔道具通信も切れた? 詳細は伝わったのか』


『いえ、こちらと同じ情報量です』


 なんだ。それじゃあ何も変わらないじゃないか。


『ですが、ファスルトとは別の情報が』

『ニスリーン王国に内乱の兆しがあります』


『内乱! 大事じゃないか!』

『確かなの?』


『一昨日、王国の侯爵が一人追放されています』

『この事件が内乱に繋がる可能性は高いと思われます』


『内乱か・・・もしかして帝国が!』


『はい。王国に内乱が起これば帝国は動くでしょう。帝国が内乱を手引きしている可能性もあります』


『だとするとドワーフのおっちゃん達の集落もほっとけないか』


『その通りです。流石はマスター、慧眼です』


 お世辞まで言うようになったのね、ナビ先生。



 ドワーフの集落とは、此処やファスルトの森の建物を建ててくれたドワーフ達の棲家で、ブルジ山の北東にある。


 元々のドワーフの街はその更に北にあり、帝国に近い位置にあるのだ。

 ドワーフには腕の良い鍛治師が多く、帝国に多くの武器を降ろしていた。

 だが帝国の方針に賛同出来ずに、反発する者達もいた。そんな者達の中から120人が出奔して作ったのが、この集落だ。


 現在は鍛治の受注を受ける事が出来なくなった為、主に狩猟で生計を立てている。


 鍛治仕事は、偶に俺達が頼むぐらいだ。


 ニスリーン王国の内乱に帝国が介入する事になると、帝国が大掛かりな南下を始める危険がある。

 ドワーフの集落は帝国に従わなかった者達の集まりなので、大変危うい状況となってしまうのだ。


『タツキにはドワーフの集落に行ってもらった方がいいって言うのか?』


『はい。マリとメソがいる分、ファスルトの方が時間的余裕はあると思います』


 どうするかな。ドワーフの集落の方が遠いから、タツキの方が早いけど、ファスルトだって襲撃の規模によっては手遅れになりかねない。


 ・・・・・・。


 前に考えたアレやってみるか。アレなら前よりも早く移動出来る。集まるまでに時間がかかるから、その間に薬の調合を終えられるしな。


「タツキ」


「なんだ、決めたのか?」


「ああ。タツキはドワーフの集落を頼めるか?」


「構わんが、マリ達の方はどうする?」


「俺が行く。ちょっと良い方法があって、この方法なら準備に時間はかかるけど、移動は多分10分かからないで行けると思う」

「《亜空間移動》と違ってそんなに疲れないしな」


「10分だと! なかなか速いではないか!」

「いや、我が本気を出せばもっと早く・・・ぶつぶつ」


 何かタツキがぶつぶつ言い始めた。もしかして対抗しようとしてないか、こいつ。


「その準備の間に俺は調合を終えられるし、処置はもうキュービ兄とキヒ姉で出来るから治療にも差し障りない」


「それに内乱に関わる事になるかもしれないので、俺のこの方法なら、ソードウルフも多く連れて行けるしな」


「ソードウルフを全頭集めても、我の方が強いぞ」


 だから、いちいち対抗すんなって。


「そうだけど、人間の戦争では多方面の戦いになる事が多いから、数が重要になるんだよ」


「そういうこともあるかも知らんがな、ナスカ」

「お前は寝てないだろ、大丈夫なのか?」


「そこは根性でなんとかするよ」


 そこをツッコマれると苦笑いしか出来ないな。


「・・・そうか。そこまで言うのなら我はドワーフの方に行ってやるのだ」

「だが、我が必要になったらすぐに呼ぶのだぞ」

「一瞬で飛んで行ってやるのだ」


「ああ。その時は頼むよ」



 タツキが家を出て、あっと言う間に飛んでいってしまった。

 タツキって、一度決めたら行動に迷いがないよな。羨ましい。



『エクス、ちょっといい?』


『おお、ナスカ様。息子達が世話になってすまんな』


 エクスはソードウルフ族の族長で、ルルの父親だ。


『今、動けるソードウルフって何頭いる?』


『120頭だな。半数近くが熱でダウンだ』


『その子達って借りられる?』


『構わないぞ。ナスカ様にはいつも世話になっている。今回の流行り病では特にな』

『使える事があれば、いつでも使ってやってくれ』


『助かるよ。全員俺ん家に寄越してくれ』


『了解した』


 これで良しと。

 ソードウルフ達は東の森に散らばってるから、集まるのに2時間半くらいかかるだろう。

 その間に調合を終えるぞ。


 あっと、一応サンダーバード族にも連絡しといた方がいいか。


『キラミさん、いいっすか?』


『ナスカ様。うちのアホウどもがご迷惑かけてすんまへんなあ』


『いえいえ。病気の時はお互い様です』


『わざわざ連絡くれはるとは、どないしはりました?』


『しばらくの間は、みんなここから出払っちゃう事になるんですよ』

『戦えるのがグライスくらいしか残らないので、留守をお願いしようかと』


『構いません。任しといてください』

『でもグライス様がおりはるんなら、うち達の出番はないかもしれませんなあ』


『よろしくお願いします』


『かしこまりましたわ』



 良しと。あと2時間半、いや、練習入れて3時間か。

 その時間でなんとか調合を終わらせるぞ。

 

 ナスカ視点になると、何故か説明臭くなるな。


 なんでだろ?





最近ジワジワとブックマーク登録が増えてきました。

嬉しい限りです。


続きが気になる。

続きが読みたい。

投稿を頑張って欲しい。という方にブックマーク登録をお願いしています。

読者数の増加は大変励みになります。是非お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ