↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不幸続きで転生5回目、今回こそ生き延びてやる  作者: ubn
第2章 建国編[治療2]
31/110

31・スーパードクターN

 12月20日の初投稿から、今日、1月19日でちょうどひと月。

 今日はなんと4回も投稿したいと思います。



☆



 集会場は患獣で溢れかえっているのに薬が足らん。

 ナビさんからタツキが出発したと連絡がきたから、もう大丈夫だ、と思ったらもうタツキが到着した。

 連絡きたばかりなんですけど!

「何を呆けた顔をしておるのだ、お前は」


 タツキがなぜここにいる?

 いくらなんでも早過ぎる。


「お前が出発したってナビさんから聞いたのは、ついさっきだぞ」


「どうだ!速いであろう!」

「まあ我には医療知識はあっても医療技術は無い」

「お前が先に戻ったことにも意味はあるのだ。悲観するな」


 あ〜、ドヤ顔がムカツク。


 タツキの言う通り俺が先に戻る必要があったんだが、釈然としねえな。

 いい加減にそのドヤ顔をやめろ!


『タツキの能力はマスターの数十倍です』

『マスターが《根性》を発動しても勝負になりません』


 そりゃあわかってるんだけどね。


「調合済みの薬はどのくらいある?」


「中型魔獣で5頭分しかないのだ」


「とりあえずその分の処置をする。タツキは俺を手伝ってくれ」


「承知したのだ」


「グライス、薬が届いた。こっち代わってくれるか?」


「ああ。この子の敷布を替えたらそっちに行く」


「頼む」


 グライスに俺の担当を引き継いでもらい、症状の重い患獣を看護しているキュービ兄の方に向かう。


「キュービ兄、代わるよ」


「かなり苦しそうだ。処置してやってくれ」

「タツキもご苦労様。来てすぐで疲れてないか?」


「問題ないのだ。キュービこそ疲れた顔だぞ、少し休むがよい」


「ははは、そうさせて貰うかな」


 そう言いながらも、キュービ兄は他の患獣の元に向かった。本当に疲れてる筈だから、少しは休んで貰いたいのだが。


 タツキに薬を出して貰いながら、俺は次々と患獣を処置していく。サポートしてくれてるタツキの手際が良いので、俺も治療がしやすくて助かる。

 こういう時は本当に頼もしいなタツキは。


『キヒ姉、そっちの様子はどう?』


『お母さんは大丈夫よ。顔色も良くなってた』

『今はフェラーとフェリを看てるけど、二頭とも食欲も出てきて問題なさそうよ』


『タツキが戻ってきた。一通り処置したら俺は家で調合するから、キヒ姉には集会場の応援頼める?』


『了解よ』


 母さん達も順調に回復してる。後はこの集会場のみんなの処置さえ終われば安心できるな。




☆




「これで薬は最後か」


 手持ちの薬を使いきり、俺とタツキが立ち上がる。


「キュービ兄、俺は家に戻るよ」


「ああ。後はやっとく」


「熊のお袋さんの容態があまり良くないんだ。処置はしてあるけど注意して看てやってくれる?」


「わかった。調合の方頼むぞ」


「それと、兄さんも少しは休んでね」



 集会場を後にしたオレとタツキは連れだって俺の家に入った。


「母さん、タツキが帰ってきたよ」


「具合はどうだ、タマモ」


「お陰様で楽になったわ。タツキさんもご苦労様ね。お帰りなさい」


「タツキ。向こうの奥に薬剤を全部出してくれ」


「全部出してよいのか?結構な量になるぞ」


「全部でいい。お前この後ズライのとこに行くんだろ?」


「うむ。母様に報告には行くが」


「なら全部でいい。調合は俺一人でも出来るからな」



 前もって空けておいた奥のスペースに、タツキが《影収納》から薬剤を次々と取り出して並べる。

 本当に結構な量だな。


「おっと、忘れるとこだったのだ」


 そう言って、タツキはもう一度自分の影に手を突っ込んだ。


「こいつ、寝ておるな」


ズボッ


「くふぁ〜、ひゅ〜」


 すっかりと寝こけているルルが引っ張り出されてきた。


「あらあら。ルルちゃんってば、すっかりお眠なのね」

「ルルちゃんは私が見てるわ。ナスカは調合を始めなさい」


「母さん、まだ無理しない方が」


「このくらいは大丈夫よ」


 ルルの予防接種はセコードで済ませてあるし、これぐらいは母さんの気分転換にもなって良いかもしれない。



 ルルを母さんに預けて、俺はタツキと向かい合った。


「ありがとうなタツキ。助かったよ」

「ズライによろしく言っといてくれ」


「ナスカも偶には顔を出せ。お前は母様のお気に入りだからな」


「そうだな。問題が全部片付いたら行くよ。伝えといてくれ」



 タツキを見送り、俺は薬の調合を始める。

 結構な量だが、こればっかりは地道にやるしかない。

 薬が無ければ何も始まらないからな。




☆




「母様、ただいまなのだ」


「お帰りタツキ。人間の街はどうでした」


「なかなか面白いところだったのだ。都民プレートとやらも作れたので、これからはいつでも行けるのだ」


「貴女は半分は人間の血を受けているのです。人間との交流は積極的になさい」

「貴女の事をナスカに任せて正解でした」


 母様はナスカを評価し過ぎなのだ。我の方がナスカの面倒を見てやっているのに。


 母様は人間の街の印象や、人間の営み、その他色々な事を聞いてきたのだ。

 我も人間の街で不思議に思った事や感じた事、領主やミドリの事まで、思った事は全部母様に話して聞かせたのだ。



 ニコニコしながら我の話しを聞いていた母様が、急に真面目な顔になって、口を開いたのだ。


「古竜様が貴女と話がしたいとお望みでした。今から伺うので貴女もついて来なさい」


 古竜様が。なんの話だろう。なんか重要な話みたいなのだ。






 久々の主人公視点から、最後はちょっとだけタツキ視点に戻りました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。