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不幸続きで転生5回目、今回こそ生き延びてやる  作者: ubn
第2章 建国編[領主宅]
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22・燃えろドラゴンズ

 一つ目のお願いはOKを貰えた。

 二つ目のお願いも頼むよ庶民派領主!

「二つ目のお願いは、このタツキを都民プレートに登録して欲しいのです」


「なんだ、そんなことか。問題ないし構わないぞ」


「いや、タツキは色々と事情が複雑なんですよ」

「領主は俺達の事情を知ってる数少ない人間ですし、後々問題にならないようにタツキの事情も知っておいて欲しいのです」


 領主はマジマジとタツキを見つめる。


「まあ、この年でお前らと一緒にいるくらいだから、普通とは言えんだろうが、このお嬢ちゃんがか?」


「領主にはどう見えます?」


「お前と同い年くらいの普通のお嬢ちゃんだな。お前らと一緒にいるって事は、お前らと似た境遇で獣の村に住んでるって事か?」


「さっきからお嬢ちゃん、お嬢ちゃんと五月蝿い人間だな。貴様、我より年若であろう?」


 額に手を置いて呆れる俺。


「はあ?」


 何言ってるんだって顔の領主。


「すまんタツキ。ちょっとだけ黙ってて」


「なら我を不快にさせるでないわ。戯けめ」


 益々膨れるタツキ。

 さっき止めたの根に持ってやがんな。


 俺は気を取り直して領主に向かう。


「領主は今何歳ですか?」


「私か、私は36だが」


「落ち着いて聞いて下さいね。彼女は48歳です。今の姿はどう見ても人間ですが、タツキは人間ではありません」


「48歳!人間じゃない?この娘が?」


「タツキはドラゴノイドです」


!!!


 ああ、やっぱり固まったな、領主。


 人間の姿をしている時のタツキにドラゴンの要素は全くない。

 それどころか、真っ赤な長い髪をツインテールに結び、クリクリとした真紅の瞳に小さな真紅の唇。

 身長も俺より小さい可愛らしいお嬢ちゃんなのだ。


「ドラゴノイドって伝説だろ?」


「はい。彼女の母親に聞きましたが、過去に存在した事はありません」

「タツキは史上初めてで唯一無二のドラゴノイドです」


「・・・・・」


 空いた口が塞がらないって正にこの状態の事だな。初めて見た。


「母親に聞いたって?」


「竜族ですよ。タツキは竜族の母と人間の父の間に出来た娘です」


「・・・・・」


 もう頭の中が追っついてないな、領主。


「竜族!その娘ドラゴンなんですの!」


 遊びながらも聞き耳立ててたな、ミドリ。

 離れてても同じ部屋の中だから、そりゃ聞こえるわな。


「そこに居なさいミドリ。今は父が話してるから」


「え〜〜〜」


 向こうにも膨れっ面が増えた。

 揉みくちゃにされたルルも膨れてるし。


「お嬢にも後でちゃんと紹介しますから」


「絶対にですわよ」


 納得はしてくれたみたいだ。聞き分けは良いのだよなミドリ。


「ナスカ。詳しく説明してくれ」


 コクリと頷いて、俺は説明を続ける事にする。


「俺達の獣の村が霊峰ブルジ山の麓にあるのは前に話しましたよね」

「村の外れに洞窟があって、安全確認の為に俺が調査しました」

「深く入り組んだ洞窟なんですが、その中で縦穴を見つけ登ったところ、ブルジ山の頂上付近にその穴の出口がありました」

「そこで見つけたのが、竜族の群れとタツキです」


「群れ?ブルジに竜が住むと伝説で聞いた事はあったが、群れで住んでいるのか」


「はい。竜族は人と関わりたくはないそうなので、詳しくは言えませんが、1体ではありません」

「危険はありませんよ。気の良い竜達なので」


「そうか。危険がないのなら多くは聞くまい。続けてくれ」


 流石だなこの領主は。竜と聞いても動じてない。

 俺達の事情を知っていて受け入れたくらいだからな。


「タツキの父親は50年前に、俺と同じ様に洞窟を登ってきた人間の地質学者だそうです」


「地質学者!」


 妙なところで領主が食いついてくきた。


「何か?」


「ああ。私の父の友人でブルジ山に地質調査に向かい、戻らなかった学者がいる。確か50年くらい前の話しだ」


「おそらくはその人物でしょうね。霊峰であるブルジ山に登る人間などいるものじゃない」


「だろうな」


 領主の顔付きが感慨深いといったものになる。


「それでタツキの母親ですが、彼女の母は【灼炎竜】ズライサラーマです。


「灼炎竜!伝説の三大竜の内の1体か!」


「その三大竜です。その母親であるズライから、タツキに父の種族である人間の街を見せてやって欲しいと、俺が頼まれました」

「ズライは前々から、タツキと人間との交流を望んでいたようです」


「なるほど。そういう事か。しかし、う〜ん」


 ひとしきり唸って、領主は考え込んでいる。


「問題になるのは成長速度、つまり見た目の問題だな」


「はい。ズライの話しでは20歳くらいの見た目になるまで後40年、その後は何百年とその姿のままだろうと」


「結論を言えば市民プレートの発行に問題はない。私がそれらの事情を認識していれば済む事だ」

「だが、人との交流にはナスカ。お前達のサポートが不可欠になるぞ」


「それは心得てますよ。タツキも家族の一員ですから」


「私の方でも出来るサポートはする。父の友人の娘でもあるしな」


「ありがとうございます。ほら、タツキもお礼言って」


「うむ。宜しく頼む」


「何で偉そうなんだよ、お前」


「はははっ。いいじゃないか。お前が堅すぎるのだよナスカ」


「プレートの登録は直ぐにでも出来るのだかな、その前に実は私の方からもお前達にお願いがあるのだよ」


「何ですか?俺達に出来る事ならやりますけど」


「お前達にファスルト村に調査に行ってもらいたいんだ」


「ファスルト村に」


 ファスルトは俺達が最初に住んだ人里だ。

 あの村に何かあったのか!


 ちょっと長めになってしまいました。

 短めにすると言っておきながら。

 思いつくまま書いてる馬鹿な作者にお付き合いください。

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