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遅き者

皆様お待たせしました

長男登場です!

 帰宅すると約束していた日付がもうすぐ変わろうとしている。エミリーは12時が近くなるほど何度も時計を見るようになった。その姿を見てジェイクは苛立ちを感じた。


「どうしたんだよ、兄さんは…」


 クリスも言葉には出さないが、同じ心情だった。家族との約束より副団長としての務めを果たすのは、忠誠を誓った者としては素晴らしいが、ホワイト家のお姫様を悲しませることは男として駄目だ。

 今日はこのまま朝まで待つことになるかもしれないと考えていたその時だった。自宅近くで馬の鳴き声と車輪の音が聞こえた。深夜帯に馬車が自宅前を通ることはとても珍しく、長男が帰宅の為に利用した可能性が高い。耳を澄ませていると馬車が少し止まったのち、再び動き出しだしたのがわかった。

 

 兄ではなかったと諦めかけた。すると


【コンコンコン】


とても小さな音のノックが玄関から聞こえた。まさかと思いエミリーは立ち上がったが、クリスによって進行を阻止された。


「女の子が出迎える時間ではないよ」

「正論だな」


クリスがエミリーを止めた瞬間に、ジェイクが立ち上がり確かめに向かった。

 ジェイクは玄関のドアを開けた。そして、ドアの前に立っていた人物と対面した。

 

 一方、エミリーとクリスはソファに腰掛けていたが、確かめたい気持ちが高まりソワソワしてしまう…。

 2人分の足音と話し声が徐々にエミリーたちの方へ近付いてきた。そしてついに対面した。


「遅くなってすまない…俺を待っていたんだろう?」


 ジェイクの横にいるのは長男だ。彼は約束通り帰って来たのだ。エミリーは軽く首を振りながら、満面の笑みで返事をした。


「ううん!謝らないで、お兄ちゃん。」


その返事を聞いて、長男はエミリーの目の前に立ち、優しい眼差しで彼女の顔を見つめた。


「ただいま、エミリー」

「おかえりなさい…アルクお兄ちゃん!」


 アルクは自分の頬を指でした。これは【キスの挨拶は必要か?】の意味を表したサインだった。エミリーは爪先立ちをして頬に…と思ったが、身長が足りず顔まで届かない。そこは思いを汲み取ったアルクが片膝をついて、届きやすくした。


「まだ子供だな」


微笑ましい光景に笑いながらキスの挨拶を受けた。そして、アルクもエミリーの頬にキスをした。少しだけエミリーの顔が膨れたのは、彼女を子供扱いしたからだろう。でも本気で怒っている訳ではなさそうだ。


 長男が無事に帰宅したことにより、久々にホワイト家の家族全員が揃った。先程まで暗い空気だった部屋が、とても明るい空間へと変わった。

 アルク・ホワイトは遅れながらも歓迎を受けた。

8話にしてやっと長男アルクが登場です!

遅くなってごめんね、アルク

ストーリー上、最後がベストだったんだよ



そして今日は8話入力中に寝落ちしてしまい、いつもよりアップする時間が遅れただけでなく、アルクの登場までも遅れてしまいました…

本当にごめんね、アルク。あなたは何も悪くないよ

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