1--17 葬儀
父が他界した。
「寄りあい終わった後だった。電車に乗る時にな」
後頭部が大きく抉れて面構えが変わっていた。
「ネズミだ」
駆けつけた時には云々と、小柄な男が口を動かしている。
ヨタカが泣いている。父に縋りついている。うるさいな、と思う。泣くなよ、と言いたくなる。
「今回はカエルとイモリとカメだけだった。あとうちと。他のとこ来てたら何とかなったかもしれないんだけどな」
泣くなよ、頼むから。
「引き継ぎは…、してないな。親父さんまだまだ元気だったしな」
お前は寝てろ。
「……から、次からお前が来い。ワシは世襲制だったろ? うちも援助するし俺が後見になってやる。挨拶回りは葬儀で兼ねればいいし当分の間は…」
「サシバ」
クマタカは父の従者を呼んだ。小柄な男が言葉を切る。クマタカは辺りを見回した。知らない顔ぶれのその向こうの、隅の暗がりにサシバは黙って佇んでいた。
「お前、一緒だったんだろ」
「父さん…」
「何やってんだよ」
「父さん…」
「右腕なんだろ? 一番近くにいたんだろ? なんで…!」
「とうさああん!」
サシバが口を開きかけた時、ヨタカの泣き声がひと際高まり、その場にいた者は皆、顔を顰めた。さする振りをして耳を覆う者もいる。見知らぬ男がヨタカの腕を掴んだ。ヨタカが暴れる。駄々をこねる。サシバが視線を逸らした。ヨタカを見遣っている。小柄な男が何か言う。うるさい。うるさい。うるさい。
「サシバ」
クマタカはサシバを呼んだ。
「ヨタカを部屋に連れて行け」
サシバは黙ってクマタカの指示に従った。サシバに抱えられる様にして泣き声は部屋の外に退出し、やがて静寂が訪れた。
「とりあえず湯灌と装束だが、」
小柄な男が説明を再開した。
* * * *
父の葬儀の日、今にも降り出しそうな底冷えする夜の中、黒を纏った大勢の男女が地面の上に出てきていた。他所の駅からの参列者たちの中には、寒さに文句を垂れて埋葬を急かす声もあり、ヨタカは無礼者たちを真っ赤な目で睨み上げた。
「なんや?」
倍以上身長差がある男が腰を屈めてヨタカをねめつける。その顔面を思いっきり殴りつけた。男が鼻を押さえて尻をつき、隣の女が悲鳴をあげた。別の男がヨタカの襟を掴み上げ、俄かに騒然とする。
「ヨタカ!」
兄が駆けつけ群衆の中からヨタカを引き離す。
「お前、何した」
「こいつ! こいつが父さんの悪口言った!」
兄に両肩を押さえつけられながらヨタカは男を指差しわめき散らす。
「父さんをばかにした!」
「ヨタカ!」
「父さんにあやまれよ! あやまれよ、バカやろう!」
泣きわめきながら兄の腕の中で暴れる。当然兄も一緒に怒ってくれると思っていた。兄も父が大好きだった。喧嘩中ではあったが仲直りするところだった。なのに、
「申し訳ありません」
兄は自分が殴り倒した男に謝罪した。腰を直角以上に曲げて瞼を瞑り、拳を握りしめて頭を下げている。舌打ちし、悪態をついて兄にまでタメ口で文句を垂れる男に向かって、平身低頭、何度も謝罪の言葉を口にする。
「兄ちゃん!」
やめろよ、なんで闘わないんだよ、なんで父さんを馬鹿にされたままでいるんだよ。
男たちが去って行ってしばらくしてからようやく兄は頭を上げた。首と手の甲が筋ばしっている。
「なんであんな奴にあやまるんだよ。あいつ、父さんの悪口…」
「クマタカ」
背の低い男が兄に近寄って来た。「喪主が席、外してどうする」
「申し訳ありません」
兄がまた謝った。ヨタカは悔しくて堪らない。
「おいおまえ…!」
「セッカさん、すぐ行きます」
兄が早口で背の低い男に言って、また頭を下げた。拳が震えている。
「ヨタカ…」
兄がようやく自分に振り返った。疲れ切った顔をしている。でも泣いてない。父さんが死んだのに兄ちゃんはぜんぜん泣かない。平気なかおで仕事ばっかりしてる。
「なんで兄ちゃん、くやしくないんだよ! 男のくせに」
兄は何も言わない。拳を握りしめて口を一文字に結んでいる。
「弱むし! 兄ちゃんのバカ! しごとばっかのバカあにき!」
兄の拳が開いた。完全に脱力して顔からは表情が消えている。
「お前は部屋に戻ってろ」
自分にしか聞こえない小声で兄が呟いた。父の葬儀なのにあっちに行けと言われた。参加するなと言われた。弱虫の兄が自分を追い払おうとしている。ヨタカは怒りが収まらず、さらに兄を罵倒しようとしたが、
「早く寝ろ」
子ども扱いされたことが悔しくて、走ってその場を後にした。
改札に駆けこむ。昇降機を降りる。言われた通りに部屋に戻るのも癪に触って、行ったこともない通路の先に目的地もなくひたすら走った。
駅の中はがらんとしていた。誰もいなかった。駅中のみんなが父の死を悼んでいるのに息子の自分だけが追い出された。兄ちゃんのバカやろう。弱むし、いくじなし、男のくせに、バカあにき…
ヨタカは驚いて立ち止まった。父の葬儀だ。この駅で一番偉い、おれの父さんのだいじなことの日だ。駅に住む全員が参加しなければならない行事のはずなのに、見知らぬ顔の子どもたちが駅の中に残っていた。自分と同年代と思われるが見かけない顔の子どもたちは薄汚れていて、向こうもヨタカを見て驚いた顔をしていて、壁から染み出した地下水の水たまりに手を浸したまま固まっていた。ヨタカは袖口で目元を拭って鼻水を啜りあげると、低身長を補おうとでも思ったのか背中を逸らせんばかりに胸を張って、少年たちを見下ろした。
「こんなところで何やってんだよ」
父さんの大事な日に。
少年たちは顔を見合わせ、再び揃ってヨタカを見上げた。ヨタカは苛つき声を荒らげる。
「なんで『そうしき』に出てないんだよ!」
「呼ばれてないし」
大柄な少年が答えた。ヨタカは眉根を顰める。
「なんで呼ばれてないんだよ」
父の葬儀だ。一番えらいんだ。全員参加のはずだ。
「おれら数に入れられてないからじゃね?」
「だな」
「うん」
少年たちは互いに頷きあって納得している。訳がわからないままなのはヨタカだけだ。
「どういういみ?」
眉根を寄せたまま尋ねた。
「『そうしき』に呼ばれるのは親だからじゃね?」
自分と同じくらいに背の低い少年が立ち上がりながら言った。水溜まりで洗っていた手をずぼんの尻の部分で拭っている。
「ああいうのって親が呼ばれてついてくもんなんだろ?」
大柄な少年も立ち上がって手指の水滴を払い、腕組みした。ヨタカはまだ、彼らの話している内容がわからない。
「呼ばれてないのに出てったら殴られるもんな」
最後の少年が言いながら立ち上がり、大柄な少年の上着の裾で手を拭いた。
「きったねえ! 何してんだよ」大柄な少年が声を上げる。
「気にすんなよ。もともときったねえし」
「水、きったねえ」
大柄な少年の上着で手を拭った少年が、くだらない駄洒落を言った少年に振り返り、「くそつなんねえよ」と白けた目で窘めた。
「お前ら、何なんだよ」
緊張感もなく、父の葬儀に不参加なのに悪びれもせず、子どもだけでじゃれ合って遊んでいる。
「おれはチョウゲンボウ」
駄洒落の少年が自己紹介してきた。チョウゲンボウと名乗った少年は隣を指差し、「こっちがハヤブサで、でかいのがチュウヒ。覚えた?」
「…ヨタカ」
少年たちの勢いに押されてヨタカも名乗った。しかし、「知ってる」「うん」と三者三様に頷かれた。
「おかしらのむすこだろ? みんな知ってるよ」
チョウゲンボウが当然だとばかりに言う。
「『せんだい』な」
ハヤブサが眠たそうな目で指摘した。
「で? その『ぼっちゃん』がこんなとこまで何しに来た?」
チュウヒが巨大な図体で迫って来て、ヨタカは数歩、退いた。
「何って…」
何をしに来たのだろう。自分でもわからない。だがはっとして身を乗り出した。
「お前ら呼びにきたんだよ。ちゃんと『そうしき』に出ろよ!」
今度は反対にチュウヒが後退する。しかし、
「だから呼ばれてないんだって。お前、バカだな」
ハヤブサが言って欠伸をした。
「だからなんで呼ばれてないんだよ!」
ヨタカはハヤブサを睨みつけながら歩み寄る。「お前の親は出てるんだろ? だったらお前もいっしょに出れば…」
「おれ、親いないし」
ハヤブサが平然と言った。ヨタカは驚く。
「おれも」
「おなじく」
チュウヒとチョウゲンボウもたて続けに親の不在を主張した。
「どこ行ったの?」
父の大事な日に、こいつらの親は駅を離れて何をしているのだ、とヨタカは憤る。だが、
「知らねえよ。はじめからいないんだよ」
チュウヒが面倒臭そうに答えた。ヨタカは驚いて息を飲む。
「はじめって、いつから?」
「ものごころついたときには」
チョウゲンボウがふざけているのか軽い調子で答えた。ヨタカは目を見張る。
「……さみしくないの?」
「べつに」
見栄を張ったのか本音なのか、チュウヒは白けた顔で答えた。ヨタカは戸惑う。
「さみしいってかんじがわかんない」ハヤブサも言う。「いないのが普通だから」
「おれはお前らがいなくなったらさみしいよ?」
チョウゲンボウがまた、ふざけた。途端にハヤブサとチュウヒから同時に蹴りを食らう。
「気持ち悪いんだよ」
「つまんねんだよ」
左右から睨みつけられてチョウゲンボウはげらげらと笑った。
「おれも母さんにはあったことないよ」
ヨタカは言った。チュウヒたちが振り返る。
「だからそのかんじ、わかるかも」
「でも片親いるんならちがくね?」
ハヤブサが面倒臭そうにけちをつけた。
「おととい、父さんもいなくなった」
「ああ」
チュウヒが頷く。
「だったら『ぼっちゃん』も同じじゃね?」
チョウゲンボウが冗談めかして言いながらヨタカに近づいてきた。顔を上げたヨタカの背中を叩くと、「ようこそ。みなしご軍団へ」言って黄色い歯を見せた。
「何だよ、そのくそみたいな名前」
チュウヒが眉毛をひん曲げて言う。
「だってほんとのことだし」
チョウゲンボウが首を左右に振りながらへらへらと言って、「なあ?」とヨタカに同意を求めた。
「『みなしご』って何?」
「さすが『ぼっちゃん』! せけん知らずだなあ」
ヨタカが素直に質問したのにチュウヒはバカにして笑い飛ばした。ハヤブサとチョウゲンボウも笑ってヨタカはむきになる。チョウゲンボウの手を払い、身を固くした。
「笑うなよ! 知らないから聞いたんだよ、わるいかよ!」
「いや、いんじゃね?」
チョウゲンボウがあっさりと受け入れた。ヨタカは拍子抜けする。
「いいの?」
「悪いの?」
「いや、…いいかな」
「うん」
そのやり取りを見てチュウヒがげらげらと笑った。
「『ぼっちゃん』はおもしろいな!」
ヨタカは再びむっとしてチュウヒを睨み上げた。
「『ぼっちゃん』じゃねえよ、でかぶつ!」
「ああ?」
「やめろよ、チュウヒぃ」
ハヤブサが窘める。そしてヨタカに向き直り、「親がいないってことだよ、ヨタカ」と説明してくれた。そして名前で呼んでくれた。ヨタカは驚いて唇を結ぶ。その顔を見てハヤブサが怪訝そうに瞬きした。
「あれ? お前、ヨタカじゃなかった?」
「そうだけど」
名前で呼ばれたことに上手く反応出来なくて、ヨタカは下を向く。名前で呼んでくれるのは父と兄だけだった。あと、最近ではサシバも。でも同年代から呼ばれたのは初めてだった。そういえばこいつらは、
「『けいご』つかわないんだな」
「敬語?」とチュウヒ。
「使った方がいいですか?」
チョウゲンボウが既に使い始めながら尋ねてきた。ヨタカは慌てて首を振る。
「そのままでいい」
このままがいい。
「なんかお前、」
チュウヒがヨタカをまじまじと見下ろしながら、「変な奴」
「お前のほうがだよ、でかぶつ!」
「ああ?」
「やめろよ、お前ら」
ハヤブサに止められる。『お前ら』といっしょくたにされた。思わず頬が緩む。
「何? どしたの?」
チョウゲンボウに覗きこまれた。ヨタカはその顔をじっと見る。
「おれが呼ぶ」
「は?」
「おれがお前らを呼ぶ。お前ら、今から『そうしき』出るぞ」
「「「はあ?」」」
一斉に呆れ声を上げて口をあんぐりとさせた。
「何言ってんの? お前。呼ばれてないんだって」
「そうだよ、着るもんもないし」
「関係ねえよ!」
ハヤブサたちの拒絶を大声で払い除ける。
「お前ら『ワシ』だろ? ワシの男は強いんだよ。すっぱだかだってむね張ってどうどうとしてるもんなんだよ」
ハヤブサたちが顔を見合わせる。ヨタカはチョウゲンボウの腕を掴むと力一杯握りしめて、
「いくぞ、お前ら」
「おい!」
チョウゲンボウをひきずって歩きだした。チュウヒとハヤブサが慌てて困っておろおろしたが、チョウゲンボウに助けを求められて後を追うしかなかった。
* * * *
父の葬儀が終わった。
―こいつらもワシの男だ!―
疲れた。
―駅のぜんいん、参加するべきだろう!―
……疲れた。
―なんでこいつらはだめなんだよ! はなせよ、バカやろう! やめろよ、サシバカ!―
散々だった。
最期の最期で父の顔に泥を塗ってしまった。ワシの恥だ。あんなみすぼらしい格好の子どもたちを乱入させてしまったこともそうだが、何よりその首謀者がヨタカだったことが信じられなかった。そこまで馬鹿だとは思わなかった。そこまで子どもだったとは。
ヨタカは父に似ている。好きなことをする、好きなように振る舞う。自分が楽しいと思うことは誰もが喜ぶことだと思っている。赤ん坊はそうだろう。だが赤ん坊だけだ。年を重ねれば相手の心情も慮らねばならない。自分の感情だけが全てではない。自分の快楽が相手の不快さになることなど五万とある。
それを教え切れなかったのは自分の責任だろうか。自分の責任だろう。もっと言い聞かさねばならなかった。もっと強く叱らねばならなかった。だが叱ればヨタカは泣く。すぐに泣く。
顔から火が出る思いだった。思わず本気で殴りつけそうだった。怒鳴らずに済ませられたのが奇跡に近い。すかさず動いたサシバに、初めてあの男に感謝を覚えた。サシバがヨタカとあの子供たちをどこに連れて行ったのかクマタカは知らない。それどころではなかった。他所からの参列者たちからは嘲り笑われ、父の部下たちからは嘆息され、セッカからは説教され、方々にひたすら謝罪して回らねばならなかった。
―次の寄り合いは十日後だ。今日来られなかった奴らも来るだろうから、初対面の連中にはそこで挨拶に回れ―
今日会ったのがどの顔だったかなど覚えていないのに。
―今日来てた奴らのところも全員回って、改めて謝罪しておけよ―
だから顔など覚えきれないというのに。
セッカは覚えた。よく通る声と低身長とやたら偉そうな態度。特徴的だ。あと、比較的若い。
だがそれ以外は全部同じく見える。全部爺だ。全部腹の出た、白髪混じりの壮年以上の高齢者だ。訛りが強くて何を言っているのか理解出来ない奴らもいる。
「失礼します」
部屋の扉が叩かれた。やけに耳につく、だみ声の男が入って来る。
「……はい」
まだ何かあるのか。何かし忘れただろうか。
「夜汽車が来ました」
「ああ……」
こちらの都合など考えもしない。一体どういう基準で夜汽車のト線入りは決められているのだろうか。出来ればせめてあと一日、いや半日でいい、遅らせてほしかった。見張りの者からここまで報告が来る時間を加味すれば、今すぐ動かねばならないだろう。
「今行きます」
男は困った顔で固まっている。立ち上がりかけたクマタカは男を見遣る。
「あのぉ、指示を……」
そうだった。
「男たちに伝達。帯刀して西口集合」
「総員ですか?」
どれくらい必要だろう。
「……多分すけど、葬儀の後始末で半分くらいは残しておいた方がいいんじゃないすかね?」
「任せます」
「あと、」
まだあるのか。
「雪、降ってきました。結構」
そう言えば降りそうだった。
「幌の用意。全車両にお願いします」
「ネズミ、出ませんかね?」
そんなのこちらが聞きたい。
「幌付きの時に横から攻められたら壊滅的じゃないすか?」
それはそうだ。だがではどうしろというのか。
「……自分だったら、最前と最後尾、あと中央車両は見張り用として幌無しで行かせます」
「それでお願いします」
男は困った顔のまま頷き、扉を閉めかけた。しかし再び部屋に入って来ると後ろ手に扉を閉めた。クマタカは男の行動の意図がわからず眉根を顰める。
「無礼を承知ですんません。自分のような者には命令口調の方が、…いいんじゃないすかね?」
男の言うことは最もだ。これからは父の部下ではない。自分が上司になるのだ。だが自分のほうが年下だ。
「失礼しましたぁッ!」
だみ声は頭を下げて足早に走り去って行った。
父と喧嘩して以来の夜汽車だった。久しぶりに大きな鉄の巨体と対面する。
―塔は彼女の体だ―
ならば夜汽車も体の一部なのだろうか。
いつもどおりに口を開いた車内に乗り込み、こんこんと眠る子どもたちを絞めて行く。絞めて…。
「お頭?」
男たちが駆け寄って来た。クマタカは膝をつき、口元を手で覆っている。
「どうしました? お頭!」
「先輩ッ!」
「電車にお運びしろ」
「失礼します!」
脇から引き上げられそうになったところで抵抗した。
「お頭?」
「すみません。寝不足で…」
また敬語を使ってしまった。
同情と呆れたため息が頭の上に吹き荒れる。普段ならば羞恥に耐えられなくなっていただろう。けれどもそれ以上の深刻な問題に、クマタカは恥ずかしささえ無自覚だった。
手指の震えが止まらなかった。それを抑えるのに必死だった。過呼吸にならぬように努めて息を長く吐いた。
出来なかった。絞められなかった。手が、体が、脳からの命令を拒絶した。